映画『トイ・ストーリー4』  映画関係

[映画紹介]

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人気シリーズの第4作。
「1」(1995)が登場した時には、
フルCGの長編アニメ第1作で、
これほどの完成度とは、
と驚いたものだった。
「2」(1999)を経ての「3」(2010)は、
シリーズ最高傑作で、
ラストのくだりが、涙を誘う。
実は、今回復習のつもりで「3」を観たが、
やはり泣かされてしまった。
「3」で終了したはずのシリーズ、
この間に2本のスピンオフと
2本のテレビ用作品をはさんで、
9年ぶりの新作
期待はふくらむ。

しかし、ネットのレビューは評価が極度に低く、
星1つをつける人が続出して、
平均点を下げている。
心配しつつ、劇場へ。

冒頭で、アンディの恋人、
電気スタンド付属の陶器製飾り人形、ボーが
家を出た経緯と、
アンディのおもちゃたちが、
近所の少女ボニーに譲られた経緯が描写される。

その2年後。ボニーのもとで、
おもちゃ達は相変わらず楽しい毎日を過ごしていたが、
ウッディはボニーに遊ばれる頻度が少なくなり
悲しさを覚えていた。

ボニーは新しく幼稚園に通うが、
内気な彼女は馴染めず、
それを見兼ねたウッディの助けもあって、
ボニーは先割れスプーンにモールの手や
アイスクリームの棒の足を付けて作った
手作りおもちゃフォーキーを工作し、
一番のお気に入りになった。
しかしフォーキーは、
自分はおもちゃではなく「ゴミ」だと思い込んでおり、
目を離すとすぐにゴミ箱に入りたがってしまう。
この設定は面白い。

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ある日、ボニー一家がキャンピングカーで旅行に行く事となり、
おもちゃ達も同行するが、
移動中、ゴミになろうとするフォーキーが逃げ出してしまう。
連れ戻そうとウッディもフォーキーの後を追い、
アンティークショップでボーの電気スタンドを見つけ店内に入り、
ギャビー・ギャビーに出会う。
ギャビーは、内蔵された音声装置が故障しているため
喋ることが出来ず、
それが原因で一度も子供に愛された事の無い人形で、
ウッディの音声装置を奪おうとする。

一方、キャンピングカーの中に残ったおもちゃ達は、
中々戻らないウッディとフォーキーを心配し、
バズは2人を探し出すため車外に出るが、
誤って落下した移動遊園地の
射的の景品として壁に貼り付けられてしまう。

ウッディは偶然ボーと再会するが、
ボーは、破損され、捨てられ、持ち主のいない
「迷子おもちゃ」「野良おもちゃ」になっており、
自立した生活を送っていた・・・

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過去作品と同様に、
「人間が見ている前では動いてはいけない」
というルールは守られているが、
一部逸脱もある。

そして、シリーズを貫く
「子供はいずれ大人になり、おもちゃから去っていく」
というテーマも一貫している。
愛されない人形の哀しみ、
持ち主への思慕、
仲間への愛着等、
本質は継承されており、
CGは以前に増して効果的で、
アニメーターかちの才能に感服する。

では、不評の原因は何か。
それは、「トイ・ストーリー」を愛するあまり、
いくつかの点で拒絶反応が起こり、
「こんなの、トイ・ストーリーじゃない!」
という言い分に尽きるようだ。
それは「スター・ウォーズ」が新シリーズになった時、
一部のマニアが
「こんなのスター・ウォーズじゃない!」
と言ったのに似ている。

たとえば、冒頭、ボニーの第1のお気に入りでなくなり、
遊んでもらう機会が減って、
おもちゃ箱の中に置き去りにされるウッディの悲哀が描かれると、
「アンディから可愛がるという約束で受け継いだのに、
約束が守られていない!」と怒る。
子供は移り気、というのがトイ・ストーリーの根幹をなし、
ましてボニーは女の子だ。
古くさいカーボーイ人形から関心が遠ざかるのは当然。
「子供に遊んでもらうことこそがおもちゃの使命であり、一番の幸せ」
と思っているウッディは悲しいが、それを受け入れ、
フォーキーを愛するボニーの気持ちをくんで、
フォーキーの守護者になろうとする。
すぐゴミ箱に入りたがるフォーキーを連れ戻し、
「君はボニーに必要なおもちゃなんだ」と説得する。
ボニーに忘れられたウッディにとって、
自分の役割は何か? 
立場が変わったとき、
その先の道をどう選ぶのか?
これも深刻なテーマだ。
ウッディが「自分の使命は終った」と思うのも認めてあげないと。
「こんなのトイ・ストーリーじゃない!」
という主張は、
トイ・ストーリーはこうあるべき、という思い込み。
物語は変化し、前に進んでいるのに、
固定観念にとらわれていてはならない。

ラストのくだりも、
CMで唐沢寿明と所ジョージが「えーっ」と言っていたとおり、
「えーっ」だが、
この点でも、マニアによれば、
「過去3作品を否定している」と受け入れがたいらしい。

製作側は続編への批判を覚悟の上で
「新展開」しているのだろうと思うが。
これからウッディはボーと共に新たな冒険をし、
最後はアンディと再会し、
おそらくアンディの子供に引き取られる、
その布石、ではないか。
その時には、ボニーに譲られたおもちゃたちも
アンディのもとに再結集、
と思うが、ちょっと先読みしすぎだろうか。
やはり、「持ち主に愛されてこそのおもちゃ」なのだから。

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しかし、「3」の感動があまりに大きかっただけに、
この「4」、割を食った感は否定できない。

それにしても、
キャッチコピー「あなたはまだ──本当の「トイ・ストーリー」を知らない。」の
「本当のトイ・ストーリー」とは、何のことだろう。

5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/QJSZjVY50aQ

拡大上映中。

タグ: 映画



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