「「あのこは貴族」(2020/東京テアトル=バンダイナムコアーツ)」
映画
?《『ここは退屈迎えに来て』『アズミ・ハルコは行方不明』で地方に生きる女子のリアリティを描いた、山内マリコの同名小説を映画化。東京育ちの女子と地方出身の女子が織りなす人生模様を描き出す。『グッド・ストライプス』で新藤兼人賞金賞を受賞した岨手由貴子が監督を務める。主演を門脇麦が務め、水原希子、高良健吾、石橋静河らが共演した。》
これは思っていた以上に奥行きのある内容だったというか、貴族と庶民、東京と地方、大学内の内部学生と外部学生などの対比や、説明セリフでなく仕草でそれぞれの登場人物の性格を描き分けながらの、既成観念から一歩踏み出す箱入り娘とその周囲の女性たちの様子が無理なく描かれていて、早くも「ヤクザと家族 The Family」や「すばらしき世界」の強敵が現れたような嬉しい興奮でドキドキ!
予告編を観た限りでは、庶民的なイメージの門脇麦ちゃんと、気品があってお金持ちのお嬢さんタイプの水原希子ちゃんの役柄が逆に感じられて違和感があったんだけど、実際に観てみたらこれがドンピシャだったというか、石橋静河さん、山下リオさんも交えて、誰が誰を演じてもありなようでこの配置で大正解なキャスティングも素晴らしかった、ほとんど衣装代がかからなそうだった「愛の渦」に比べると麦ちゃん史上最上級な衣装の数々もみどころ。
原作にどこまで寄せてあるのかわからないけど、主義主張の是非でなく、共存や思いやりが基盤になっているところも心地よかった。
あらすじ
東京で箱入り娘として生まれ育った華子は、20代後半にさしかかり結婚を考えていた恋人に別れを告げられてしまう。一方、都内で働く富山生まれの美紀は恋人もなく、仕事にもやりがいを感じていなかった。そんなある日、とあるきっかけでふたりは出会い……
124分
監督
岨手由貴子
キャスト
門脇麦
水原希子
高良健吾
石橋静河
山下リオ
佐戸井けん太
篠原ゆき子
石橋けい
山中崇
高橋ひとみ
津嘉山正種
銀粉蝶
T・ジョイPRINCE品川8 17:45〜観客30人程/210席


0