パブリック・コメント  


食品安全委員会が、米国産牛肉の輸入再開について、
パブリック・コメントを開始した。
パブリック・コメントなどと難しく言っているが、
要するに、「広く意見を募集します」ということ。

朝日新聞の記事によれば、
「29日まで一般の意見を募集し、
同委員会で政府への答申をまとめる。
それを受けて政府は12月にも輸入再開に踏み切る見通しだ。」という。

これってへんだと思いませんか?
どんな意見が出るかもわからないのに
「それを受けて輸入再開に踏み切る」とは?
輸入再開大反対って意見がゴマンと出たら、
政府とはどうするつもりなのか
ね。
事実、11月26日の朝日新聞は、
アンケートをしたら、
67パーセントが「再開反対」と言っている、と報道している。
「再開されても食べたくない」も67パーセントだという。
このアンケートも妙で、
「あなたは、生後20カ月以下の牛に限って
検査なしで輸入を認める方針に賛成ですか。反対ですか。」
というもの。
こんな聞き方されたら
「反対です」と答える人が3分の2になるのは当たり前だ。

検査しても20カ月齢以下では科学的には分かりません。
日本でも20カ月齢以下の牛は検査しないことに決めました。
そこで、アメリカからも20カ月齢以下の牛を
危険部位を確実に取り除くことを前提に、輸入することにしました。
危険部位とは、脳やせきずいなどのことで、
BSEの原因物質(異常プリオン)は
ほとんどこの部位に集中的に蓄積し、
他の部位が安全なのは科学的に確かめられています。

賛成ですか。反対ですか。」
と、まあ、こんなに長文の設問はできないだろうが、
正確に解説して質問したら、どうなるだろうか。

元々、「全頭検査」だって一般消費者は正確に理解していない。
昨年11月に、日本フードサービス協会がした調査で、
「全頭検査」の対象が「生きている全ての牛」と思っている人が
69.7パーセントもいた、という結果を知って、驚いた。
全頭検査で検査するところが
食べる部分や肉や内臓、血液と思っている人が
71.3パーセントおり、
全頭検査の目的が「生きている牛がBSEにかかっているかどうかを調べる」と思っていた人が45.9パーセントもいた。
なるほど。
「全頭検査」の「全」とは、
生きている牛も含めてと思い込んでいたとは。死角だ。
「と殺した牛の脳の一部に異常プリオンがあるかどうか調べる」
正確に理解している人は8パーセントしかいなかったという。

そんなバカな、と思って、
ある集会で消費者を対象に同じ調査をしたら、
全く同じ結果が出て、驚いた。

つまり、消費者は正確に理解していない。
その人たちから「広く意見をきいて」どうなるのだろう。

元々病気の原因となる異常プリオンというたんぱく質は
肉には存在しない。
このプリオンは神経系に蓄積する性格があるからだ。
だから、神経のかたまりである脳やせきずい、眼球は危険だから
BSEにかかっている牛かどうか関係なく
除去して焼却しているのだ。
4年前に農水省が発表したとおり、
「肉、牛乳、乳製品は安全」なのはずっと変わらない。
だから、我々の組合員は胸を張って牛肉を販売している。
しかし、その我々の信念は
いまだに世間には理解されない。

今日は理事・支部長会の資料を仕上げ、
ビッグ・サイトの「食肉産業展」に行き、
「輸入再開直前緊急セミナー」を受けた。
特に目新しいものはなかった。

それにしても、
29日すぎての
パブリック・コメントの結果が心配だ。
まあ、反対の声が大きくても、
農水省はどのみち、輸入再開するだろうが。



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