韓国と台湾のハンセン病患者が戦時中隔離されていたことを知ったのは昨日の報道によってです.しかも,高裁の判決が同日に二つに分かれたはものとなりました.なんとも理解に苦しむ結果となりました.
現実にハンセン病を知ったのは,高校生の時読んだの松本清張の”砂の器”が最初だったとおもいます.映画も当時上映されたような記憶があります.
それはともかく,国内のハンセン病患者に対して国が謝罪し,救済の道がようやく開かれたというのに,法律の不備から,旧占領地で行った国内と同様の施策に対して責任が取れないという判決は,理論的には正当である場合もあるでしょうが,あまりにもその人々の人生を否定してしまうようで悲しいものがあります.
法曹界の改革で,陪審員制度のようなものが採用されるようですが,その場合,今回の判決のどちらになったでしょうか.おそらく,国に賠償を命じた判決となるのではないでしょうか.裁判官も法解釈の理論的合理性を追求するよりも大岡裁きのような相手の立場を考慮した法解釈も必要であることを認識して欲しいと思います.
ちなみに,大岡越前を演じていた加藤剛氏が確か当時の映画に主演していたように記憶しています.

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