今月は気合を入れてジャズ喫茶月間。最近30年ぶりにクラリネットの吹奏に挑んでいるので本日はクラリネット特集。さすがに3週連続ローランド・カーク特集は無い。サックスを始める前に数ヶ月間だけクラリネットを吹いていたのだが、その数ヶ月の間に友人達の結婚式で4回も吹いていることが判明。恥知らずもいいところだが30年ぶりに吹いてみると音は昔より良くなったかも。サックスを吹いているのでアンブシュアが少しだけ良くなったのかもしれない。だが、指使いは相変わらず難しいし大きな音も出せない。ストラップを使わないから右手親指が痛い。しかし、サックスより伸びしろは大きいので人生最後?の楽器として頑張りたい。
さて、本日の1枚目はバディ・デフランコのTHE GREAT ENCOUNTER。デフランコ&タル・ファーロウのクインテット。ビルの上を飛ぶジェット機が印象的なアルバム。LIKE SOMEONE IN LOVE に始まり、I LOVE YOU PORGY に至るまでこれぞデフランコという演奏が続く。77/5録音
続いては戦前日本のジャズ黎明期に活躍したフィリピン人のクラリネット奏者レイモンド・コンデとピアニストのフランシスコ・キーコのアルバム。ゲイ・セプテットというバンドで多くの日本人ジャズマン(マーサ三宅,松尾和子, 尾田悟, 原田忠幸,白木秀雄)を輩出した。このアルバムB面はジョージ川口のリーダーセッション。コンデcl、尾田悟ts、増田一郎vib、キーコpf、水橋孝b。そして今年亡くなった橋本信二gが入っているがソロはとっていない。アルバムの中で北村英治がコンデにインタビューしているのが面白い。81年録音
お次は、PEE WEE RUSSELL。60年代にサッチモのハロー・ドーリーが大ヒットし、その勢いでヨーロッパ・ツアーをした時のクラリネットがPEE WEEだ。ビル・クロウの本では、いつも酔っぱらっていると書かれている。このアルバムはクリフォード・ブラウンが人気投票で1位になった頃に中間派トランペッターとして新人賞を受賞したルビー・ブラフとの共演。テナーのスコット・ハミルトンが出てきた時はルビー・ブラフがよく引き合いに出されていた。ジャケットを読むと、この時のルビー・ブラフはまだローカルミュージシャンという扱いのようだ。そういえばPEE WEEがジミー・ジュフリーと一緒に演奏している動画を見たことがあるが、参ったなあこいつ何者?といった風なPEE WEEの困り顔が可笑しかった。55録音
ご存知、日本のクラリネット御三家のふたり、北村英治と鈴木章治。私的には音色ナンバーワンは藤家虹二、プレイスタイルでは鈴木章治。御存命は北村英治のみとなった。76録音
続いてはビッグバンドのリーダーとして有名なウッディー・ハーマン。実は高校3年生の時に深夜放送のアスペクト・イン・ジャズで1ヶ月間ウッディー・ハーマンの特集をやっていて、1st Herdの演奏はブルースばっかり。へぇ〜、ジャズのブルースってこんなんだ、と感銘を受けレコード屋へ走った初めてのジャズアルバム。39〜42録音
クラリネット特集の最後はシドニー・ベシェ。ブルー・ノートでのベシェのベスト版(CD)なので録音時期はまちまちだが、おおよそ40年頃らしい。
さて、本日最後の1枚はテナーサックスのワーデル・グレイの追悼盤。最近ちょっと聴きこんでいるテナー吹き。バップもやるけどレスター・ヤング風なところもある音色の美しさが際立つプレイヤーだ。50年頃にはグッドマンやベイシーのバンドでソリストとしてフィーチャーされた。ちょいとワル風にするとジーン・アモンズになるか。49〜53録音

今宵もお客さんはひとり。でもボトルが入ったから良いか。来週もやります。カークに戻るかも。

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