取材の行われた次の朝。
るきさんは、がたがたがらがらと部屋に響く音で目を覚ましました。
るきさん:「めがねめがね、わしのめがね…」
るきさんがめがねをかけると、ぺたぞうが自分の部屋でプラレールをひっくり返しています。
るきさん:「……せっかくかたづけたのに何してるのですか。」
ぺたぞう:「これをもう一個探してるの。」
ぺたぞうは小さなオレンジ色の部品を差しだします。
るきさんは手伝わないことを即座に決心し、無言でお布団の国に戻って行きました。
しばらくプラレールの山の中をかきわけ、這い回るぺたぞう。
そしてお昼過ぎ。
ぺたぞうが無言で走って家を出て行きました。
るきさん:「???」
あまりに唐突だったので、心配になったるきさんが追いかけてポーチに出ると、ぺたぞうは昨日のレイアウトにオレンジの鉄橋をひとつ付け足していました。
2連橋になりました。
ぺたぞう:「これをやりたかったの!」
るきさん:「ふたつあるとちがいますね。」
るきさんはポーチに出てきたついでに花壇のお花にお水をあげます。
ぺたぞうは満足したように部屋に戻って行きました。
るきさん:「おおきくな〜れ〜」
お水をあげていたるきさん、ふと思いつくと、ぺたぞうがいないことを確認し、「空港セット」に入っていた機関車トーマスを取り出します。
るきさん:「トーマスで撮っちゃおうっと。」
そう、ぺたぞうは機関車トーマスが苦手なので(怖いらしい)こっそりトーマス撮影するるきさん。
るきさん:「なかなかかわいいじゃない。」
そしてるきさんは、ぺたぞうにみつからないうちにトーマスを片付けると、部屋に戻っていったのでした。
すると、部屋ではぺたぞうがプラロードを持ってぼーっと宙をみつめています。
るきさん:「……どうしたのですか?」
トーマスがバレたかとドキドキしながら聞くるきさん。
ぺたぞう:「ポーチのプラレールを解体します。」
るきさん:「まさか、ト…」
ぺたぞう:「もっと、町みたいなのをつくりたいのです!」
ほっとするるきさん。
るきさん:「思う存分楽しんでください。」
そういうと、るきさんはお布団の国に戻っていったのでした。
ぺたぞう:「目指せ、プラレールタウン!」

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