映画『キングダム』  映画関係

[映画紹介]

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原作は2006年1月から「週刊ヤングジャンプ」で連載中の
原泰久によるコミック。
第17回手塚治虫文化賞のマンガ大賞受賞作。

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54巻までの累計発行部数が4千万部を突破という、メガヒット作。
中国が舞台で、日本人が日本語で演ずる、と聞いて、
観る予定は全くなかったが、
あまりに評判がいいので、観た。
もっとも、日本初の70ミリ映画「釈迦」(1961)も
第2作「秦・始皇帝」(1962)も
インドや中国が舞台で、日本人が演じているし、
それを言うなら、イエス・キリストも英語を話すし、
オードリー・ヘップバーン主演の「戦争と平和」(1956)も、
ロシアが舞台なのに、登場人物はみな英語だ。
問題は異なる文化をどう正しく描けるか。
私の友人で、中国で日本語教師を2年以上勤めた人がいるが、
オペラの「トゥーランドット」のビデオを持っていって、
生徒に見せたところ、
「こんな話は中国ではあり得ない」と怒ったそうだ。

紀元前245年、500年の争乱が続く春秋戦国時代
中華西方の国・秦で、
戦火で親を失くした孤児の少年・信と漂は、
奴隷の身から抜け出すには、剣の道しかないと、
労働の合間に剣術の特訓に明け暮れていた。
二人の夢は、天下の大将軍になることだった。

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秦国大臣に見出されて仕官した漂は、
ある夜、深手を負った状態で信のもとに戻って来る。
末期の漂から託された紙に書いてあった場所に辿り着いた信は、
そこで漂とそっくりの人物と対面する。
その男こそ秦国第31代大王・エイ政であった。
エイ政は、異母弟・成キョウのクーデターに遇い、
漂は王の身代わりとして敵を誘い、
命を落としたのだ。
そもそも大臣は王と瓜二つの漂を
影武者にするために仕官させたのだと分かる。
信は漂の遺志を継ぎ、
エイ政と共に王座を奪還するための戦いにのぞむ・・・


エイ政は後に統一中国を建てる秦始皇帝に、
信は後の秦の大将軍・李信になるが、
今回の映画で描かれるのは、その始まりの部分。

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広大な中国を舞台にしたスケール観
これ以上ないほどよく出ている。
膨大な人員を動かす戦闘シーンも
CGと実写を混在させて見事に造形。
アクションも熱い。
優秀な殺陣師だ。
歌舞伎で言えば、ケレン味たっぷりで、
全体的には荒唐無稽だが、
それを呑み込んでしまえば、
これほど面白い映画はない。
昔の東映時代劇や劇団新感線を彷彿させ、
インド映画「バーフバリ」(2015)の影響も見られる。
テイストが歴史に名を借りた講談話で、
その味は極上だ。
話が新と漂の友情物語として貫かれているのも一本筋が通った感じ。

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俳優たちも、
日本の戦国時代のDNAがあるからか、
中国武将をなかなか見事に演ずる。
中でも大沢たかお満島真之介高嶋政宏らの演技は高得点。

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王を演ずる吉沢亮もいい。

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信の山崎賢人は、
別な演じ方は出来なかったものか。

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長澤まさみは、日本映画で描いた最強の女性ではないか。

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特に、やまだ豊による音楽は、
物語の伝奇性の中の叙情性として、素晴らしい。
やはり、こういう映画にはこの手の音楽がふさわしい。
監督は佐藤信介
スケール感の結実した作品を描ける力ある監督と見た。

5段階評価の「4」

今後、アメリカ、カナダ、ドイツ、シンガポール、韓国、台湾などでも
上映されるそうだが、
日本でもこんな映画が出来ることが発信されるのは喜びたい。
ただ、日本製中国映画に対する
中国人の反応はどうか、気になるところ。

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