ドラマ『クィーンズ・ギャンビット』  映画関係

[映画紹介]

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10月23日から配信された
Netflixのオリジナル・ドラマシリーズ
チェスの天才少女を描く。

9歳の少女ベス・ハーモンは
交通事故で母親を失い、
身寄りがないため、
キリスト教関係の孤児院に入れられる。
そこでは薬物(精神安定剤)を子どもたちに投与しており、
ベスは依存症になっていく。
黒人の同級生ジョリーンを除いて
生徒とも教師とも馴染めないベスは
地下室の物置で用務員のシャイベルが一人で打っていた
チェスに興味を持ち、
シャイベル相手にめきめきと腕を上げていく。

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評判を聞いて招かれた高校のチェスクラブで
12人を相手の同時対局で、
全員を負かしてしまうほどに。

14歳になったベスは、
ケンタッキーの子供のいないウィートリー夫妻に引き取られる。
しかし養父が出張先で拘留され、生活は困窮する。
養母アルマを救うため、
ベスはチェスの州コンテストに参加し、
チャンピオンのベルティックを倒す。
ベスは、チェスの天才少女として注目を浴び、
養母アルマはベスを賞金稼ぎに仕立てる。
1966年、ラスベガスの全国大会に出場したベスは、
決勝で優勝候補ベニーと対決し初めて敗北する。
また、メキシコ大会に出場したベスは、
ソ連の強豪ボルコフと対決するが敗れる。
そのとき、養母のアルマがホテルで急死し、
ベスは再び薬物に頼るようになる。

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パリの国際試合に参加したベスは、
ボルコフと再戦するが敗れる。
帰国したベスは酒に溺れる日々を過ごす。
そんな時、かつての親友ジョリーンがベスの元を訪れる。
シャイベルの訃報を聞いたベスは、
葬儀に出席するために元の孤児院を訪れ、
原点がそこにあったことを思い出す。
ジョリーンは法律家になるために貯めていた学費をベスに渡し、
モスクワ大会に参加出来るようにしてくれる。
ベスは全勝で勝ち進み、
決勝でボルコフと対決するが・・・。

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まず、貧乏な孤児のサクセスストーリー
観客を惹きつける。
私の持論に、
「面白い話は、一にサクセスストーリー、
二に復讐物語、三に追う者、追われる者」

というのがあるが、
まさにその典型。
原作は「ハスラー」で知られるウォルター・テヴィス
1983年に発表さた、
日本で未発刊の小説。

次に演出の手腕
「LOGAN/ローガン」の脚本や
Netflix のミニシリーズ「ゴッドレスー神の消えた街ー」を手掛けた
スコット・フランクが全話の脚本と監督を担当。
「映画は監督のセンスである」というのが私の持論だが、
まさに随所に監督のセンスが光る。
終始緊張感が途切れず、
チェスのルールを知らない人でも
チェス対決シーンに引き込まれる。
ベスが孤児院で夜の天井で対局をするところも見事な描写。

そして、俳優の演技。
成人後のベスを演ずるのは、
「ウィッチ」(2015)のアニャ・テイラー=ジョイ

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大きな目で、
写るだけで、画面がピーンと張りつめる才能豊かな演技。
脇役の一人一人まで、よく配慮された演技を見せる。
特にシャイベル役のビル・キャンプは、
無数のアメリカ映画に出演している脇役専門の人だが、
ベスの精神的支柱になる無名の用務員を味のある演技で支えた。

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義母のアルマを演ずるマリエル・ヘラーは、
元々は女優だが、今は監督。
「ある女流作家の罪と罰」(2018)や
トム・ハンクス主演の「しあわせへの回り道」(2019)を監督した人だ。

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10年ぶりの女優復帰で、
不幸な結婚の寂しさの中、
義娘の才能でステージ・ママになっていく過程を存在感豊かに演ずる。
日本で言えば、余貴美子がやるような役どころ。

その他、ベスのライバルのチェスプレーヤーたちとしての
若い俳優たちが、アメリカ映画の底辺の広さを見せつける。
ボルコフ役のポルトガルの役者も重厚。

ベスがの実の母親が数学の博士号の取得者ということが、
ベスの才能の伏線になっている。

田舎娘だったベスが
チェスの試合で勝ち進むに連れて、
自信にあふれ、美しくなり、
服装も洗練されて来る。
その変化を追うのも楽しい。
1960年代の風俗、ファッション、
インテリア、音楽も時代を反映させている。

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最後のモスクワでの試合には、
それまで関わった人々が全て
ベスの勝利の後押しをしてくれる。
孤児院以来の孤独が癒される展開。
決勝の様子も、スリリングで高揚。
ラストの下りも胸を打つ。

最近のミニ・シリーズの中で出色の出来。

クイーンズ・ギャンビットとは、
チェスのオープニング(初手)の一つ。
ギャンビットは序盤で、駒をわざと相手に取らせる戦術で、
クイーンズ・ギャンビットは
クイーンの列のポーン(歩)を最初に動かし、
相手に取らせようとする戦術。

7話完結のリミテッド・シリーズで全6時間33分

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/EC5EqT70Cgg

タグ: 映画



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