映画『あの夜、マイアミで』  映画関係

[映画紹介]

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1964年2月のある日、
マイアミのモーテル、ハンプトン・ハウスの一室に
4人の男が合流した。
ヘビー級世界王者となったばかりのカシアス・クレイ
アメリカンフットボール選手のジム・ブラウン
歌手のサム・クック
そして黒人解放運動活動家のマルコムX
いずれ劣らぬ、当時の黒人のアイコン的存在だ。
カシアス・クレイの祝勝を名目に集まった4人だったが、
当時は烈しい公民権運動の真っ只中。
議論は「自分たちは差別に苦しむ同胞たちに何ができるのか、
また、何をすべきなのか」
という問題に向き合い、熱い議論を戦わせる。

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集まった4人は、それぞれ転機と鬱屈を抱えていた。
カシアス・クレイは、イスラムに改宗する決意を秘めており、
ジム・ブラウンは、故郷を訪れて、
「黒人は家に入れない」という屈辱を味あわされていた。
また、映画に出演し、後に俳優に転ずる契機を持っていた。
サム・ブラウンは人気が低迷し、
あこがれのナイトクラブで歌う機会を得ながらも、
聴衆の冷たい反応に傷ついていた。

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そして、マルコムXは、
アフリカ系アメリカ人のイスラム運動組織
「ネイション・オブ・イスラム」所属していたが、
指導者の資質に疑問を抱き、脱会することを決意していた。
マルコムXは命を狙われており、
部屋のドアの前には護衛がついている。

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その4人がそれぞれの背景を背中に背負って、
当時の黒人を取り巻く状況について語り合うという、
真っ向からの黒人差別への挑戦

この4人の集結は、実際にあったとも、
架空の出来事とも言われている。
実際、タイトルマッチのソニー・リストン戦では、

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ジム・ブラウンは解説を担当、
サム・クックとマルコムXは
観戦していた。
そこからこの話を発想したと思われるが、
いずれにせよ、
語られる内容(セリフ)は創作である。

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途中で、あ、これ、元は舞台劇ではないか、と思ったら、
案の定、本作で脚色を担当したケンプ・パワーズ
2013年初演の舞台劇が原作だった。
それを「ビール・ストリートの恋人たち」で
アカデミー助演女優賞に輝いたレジーナ・キングが長編初メガホンをとった。
レジーナの演出は手堅く、才能を感じさせる。

モハメド・アリをイーライ・ゴリー
マルコムXをキングズリー・ベン=アディル
ジム・ブラウンをオルディス・ホッジ
サム・クックをレスリー・オドム・Jr. がそれぞれ演じた。

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レスリーは本作の演技で、このたびのアカデミー賞助演男優賞にノミネートされている。
また、脚色賞主題歌賞にもノミネート。

ジム・ブラウンがマルコムXに指摘する
「ライトスキン or ダークスキン」という肌の色の濃さの問題は、
黒人の中でも差別があることをうかがわせる。

この後、カシアス・クレイは、
正式にイスラムへの改宗を発表して、
モハメッド・アリと改名。
サム・クックは、12月、モーテルの管理人に銃で撃たれて死亡
33歳。
マルコムXは1965年2月、
ネーション・オブ・イスラムのメンバーによる襲撃を受け、
その一週間後に暗殺
39歳。
ジム・ブラウンはその後、俳優に転向した。

Amazon Primeで今年1月15日から配信中。

タグ: 映画



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