何処か行こう?
当初は「行ったことないから、遊楽部岳にすっか?」とか言っていたのだが、もっともっと近間の山にすることにする。
ucchiたら、札幌にいたときから札幌近郊の山に殆ど登っていないっていうし、近郊の山を二つ登ることにした。
紅葉にはちょっとタイミングが悪いけど、神威岳〜烏帽子岳を歩くことに決定!
私の記録を見たら、前回はH18年の6月に登っている。そのときの計画書をみると、廃道となっている百松沢山の登山道を降る計画だったが、雨の為に普通の登山道をピストンしている。
今回も同じルートで計画をし、廃道となった登山道を降る計画だったのだが・・・?

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10/5

苫小牧から走ってくるucchiに私んちによってもらい、百松沢林道のゲートに着くと、車はいっぱいで、ゲートからちょっと離れたところに車を停める。
「ずいぶんいっぱい登山者がいるんだなぁ〜?」
私たちが用意している間にも、どんどんと車が入ってくる。中には自転車で来ている人もいる。
天気もいいし、朝起きてから「行くぞ!」ってやってきている人もいるんだろう。
08:55 頂上ランチ目指して、百松沢林道ゲートを歩き出した。
右手に見える百松沢川なんか、けっこういい渓相をしているし、ダムのインレットになっているところだって、魚がいるんじゃないの?って思うのだが、釣り人の姿はまったく見えない。

林道をず〜っと歩き、無理やり作ったような登山道を経て、またまた林道を歩くことになる。「この道は必要だったのかねぇ〜?
私は前に歩いたときのことを思い出しながら歩いていたのだが、記憶なんかまったく当てにならない。昔の記憶は、何処か違う山とごっちゃになっているのだった。
09:50 歩き出したときには元気そうだったのだが、ucchiの歩みが重く感じる。地形図上の林道が登山道表記になったあたりから、ガクッとスピードが落ちてしまった。
「調子が悪いのかなぁ〜?」

ここからは鎖場を越えて尾根に上がったら、ただただ立派な登山道を歩くだけなのに、表情はどんどん曇っていき、スピードはますます下がっていく。
どうしたのか聞いてみると、会いたくない登山者の車が登山口にあったというのだ。頂上で会うのも嫌だし、一瞬すれ違うのも嫌だと思ったら、身体が重くなったのだという。
よ〜し、そいつが今、どっちのピークにいるのかわからないけれど、時間調整とルートどりで人にあんまり会わないように歩けばいいのだ。大体のハイカーは、頂上でご飯を食べるように時間設定しているだろうから、そのへんの調整はわりと簡単!

11:00 嶽望台で行動予定変更を説明し、先に烏帽子岳に向かい、私達のランチは登山道からちょっと離れたところでとることにした。
この時点で“廃道の登山道を歩いてみる”って計画は消えてしまった。
そこからの歩みは嘘のように調子がいい。
ちらほらと下山してくるハイカーとすれ違う。聞いてみると、神威岳頂上は順番待ちで激混みらしい。大勢の人が激混みの神威岳にいる間に、私たちは烏帽子に向かうのだ!

11:33 cnt.950m 烏帽子岳の分岐から縦走路に向かう。
ここから一気に高度を下げるのだが、まわりは黄色い葉っぱを通した光が立ち込めて、樹林の中をあるいているのに明るく感じる。
明るくって、ぽかぽかで、気持ちのいい登山道だってのに、まったく人とすれ違わない。
「やっぱり、昼飯はみんな頂上なんだ!」
12:10 cnt.1050mのやたらと展望のいい岩場でランチにする。
なんだかここは、ナキウサギの声が聞こえてきそうな感じの岩場なんです。

そうして後ろを振り返ると、神威岳が見えているし、札幌近郊の低山がポコポコと見えていて、なかなかいい景色。
なかでも神威岳の存在感がひときわ大きい。地形図で見る限り綺麗な等高線じゃないけれど、この山って、どっちから見ても西部劇にでてくるインディアンの砦のように見えてしまう。頂上から狼煙が上がっても、まったく違和感がない。
登山道からちょっと逸れた場所に陣取り中華丼を食べる。いつまでたっても、登ってくる人もいなけりゃ、降りてくる人もいない。
気持ちいいんで、たっぷり40分も休んでしまった。
頂上には誰もいないのかと思っていると4人くらいのパーティが降りてきた。聞くところによると、頂上には誰もいないという。
ささっと登っちゃおう!

