業務伝達マニュアルと『マイ・バック・ページ』  

組合は東京都の二つの部署が管轄で、
そちらに決算報告や様々な申請を出しますが、
その一年分の一覧表を作り、
見本を付けて、
業務引き継ぎファイルを作り、
次長に説明、伝達。
事務局長の仕事の中でも重要な部分なので、
これを作って、ほっとしました。
事務局長が意図しているのは、
「誰が見てもトレース可能なマニュアル」で、
こうしたことを一つ一つ積み上げていくのが
この1年間の仕事になります。


一息ついたので、
帰宅途中「ちょっと一本」。
ようやく映画を観る余裕が出来た、
というより、
明日までが使用期限の招待券がありましたので、

映画は、
妻夫木聡松山ケンイチ主演の
「マイ・バック・ページ」

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予備知識なしに観たら、
しょっぱなに安田講堂事件が出て来て、びっくり。
なにしろ、昨日、安田講堂の前を通ったばかり。
ニュースの音だけで、事件の映像は出ないが、
冒頭の建物内部は、壁の落書きなどから見て、
あきらかに安田講堂を模している。

↓その落書き。

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「連帯を求めて孤立を恐れず 
力及ばずして倒れることを辞さないが 
力を尽くさずして挫けることを拒否する」


とか、

「君もまた覚えておけ 
藁のようにではなく 
ふるえながら死ぬのだ
1月はこんなにも寒いが 
唯一の無関心で通過を企てるものを 
俺が許しておくものか」


とか、
当時は名文と思ったが、
今読むと、何だか恥ずかしい。

原作は川本三郎で、
当時、朝日新聞社の記者だった頃、
ある過激派のリーダーと知り合って、
取り込まれ、
その事件に関わって記者の立場があやうくなる話。
実話に沿って話が作られている。

背後に当時の様々な世相が描かれ、
リアルタイムで生きた事務局長などは身につまされる。
登場する学生たちの姿は、
今から見れば、まさに「若気の至り」で、
見ていてお尻がむずむずする。

川本三郎の一種の青春グラフティだが、
映画として面白いかというと、大変つまらない
それは当然で、
駆け出しで青臭い記者が、
頭が悪い性格破綻者に
ガセネタを掴まれる話なんて、
面白くなるはずがない。

「間抜けな登場人物に観客は同情しない」のだ。


ただ、ラストのところは、ちょっといい。
冒頭の方のシーンや、
女友達が話した映画の内容が重なり、
主人公の通過した数年の空疎さが際立つ、苦い味付け。
この場面の妻夫木聡はなかなかで、
「悪人」を通過して、演技がうまくなったようだ。

既に40数年前の出来事を
独特な切り口で取り上げたのは買いたいが、
なにぶん、監督のセンスが悪すぎる
芸術は全てセンスの産物です。

5段階評価では、退屈したから「2」。

ただ、劇場で無料で配っている、
↓「原作試し読みBOOK」は、

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川本三郎の述懐の文章がなかなか読ませる。
川本と監督(山下敦弘)と脚本(向井康介)の鼎談も面白い。




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