映画『61年目の約束』  映画関係

[映画紹介]

クリックすると元のサイズで表示します

死期の迫る老女が、
孫に「航海に出た夫がなぜ帰ってこなかったのか、
今どこにいるのか、
死んだのか、墓はどこにあるのか、
調べてほしい」
と頼む。

戦争前のマラツカの漁村。
漁師だったオトマンと村娘のトムが恋に落ちる。

クリックすると元のサイズで表示します

日本軍による連行、
嵐の中の出航と、
二度の別れも、夫は帰ってきた。

しかし、三度目の別れは、帰って来なかった。
オトマンは、貨物船の船員となって金を稼ぎ、
妻に贅沢をさせたいと、村を後にしたが、
便りは絵はがきだけで、帰ってこない。

トムはハガキの差し出し地の香港に探しに出かける。
しかし、小さい村しか知らず、
すぐに見つかると思っていたトムには、
香港は大きすぎた。
失意の中、オトマンの親友に手紙を託すが、
それも届いたのかどうか分からない。

そして、物語は、オトマンの軌跡に。
船員をして、差別に遇いながらも、
金を稼いでいたオトマン。
しかし、乗っていた船が沈没して、
一文無しになってしまう。

クリックすると元のサイズで表示します

親友のつてでオトマンを訪ねて来た息子に事情を話すが、
しかし、実は隠された理由がオトマンの胸の中にはあった。

祖母に願いを託された孫はイギリスを訪ね、
リバプールで、オトマンの消息を知るが・・・

61年間の歳月の後、
愛し合う夫婦は再会できるのだろうか・・・

という話が、
叙情的な風景と共に語られる。
息を飲むような、漁村や島の素晴らしい景色が情緒豊かに描かれる。
監督の腕は確かだ。

ただ、いくらなんでも、
望郷の念はないのか、
妻に、息子に会いたくないのか。

最後の最後に、
オトマンが帰らなかった理由が明らかになるのだが、
誤解以上に、
オトマンとトムの中にある頑なさが生んだ不幸だと思う。
イギリスまで来た息子に
妻の近況を訪ねれば済んだ話なのに。
また、息子が率直に母親に真実を告げれば、
誤解は解けたのに。

疑問はわいても、実話という重みにはかなわない。
最後に、実在の夫婦の写真とその後が映し出される。
交通も不便、通信もない時代、
こういう悲劇は沢山転がっていたに違いない。

昔、商人は妻子を置いて旅に出た。
夫の帰りを待つ妻子の想いはどうだったろうか。
また、船乗りの帰りを待つ妻の気持ち。
いや、日本にだって、
出稼ぎに出て帰って来ない夫を待つ妻の話は沢山あった。
今のような電話やネットで連絡を取り合う時代とは違うのだ。

そういうはるか昔に、
世界のあらゆるところで展開された愛の物語。

2018年のNetflixオリジナル作品。
監督は、マレーシアの映画界で数多くの作品を手がける
インド出身のカビール・バティタ
センスがいいから、
いつか必ず世界的作品を生むだろう。

タグ: 映画



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