13:00 笹の中の烏帽子岳(1,109m)頂上に到着。
ほんと、だれもいない!
この季節、冬と違い、あんまり展望は良くはない。少々木がうるさいし、座ってのんびり出来るようなところもないのがポイントを下げている。
登山道からガヤガヤと声が聞こえてきた。何人パーティなんだろう?
頂上滞在もそこそこに下山する事にしたが??? なんと単独登山者でした。ガヤガヤと聞こえていたのは、ラジオの音です。私は熊鈴の音も嫌いだけれど、登山道のラジオも大嫌い!
ラジオの音は、聞きたくなくっても耳に入ってくる。
ほとんど、暴力と同じ!
***熊除けなのか?***
私は、沢でも藪でも熊鈴をぶら下げない。喧しくってどうしようもないのだ。
10人とか20人とかのパーティが1個づつの熊鈴をぶら下げていたりした日には、発狂してしまいそうになる。
それがラジオだったら、止まっていても絶えず音が流れてくるんだから、踏みつけて壊したくなっちゃう!
まぁ、個人の趣味だから仕方がないんだろうねぇ〜!
出来るなら、五感をフルに働かせて、熊の気配を敏感に感じ取られるような歩き方をしたい。自分の音が大きくって、気配を感じることが出来ないって事のほうが山では重大だ!
隣のピアノがうるさい!って殺人事件になったりする世の中だよ。山だからって好き勝手に音を出していいってもんじゃない。
話はそれるが、札幌駅北口の横断歩道を、登山の服装をした集団が渡ってきた。随分と遠くから宗教的な雰囲気の音が流れてきてはいたんだけど、全てのザックに熊鈴がぶら下がっている。これなんか疑問が大きいでしょ!
何に自分の存在をアピールしてたんだろうね!
***話を戻す***

ここの縦走路って約1.4Kmしかないってのに、歩く斜面の向きが違うせいか、植生がちょっと違う。
ハイマツに囲まれた登山道を歩き、コルからは雑木林を歩いて神威岳に向かう。
何度あるのかなぁ〜? けっこうシャツは汗でべちゃべちゃ!
13:55 縦走路の最後の急登を終え、分岐からちょっと登ると神威岳の看板が見える。果たして誰かいるのかな?

とりあえず14時前に、神威岳(983m)に到着した。ここも誰もいない。私の時間差攻撃は、ばっちり当たったわけ。
「marboさんの計画、ばっちりだったね!」
私は縦走路を歩いているときから、少々急いでいたんです。神威岳で目的があったから。
汗だくで登ってきたのも、その為なの。
ザックから、小さなクーラーバックを取り出し、中から「オールフリー」を2本取り出した。
「ucchiほら」「うぉぉぉ〜!」
最近の私らったら、ノンアルコールビールで十分楽しめるんですよ。汗かいて、保冷剤で守られたビールを、シュポ!
そしたらucchiのザックからもケーキが出てきたりなんかして、だぁれもいないピークで、のぉ〜んびり。
それにしてもなぁ、あんだけ車があふれていたってのに、神威岳でも、烏帽子岳でも無人のピークを踏めたんだよねぇ。
14:15 日が短くなっている。そろそろ下山しよう。
いくらなんでも、もう誰にもすれ違うことはないでしょう。ただただ来た道と同じ道を歩くだけ。
あんなに憂鬱そうに歩いていたucchiの姿は今はない。

14:10 朝は激混みだった登山口に到着。
なかなかいい登山だったんじゃない! 助手席に乗って帰る私は、途中で本物のビールを買って、シュポ!
そういえば、釣竿もって、pioletの後輩夫婦が登山口ゲート付近を歩いていたのよ。
釣目的の人をはじめて見た。
***一緒に登った仲間***
いつものucchi、そして私marbo

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