小説『犯人に告ぐ3 紅の影』  書籍関係

[書籍紹介]

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シリーズ第3作
前作で横浜の洋菓子メーカー〔ミナト堂〕の父子を誘拐し、
金塊をせしめた〔大日本誘拐団〕を逮捕したものの、
主犯格と見られる[リップマン]淡野を取り逃がした
神奈川県警特別捜査官の巻島史彦は、
その逮捕に向けて捜査を続けていた。
淡野は鎌倉に潜伏し、
その金主である[ワイズマン]の指示で、
新たな大金奪取計画を立てていた。
一方、警察内部に[ワイズマン]が潜入させた
[ポリスマン]の正体も興味を引く。

今回、巻島が犯人に呼びかける手段はネットテレビ
時代を反映させた方法といえよう。
画面にアバター(ユーザーの分身キャラクター)を表出させ、
意見を書き込ませる。
そのうちの一つのアバターとして[リップマン]が登場し、
巻島と、画面上で対話させる([リップマン]は文字だが)。

実は、 ネットテレビにアバターとして[リップマン]が登場するのは、
大金強奪作戦の一環だった。
そして、強奪される者とは・・・

今回、大金強奪作戦が動き出すのは、
本のようやく半分にかかるあたり。
それまで政治家だの、警察内部での人物配置だの、
監視カメラのAI技術の応用などにページを割かれるので、
少々退屈した。
淡野のその後のシノギも描写されるが、
あれほどの誘拐事件の後だと、
しばらく潜伏したり、
神奈川地域から離れるのが普通と思うが、
どうもそれでは話が成立しないらしい。
少々不自然。

その上、大金強奪の相手が
同情の余地のない存在なので、
作戦そのものが、
共鳴できない。

淡野の素性や[ワイズマン]の正体も明らかになるが、
特に目新しいものではない。
作中登場する淡野とかかわる高齢者女性が、
途中で見せる行動が
意外性と言えるだけか。

今回淡野の弟分格の人物が登場するが、
その周辺の女性たちも
やや共鳴要素に欠ける。

決めセリフ「今夜は震えて眠れ」は今回も健在。

[ワイズマン]や[ポリスマン]は逮捕されていないので、
「4」に続くものと思われるが、
何だか興味をそぐ展開になってきた。

3篇中、一番低い評価で、
期待しただけに、失望も大きい。




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