《『さざなみ』が高く評価されたイギリスの俊英アンドリュー・ヘイが、アメリカのロケによって撮り上げたロードムービー。母に捨てられ、父を亡くした15歳の少年が、唯一の心のよりどころである年老いた競走馬とともに、広大な荒野を旅する姿を描く。厳しい現実と直面していく主人公に扮した若き新星チャーリー・プラマーの初々しい演技に注目。》
働く意思も良心も持ち合わせながら家庭に恵まれない孤独な少年の居場所探しの旅が切なすぎて胸が痛みながらも、どんなに悪い方に転んでも救いを求めようとする少年の生きる力に胸が熱くなった。
よく考えると犯罪とも思える少年の行為の是非はともかく、演じたチャーリー・プラマーくんの繊細な表情にも引き込まれてしまった、馬のピートの名演にも涙、「路上にて」を思い浮かべる邦題も意外に合っているのかも。
厩舎のオーナー役がスティーヴ・ブシェミとわかって、すっかり普通の老人になっていてびっくりしたけど味わいのある持ち味はそのままで嬉しかった。
あらすじ
母の家出によって、父とふたり暮らしの少年チャーリー。ある日突然、父が命を落とし、15歳にして天涯孤独になった彼は、殺処分の決定が下された一頭の競走馬を連れて、唯一の親戚である叔母のもとをめざす。しかし、その行く手には過酷な荒野が広がっていた。
原題 LEAN ON PETE
122分
監督
アンドリュー・ヘイ
キャスト
チャーリー・プラマー
スティーヴ・ブシェミ
クロエ・セヴィニー
トラヴィス・フィメル
スティーヴ・ザーン
ヒューマントラストシネマ有楽町1 18:55〜観客8割程/161席


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