■まおうとゆびきり/六甲月千春/椎名麻子/富士見ファンタジア
うんっと、微妙です。
まず、絵は最高ですね。かわいいです。
文章は、どうでしょう?
読みやすいところと読みにくいところが入り混じってますね。
敵方あるいは見方らしき謎生物さんたちが登場するシーンや、魔王たしにとって重要なことをしたりするシーンの顛末がよくわかりません。
小さい範囲においての、起承転結がはっきりしていません。
誰がいつどこからどうやって出てきたのか、何をしたのか、どういう影響があったのか、、、いまいちわからないところが結構あります。
雰囲気はとてもよいのですけどね。
基本的に登場人物は少なくて、そのうち人間のメインは3人の女子。
まあ、3人なのでメリハリは利いていると思います。
最後に意外な人物が、、、しかもどんな活躍するのかといったら、、、
女性の生態と内面の感情の描写がかわいくて生生しいところがおもしろいです。
下着のつけ方とかその他いろいろですが、ほとんど物語の進行とは関係なさそうなところの描写が独特かなと思いました。
硝子ちゃんがパワーアップのため(敵を倒すため)に、魔王と盟約を交わすシーン、その儀式としてキスしないといけないのですが、「なんで好きな人じゃなくよりによって魔王と・・・」っていうところ。
ここはすばらしかったと思います。
それと涼香?ちゃんが、ことあるごとにTVのレポーター風にナレーションしてくれるところとか、そういう3女子の性格付けもよいですね。
その他見所は、
・女性たちの会話のノリの良さと、相手を思う気持ちが見えること
・3女子のそれぞれ魔王との接し方の違い
・敵の謎生物さんたちの作戦会議(まとまってるようでまとまってない感じ)
でしょうか。
最後まで、魔王に人間らしい感情を持たせなかったのは正解だと思います。
魔王は終始まじめに「魔王」をしているわけですが、それがうまくコメディになっているところもよいですね。
主役の硝子ちゃんが殺されるかもしれないという、すごく危機に直面している物語なんですけど、登場する計5人の女性のおかげで、明るく楽しく読むことができました。
ま、最初に書いたようにところどころよくわかんないシーンがあるのでそこはちょっと、あれですけど。
(H20.3.11)

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