中国へのODA終了  政治関係

今回の安倍首相の訪中で
中国へのODA(政府開発援助)が
ようやく終了する。
代わって、新たに日中の民間企業が
途上国援助を共同事業で行うという。

日本は中国で改革開放政策が始まった1979年以降、
円借款、無償資金協力、技術協力などのODAを
約40年間で計3兆6500億円余り拠出。
道路を含むインフラ整備などを通じて中国の近代化を支えてきた。

そのせいもあって、
中国が急速な経済発展を遂げ、
2010年に国内総生産(GDP)で日本を抜き、
米国に次ぐ世界第2位の経済大国にのしあがった。

それでも日本と対中ODAをやめなかった。
援助の必要のない国に援助を続ける。
しかも、相手は反日で、領土まで侵そうとする国だ。
これほど不思議なことはあるまい。

元々ODAは、
先進国が発展途上国に対して支援するものだ。
富める国が貧しい国に援助するというのは、
当然であり、世界の美風だといえよう。

ODAは長らくアメリカが世界の1位であった。
世界一の経済大国として当然のことだ。
日本も経済大国に成長して、その責任を負い、
1989年に日本がアメリカを追い抜いた。
その後も1990年を除き、
2000年までの10年間、
世界最大の援助国となった。

その後、日本がODAの予算を削減し始めたため、
2001年に再びアメリカが首位に立ち、
イギリス、ドイツ、フランスに抜かれ、
日本は第5位の位置にある。

膨大な借金を抱える日本としては、当然の措置であり、
一方、欧米諸国が予算を増額するのは、
「貧困がテロの温床になっている」という認識によるものだ。

その流れの中で、
ようやく対中ODAが終わろうとしている。

考えてみれば、
対中ODAは、「世界の奇観」と言えるものだった。
世界第2位の経済大国に
なぜ、それより下位(3位)の国が援助しなければならないのか。
誰が考えてもおかしい。
おかしいのに直らない。
それは、政治の怠慢というものだろう。

国民から税金を徴収し、
国債を発行し、
年々国家としての赤字をふくらませており、
その改善のために消費税を上げようという時に、
自分たちより豊かな国に援助しようというのだから、
これほどおかしいことはない。

しかも、中国は日本の援助を人民に公表せず、感謝もしない
戦後賠償と思っているからだ。
北京空港や中日友好病院の建設などに力を貸しても、
そのことを中国国民には知らせない。
他の東南アジア諸国が、
たとえば架けられた橋に
日本の援助によって建設された、
などという碑文を設置しても、
中国だけはそうはしない。
逆に反日教育に力を注いでいる。

その結果、対中ODAの支援額は
総額3兆6500億円。
並の金額ではない。

お金に色はついていないが、
それらの支援された金は、
巡り巡って軍隊の強化の費用となったり、
中国のアフリカ支援などの原資になったかもしれない。
「一帯一路」の資金に
日本からの支援金が回っているとも考えられる。

米国と中国の経済戦争
中国が日本にすり寄っている時に
この決定がなされたことを歓迎するが、
中国にとって、
日本の金に期待するよりも、
日本との友好関係を重んじた方が得策と考えたのかもしれない。

また、日本の支援金額が
減っているから、影響が少ない、
という考えもあるようだ。

実際、2015年の対中ODAは、
ドイツ、フランスに次いで第3位だ。
ドイツは7億4940万ドル(820億円)、
フランスは1億6151万ドル(170億円)、
日本は1億5144万ドル(160億円)、
イギリスは6822万ドル(75億円)、
アメリカに至っては3344万ドル(36億円)しか出していない。

「テロ国家」でもない中国に、
なぜ欧米諸国がODAするのか謎だが、
出す方も出す方、
受け取る方も受け取る方だと言えるだろう。
中国への援助をすれば、
その金で軍拡が進み、
アジア・アフリカでの中国の進出を助けるだけだと、
早く気づいてほしい。

先日も北京で開かれたアフリカ会議には、
アフリカのほとんどの国が駆けつけた。
中国のアフリカ援助は着々と進んでいるし、
国連では、小さな国も一票を持っている。

しかし、中国の「一帯一路」戦略も翳りを持ち始めている。
東南アジア諸国を借金漬けにしたあげく、
返せない借金のかたに
軍港などを供与させるやり方に
警戒感が広がっているからだ。

日本のように、
貧しい国を支援する、というODAの精神にのっとった援助を
中国がするとは思えない。
あくまで国益のため、
そして、習近平がとなえる「中国の夢」の実現のために
なされていると考えなければならない。

いずれにせよ、
庶民感覚から見て「ヘンじゃないか」と思われていた
対中ODAの終了は歓迎したい。





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