「「アラン使道伝」と「王の男」(若干手直しあり)」
韓国ドラマ・映画全般
すっかり「蒼のピアニスト」ネタバレあらすじが止まっております(汗)
仕事が忙しくて時間を取れないというのが理由のひとつ。
そして、もうひとつの理由は並行して見ているイ・ジュンギ氏主演の「アラン使道伝」がとても面白いのです。見たきっかけはレンタル版「蒼のピアニスト」におまけで収録されたいた第1話を見たからなのですが、韓国の時代劇が好きで、「彩雲国物語」のようなファンタジーモノも好きな私には両方を兼ね備えたこのお話は大好物(笑)
ざっくりとしたストーリーは、イ・ジュンギ氏演じるエエとこの子のキム・ウノはお供の奴婢トルセとともに3年前にいなくなった母親を探して旅をしています。ウノには幽霊が見え、幽霊たちもウノに助けてもらおうとすがってくるのですが、ウノは自分のその能力を疎んでいます。そんなウノの旅の途中に出会ったのが、「魔王」でチュ・ジフン氏と共演していたシン・ミナさん演じる怨霊のアラン。アランは生前の記憶をすべて失っているのですが、自分がなぜ死んだのか、どんな生涯だったのかを知りたくて怨霊になりました。幽霊が疎ましいウノですが、なぜかアランには心惹かれるものがあり、アランの死の真相をつきとめる手助けをすることになり、密陽という村のの使道(国から派遣された村長みたいな役割)に就任して活躍します。
ウノの母もエエとこの御嬢様だったのですが、とある人物の策略で一家が逆賊の汚名を着せられ、ウノの母以外全員が殺されたため奴婢に身を落としていました。ウノの父と出会いウノを産みますが、それでも家族の恨みを晴らすことが頭から離れずウノの世話もしないで復讐に囚われた日々を送っていました。そんなお母さんに育てられたので、ウノはお母さんへの思慕がとても強いのです。で、ウノはエエとこの子で将来は国の要職が約束されているのですが、いろんなところを放浪したりして暮らしていたようです。
密陽を牛耳っているのはチェ大監という人物。民衆をないがしろにしていて、自分に逆らう者はあっさり殺しちゃうような悪人です。ウノが使道に就任したのも気に入らないのでさまざまな嫌がらせをしてきますが、機転を利かせて回避するウノ。チェ大監にはジュワルという養子がいます。こいつが閏月の満月の夜、心の清らかな娘を殺してその魂をホンリョンという妖怪みたいな女の人(設定的には「大巫女」らしい)に捧げています。ジュワルの前にはチェ大監がそれをやっていて、どうやらこの親子はホンリョンの力を借りて、裕福な暮らしを維持しています。
ウノ、アラン、ジュワル、ホンリョン、トルセ、中途半端に霊力のある巫女のウリに天上の玉帝上皇と閻魔大王、死神のムヨンがアランの死の謎を解きながら複雑に絡まった縁の糸を解きほぐしていくお話です。これは当面あんまりネタバレしないでおきます(笑)
韓国の古い民話をもとにしているそうなのですが、ウノのジュンギ氏がとても美しいのですよ

アランを演じているミナさんは時代劇の女性としてはかなりワイルドなのですけど、ジュンギ氏はビジュアルはもちろんのこと所作が美しくて、まさに眼福です。アクションもバリバリですが、動きにキレがあってほれぼれします。あと、ケガをして血まみれになっている場面が好きです。使道としてキリっとしているときと、お母さんやアランへの想いがあふれてせつないときのギャップもすてき。「アラン使道伝」の日本公式サイトは
こちら。
で、昨日ジュンギ氏が世に知られるきっかけとなった映画「王の男」を見ました。
「アラン使道伝」はジュンギ氏が兵役を終えて初めてのドラマだし、ウノが命がけでアランを守る「強い」キャラクターだったこともありますが、約8年前に撮影されたこの映画でジュンギ氏は「女より美しい女形芸人」のコンギルを演じていて、「まわりが放っておけない気弱さ」みたいな雰囲気を漂わせていてウノとは正反対の役柄でした。韓国ではかなりヒットした作品ですし、ネットのあちこちにレビューも載っていますので画像や映像は簡単に検索できます。
こちらも、ジュンギ氏がとにかく美しいです。ジュンギ氏は身長178センチで声もどちらかというと太いほうなので、決して女性的ではないんですが、映画の中では「魔性の女形」そのものです。おなかを出している場面が何か所かあって、本来男性だし結構韓流の俳優さんってマッチョな人が多いイメージなのに腹筋が割れてなくて(笑)、着物を脱がされちゃうところで見えるお肌もとってもキレイ。でも女ではないんですよね。そうそう、切れ長の目とか衣装のせいもあるけど、日本の奈良時代の仏像のような美しさです。
でも、コンギルは繊細過ぎて哀しい美しさですね。その美しさを目にしたものの保護欲をかきたててしまうんです。その美しさが王の目にとまってしまったがために、いろんな人の欲望の火に油を注いでしまう・・・私が好きなのは、あんどんを使って王に影絵を見せているときの笑顔。それから、チャンセンが自分のせいで罰を受けて盲目になってしまった後、王の前で人形劇をしながら手首を切りチャンセンを思いながら微笑むところ。
韓国では同性愛をおおっぴらにすることはできないので、そのあたりの描写は隠されていますが、小さいころから一緒に芸人をやってきた相方のチャンセンとは友達以上の間柄であったような雰囲気です。いうなれば、マリリアード・リリエンスールとオリビエ・オスカーシュタイン的な(わかる人だけわかってください;笑)。
(追記)メイキングDVDの中でチャンセン役のカム・ソヨン氏が、「この映画の設定においてチャンセンはコンギルを性の対象として見ていません」と記者会見で明言しておられました。
コンギルを見初める韓国でも有名な暴君ヨンサングンを演じているのが、「風の国」ではユリ王、「トンイ」ではソ・ヨンギ役のチャン・ジニョン氏なので、あまり暴君には見えなかったのですが、ヨンサングンにも暴君になってしまった事情があり、そのためコンギルに惹かれてしまったということみたいです。すっごくすっごく悲しい物語なんですが、ラストシーンですべてが救われます。その後コンギルとチャンセンがどうなったんかな〜と考えない方がいいだろうなと思えるような。
この2つの作品でジュンギ氏にもハマってしまいました。次は「イルジメ〜一枝梅」を見る予定です。
はい。というわけでまた気持ちをこわーいチェ・ヨンランに引き戻して、あらすじ記録がんばります(汗)ヨンランの記録が一段落したら、「アラン使道伝」や「王の男」についてももっと語ろうかなと思っています。

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