ぱんだねこさま:「さて、重要なのは車両の大きさの限界値です。」
ぺたぞう:「限界値??」
ぱんだねこさま:「プラレールはしっかりと規格化された商品なので、自作を作るときにもこの規格に合わせないと情景部品を通過できなかったり、そもそもレールを走れなかったりしてしまいます。今回は『一畳プラレールを走り回るフラッグシップ』が目標なので、まさか橋げたに引っかかるようなことがあってはいけません。」
ぺたぞう:「なるほど!!」
ぱんだねこさま:「さらにこの車両限界は、車両のスピードや重さ、車体の形状などによっても複雑に変化してきます。なので、この限界を知るためには、実際に走らせてみるのが一番なのです。」
そういうと、ぱんだねこさまは一台のモーター車を取り出しました。
ぱんだねこさま:「この車両は、今回使用したいと思っているモーター換装を済ませた車両です。これを一畳プラレールに走らせて、状況を報告していただけませんか?」
ぺたぞう:「アイアイサー!」
そして、車両限界を知るためにテスト走行をすることになったぺたぞう。
家に帰ると、早速モーター車を走らせてみます。
ぺたぞう:「おおっ!!速っ!」
数日後…
ぱんだねこさま:「どうでしたか??」
ぺたぞう:「2mからダイブしました。」
ぱんだねこさま:「!!」
ぺたぞう:「いやあ、スピードが速いので、カーブで大きな遠心力がかかるんですね。そうすると、内側からの僅かな接触でもレールを飛び出してしまうんです。それが地上2mにあると、ダイブするということです。」
ぱんだねこさま:「しかし、カーブの内側に障害物がある状況というのが思いつかないのですが、そんな状況はありえるんですか?」
ぺたぞう:「直線の一方の端に橋げたをのせ、そこから反対の端の方向へ向けてカーブを一本置いてください。」
ぱんだねこさま:「はい。」
ぺたぞう:「同じ直線のもう一方の端でも、同じことをしてください。」
ぱんだねこさま:「………カーブの内側に障害物があるッ!!」
ぺたぞう:「そのとおりッ!!」
ぱんだねこさま:「し、しかし、そんなに頻繁に出てくるモチーフではないのでは??」
ぺたぞう:「一畳プラレールでは、橋げたの置ける可能性のある場所にはすべて橋げたが置かれます…」
ぱんだねこさま:「!?」
ぱんだねこさま:(これは…思った以上の難問に手を出してしまったかもしれない…)
驚愕に震えるぱんだねこさまとぺたぞうは、しばらく打ち合わせをした後、車両限界は以下のドグマに従いつつ、実験を繰り返して設定していくことにしたのでした。
AE100製作における車両限界ドグマ
1:落下しないこと
2:坂、橋げた、情景を走れること
3:プラレールと雰囲気が合うこと
ぱんだねこさま:「これらを厳守して、あとは実際に走らせつつ調整していくしかないですね…」
ぺたぞう:「そうですね。落ちることだけは避けたいですね。正面から落ちたら、パカパカが壊れてしまいます。」
ぱんだねこさま:「え?リトラクタブル…」
ぺたぞう:「でも、落ちないことが前提なら、安心して複雑な機構を組み込んでパカパカさせられますね!」
ぱんだねこさま:「ま、まかせてください…」
ぱんだねこさま視点での物語はこちら。
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