2020/8/9
風景スケッチの喜び

今月の2回の造形教室は、音楽村の敷地の中で、生徒が好きな場所を見つけて、野外スケッチをするというあり方にしました。
すでに猛暑に入っていますが、当日は雲が多く、日陰で描ければ、何とかなりました。戸外ですし、ソーシャルディスタンスもバッチリで、久々の風景スケッチに生徒の皆さんも打ち込むことができたようです。(上の写真は車の中から撮影しました)
僕自身もこうして自然の風景と素直に向かい合い、自分が何に感じたか、そして何を表したいのか、その風景と対話しているような気分でした。
そして思ったのは、僕は普段は前回のブログでも述べたように、自分の頭の中でアイデアや形、色をこねくり回して、作品として生み出していますが、こうして風景を前にすると、それに基づいて自分の解釈を形づくるという有り様は、似ているようで全く異なる方向性に思えることがあります。
もちろんどちらが上とか下とかではありません。それぞれ作者が選ぶことですし。
さらに言うと、僕の場合は、板材とにらめっこをしながら、そこで自分の中に浮かんでくるものを表すことが、おもしろいというか、楽しくもあり、またどこに着地するのかもわからない(時として全く予期しない方向にいってしまうこともあるので)そんなスリルを含め、その自由さが、自分をその創作に向かわしている気がします。
かたや、今回の風景スケッチのような、対象が厳然とあるものは、何か言ってみれば、赤ちゃんが母親の懐のように頼れるというか、常にそこに戻ってこれる安心感がありますね。
そんな風に大きく二つに分けて考えてみることもできました。
この二つとも僕は自分の表現のあり方として、いつも持ってる気がします。両方実践することができて、幸せです。
ところで、皆さんも風景スケッチをやりませんか?楽しいですよ。一時暑さもコロナも気にせず集中できますよ。
それこそ机上の空論かもしれませんが、鉛筆と紙だけでも、世界を美しく作り直しましょう・・・・
・・・・しょう、しょう、将、将来、将来て今だよね。

追記・・・僕のまだ下描き状態ですが(着彩はこれから)、このブログのトップの写真の風景を現場でスケッチしたものを載せてみました。

