眠れなかった。
木曜日はAmalia&HallurのさよならBBQで、
遅れていったみおは、おおよそドリアンしか残っていなくて、とりあえずドリアンを食った。ウンコを食べてる気分だった。
その後花火をやるも、メグ&ジャンボに花火を持って追いかけられ、逃げ続けていたみおは、ついに1本も花火を持つことが出来なかった。いじめだ。
川辺でやっていたBBQが終わり、新瑞橋駅近くのオシャレなバーに行った。
そこでの滞在時間も短かったが、Hallurと色々話した。このバーは、Hallurが日本で一番気に入ってるバーだそうだ。
キュウイやタマゴのカクテルを飲んだ。味もいいし、雰囲気もいい。若いマスターも感じのいい人だった。
「また来たいね」とHallurに言いたくても、帰国しちゃうのね。
「明日はみおに空港まで送らせて!!」とお願いし、帰る。
次の日、AmaliaもHallurも、みお自身もみおの遅刻が心配だったが、
遅刻はしなかった。寝坊もしなかった。
だって、眠れなかったんですもの。
朝30分ほど仕事のメール処理をしている間も、足がガクガクして、なんだかやな気分だった。
A&H帰国当日。みおは車でひたすらweezerのブルーアルバムを聴いていた。
バモスのトランクぎゅうぎゅうに荷物を詰め込んで、セントレアへ向かった。
相変わらず会話の少ない二人を乗せて、今にも割れそうな音をたてるフロントガラスにびくびくしながら、知多半島道路をノロノロ走った。
お土産に、地元の友達の実家で作られている日本酒をプレゼントし、お昼を食べて、待合室みたいなところでおしゃべりをした。
会話が止まるたびに、気合を入れないと目が涙でうるんだ。
出発の1時間前に、最後のおわかれをした。
泣いてるつもりはないのに、声は震え、Tシャツにボトボト音をたてながら涙がこぼれていった。
「もーぅ!」と言いながら、Amaliaも泣いていた。
Hallurは「グループハグ」と言って、何度もわたしたちの肩を抱いた。
あっという間に搭乗口へと消えていく二人を見送り、ゲタをカラカラ鳴らしながらみおも駐車場へと向かった。
「飛行機が飛び立つのは見ない。だから、二人はずっと日本に残ったままなの。」
Hallurは、いいアイディアだと言った。
空港を出てから久しぶりに老人ホームにいるおばあちゃんを訪ね、帰った。
朝9時に家を出て、夜9時に家に戻るまで、ブルーアルバムを軽く10回転は聴いた。
何度聴いても、weezerは何ていい曲を作るんだろう、って思った。

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