評論『天皇という「世界の奇跡」を持つ日本』  書籍関係

[書籍紹介]

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アメリカ国籍の弁護士にして、
在日50年に及ぶケント・ギルバートによる
天皇と日本論。

言いたいことは次の点。

日本は世界の中で最も長く続く、最古の国である。
その中心にあるのが、天皇である。
しかも、世界で唯一、男系男子によって受け継がれた
系統が続いている。
それは、敗戦によっても揺るぐことのなかった
日本の中枢の伝統であり、文化である。
天皇によって国民の安寧が祈られている今の在り方を尊重し、
そのことをもっと国民全体に知らしむべきである。

以上をを↓の構成で多岐の方面から検証する。

序 章 日本の中心に天皇が存在しつづけることの貴重さ
第1章 外国人から見た天皇
第2章 占領下の日本で何が天皇を護ったのか
第3章 天皇と宗教
第4章 憲法のなかの天皇
第5章 政治利用された天皇
第6章 国民とともにある「これからの天皇」
終 章 日本は天皇を中心とする運命共同体

特に第2章の、
敗戦という形での危機についての論証が目ざましい。

というのは、当時、
戦勝国であるアメリカや連合国は、
天皇を「独裁者」と誤解し、
戦争犯罪人として、処刑を望んでいたからだ。
「天皇陛下万歳」と叫んで死ぬことをいとわなかった日本兵を見て、
日本という国は天皇を中心としたカルト集団だと思ったのだという。

マッカーサーの尽力によって、回避されたが、
その背景には、政治的力学だけではなく、
日本人がいかに天皇を敬愛しているかが影響したという。

通常、敗戦した国の指導者は、国を追われる。
また、革命によって政権が変われば、
前の指導者は、民衆の前で処刑されるのが常である。
歴史上、世界各国の多くの王室は悲惨な終わり方をしている。
17世紀のイギリス市民革命でも、
18世紀のフランス革命でも、
国王をはじめ多くの特権階級が処刑されている。

しかし、敗戦という現実を目にしても、
日本人の天皇に対する敬愛の念に変化はなかった。
おそらく、マッカーサーも連合国も
その現実に目を見張ったに違いない。
理解が出来なかっただろう。
それが日本という国だからだ。

そして、天皇は憲法で「象徴」になった。
政治に関与せず、
国民の安寧を祈り続ける「祭司」として、
日本国民の中心にいることは変わらない。

敗戦時、天皇の処刑を主張したのは、
共産党を中心とした勢力だという。
今でも共産党は天皇制を認めていない。
もし共産党が政権を取ったら、
天皇の廃絶を強行し、
憲法を改正するだろう。
しかし、その場合、次の選挙で政権を失うだろう。

GHQの政策により、
日本人の中には、戦争に対する罪悪感が植え付けられた。
その影響が最も強く残っているのは、
マスコミと教育界である。
学校では国の起源を教えず、
天皇についても正しく教えていない。
むしろ、避けている。
なにしろ、仁徳天皇の「民のかまど」を挙げて
日本の素晴らしさを称えた内容のブログ記事を投稿した校長に対し、
教育委員会が「断定的」として口頭注意を行い、
記事を削除させられる事態が起こるくらいである。

俗に「リベラル」と言われる人々が
天皇制に疑問を口にする。

4月25日の朝日新聞の「天声人語」は、
次のように書く。

世襲に由来する権威を何となくありがたがり、
ときに、よりどころにする。
そんな姿勢を少しずつ変えていく時期が、
来ているのではないか。


それについては、
ケント氏の次の言葉を投げかけたい。

伝統には何かしら理由があるものです。

そのとおり。
そんなことを外国人に教えてもらわなけならないのが情けない。
人に性格があるように、
国にも国柄というものがある。
だから、1500年以上も前から始まる天皇制が
武士の台頭により政治的実権を失ったとはいえ、
「祭司」として継続し、
明治になって表舞台に復活、
敗戦を通しても無くなることなく続いてきたのだ。

いや、外敵の脅威にさらされた幕末において、
国を一つにまとめるには、
天皇に再登場していただかなければならなかった、
というのが本当である。
そうでなければ、内戦に発展した可能性があった。
幕府の大政奉還により、
天皇の存在が日本の危機を救ったのだ。

同様に、
敗戦という、日本の危機にあたり、
天皇を中心にもう一度日本が一つになる必要があった。
そうでなければ、
中心を失った日本は、
共産革命が起こる可能性さえあったのである。

しかし、天皇制を否定する勢力は隠然として存在する。
「伝統」や「文化」という麗しいものを
否定するのは、「先進的」として、
さぞ気持ちのいいことだろう。
しかし、それは自分自身を否定するにも等しいことなのだと
いうことを気づいていない。

私は、政治的見解は、かなり先験的なものだと思う。
日本人なら分かる天皇制が分からない。
それは血の問題、DNAの問題ではないのか。

かつて辻元清美が雑誌の対談の中で、
天皇と皇族についてこう発言している。
「生理的に嫌だと思わない?
ああいう人たちというか、
ああいうシステム、ああいう一族、
近くで同じ空気を吸いたくない」
そして、別の機会には、
こうも発言している。
「私は今護憲派と言われていますが、
本当のことを言えば1条から8条(天皇についての条文)は
いらないと思っています。
天皇制を廃止しろとずっと言っています」
「生理的に嫌」だとは。
政治家の発言とも思えない。

発言から純粋の日本人ではないのではないか、という疑問が沸く。

生まれる国と親は選べないというが、
この日本に生まれたのであれば、
自分の国の文化や伝統を大切にするのは当然だ。
天皇を国民の精神的支柱にするという
日本の国柄を知れば知るほど、
それを守っていきたいと思う。

日本人ではない、
アメリカ人による天皇論
いろいろ整理してもらい、
新しい発見も多い本だった。




2019/6/1  1:13

投稿者:さすらい日乗

日本の天皇制が続いたのは、側室がいたからです。
欧州は、キリスト教が側室、愛人を認めなかあったので、王朝が交代しました。
日本でも、昭和天皇が側室を廃止したので、現在の男系男子の不足になったのです。ですから対策は二つです。女性天皇を認めるか、側室を復活させるかです。

昭和天皇の退位を主張した人は二人います。
近衛文麿と木戸幸一です。木戸は、戦争に負けた責任はあるとして退位を主張しました。近衛は、戦争末期、昭和天皇には戦艦大和の船首に立ち、米軍に撃墜されると良いと言ったそうです。到底普通の精神とは思えませんが。

http://sasurai.biz/

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