その他の大賀先生の著作などにふれておこう。
『小学館ロベール仏和大辞典』、そして『プログレッシブ仏和辞典』、『プログレッシブ仏和和仏小辞典』を忘れてはなるまい。前者に少しでも関わった仏文関係者は、昭和20年代生まれまでの方なら、実に多いはずである。
いずれの辞典でも本文中の参考記事は、大賀先生のこれまでの著作を多少でも知っていれば、特に興味深いものであるはずだ。
『ポケットプログレッシブ仏和辞典』も、新語が充実している。
教科書としては、『フランス語で書いてみよう』『現代フランス語作文』(第三書房)を挙げておかねばなるまい。
前者は、仏訳問題は決して多いわけではないが、「一つ訳すためには百読め」を地で行った教科書と言える。
後者は、担当できる教師が限られると不遜ながらも思うほどの、充実した教科書である。
ただ、いかんせん、時事問題が古いままに年数を経過したうらみがある。
そういうことを克服したうえでの、むしろ自習書が期待されようか。

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