第32回「南木倶楽部全国勉強会」(第117回大阪読書研究会)レジュメ 南木隆治 平成30年2月24日(土)
(はじめに)『平成30年―昭和は遠くなりにけり』 <未来から現在を見なさい。= 未来も、現在も見たものが存在する。> 日本の「平成」の次の時代が始まって5年くらい後を想像してみよう。
「降る雪や明治は遠くなりにけり」(中村草田男 1901年 明治34年生まれ、1931年 昭和6年の作)
平成は31年4月で終わり、5月から新元号の新しい時代に入る。今はまだ多くの方が、「昭和は遠くなりにけり」と思っておられないと思うが、新元号の6年目くらいになるとまさにそういう感じになるだろう。その新元号の時代について今から考えておきたい。
@ 明治、大正、昭和、平成と違い「上皇陛下」がおられる時代になる。なお、「皇太后」という言葉を使わず「上皇后」という言葉を新しく作った。重要な事は「特例法1条には、退位を実現する理由について、陛下が高齢となることで天皇として活動を続けることが困難になると案じられている点を挙げている。上皇が再び皇位に就くことは退位の理由と矛盾するため、皇位を継ぐ資格は認められないとされた。天皇に代わって国事行為を行う「摂政」や「臨時代行」にも就任できない。」(毎日新聞記事)
逆に言うと、上皇陛下は現憲法の「天皇」の規定に関わらないお立場となる。→ 憲法を超越していて、むしろ歴史を回復している。(法律で何を決めようと「権威」は紙に書いたものではない。)
A 「上皇」はその時代の「法律」(現憲法)を超越する存在になる可能性がある。(「モリ・カケ」であれほど騒いだ野党が、天皇陛下の「御譲位」のご意向を政府が「退位」と法整備しただけで、すんなり通したのは興味深い。)平安時代は摂関政治、不輸不入の特権などで、荘園が広がり、国家(天皇)が極めて弱体化した。「上皇=院」ならば自身の荘園を自由に持つ事ができる。院に仕える武士団もでき(北面の武士)武士の時代へと道を開いた。現在の天皇陛下が御元気で上皇を数年続けられたら、上皇陛下のお振る舞いは、現憲法を超越した国民への「サイン」となる可能性がある。
(南木としては、どうぞ極力ご自由にお振る舞いあそばしていただきたいと願っている。)
B 我が国の法制度上、明治憲法は例外。明治維新まで、過去の全ての憲法、法律は生きていた。今も生きているはず。幕末まで大名に官職名をつけていた。(「大宝律令」が生きていた。)
C 平成の約30年間。丁度ソ連が崩壊し、株が暴落し、デフレが進行し、先進国中、経済成長率が最下位の国に落ちぶれた。かつて、東京都の地価を合算すれば、アメリカ合衆国全土が買えるだけの経済力のあった我が国(「黄金の80年代」とも言う)が今は見る影も無い。それでも今も本当は大国中の大国である。戦後憲法が見直され、経済もようやく上向きになり始めている。平成の30年間、日本以外の主要国はヨーロッパの冷戦終了後の体制に対応した。EUが出来、ユーロが出来、そしてそれも崩れつつある。一つの時代、30年の間、我が国は眠っていた。平成は我が国が眠っていた時代である。(雌伏の時代かも。)我が国はアジアの冷戦が終わっていないことを忘れていた。今その全てのツケが来ている。教育は、ソ連があった頃より左傾化したが、ようやく今、修正しつつある。
D 平成の30年間は日本歴史上自殺率が最も高かった時代である。それもようやく終わりつつある。
(毎年3万人を超える自殺、このことと、この30年間の国際情勢は密接に絡んである)
E 明治維新から150年で、明治よりも深い『歴史的な日本の目覚め』ができるか。再度、「世界一古い磨製石器は日本の磨製石器である。」「世界一古い土器は日本の縄文式土器である。」それはなぜなのか。(復習)現在の我が国のルーツは縄文時代1万年以上続いた平和にある。岩宿の3万年前の石器を作った人々と、我々とどういう関係があるか。そのまま現代の平和主義までつながっている。
平成重要年表
1989年(平成元年)1月 明仁皇太子が皇位継承。「平成」の元号を発表 新元号を小渕官房長官が発表
1989年(平成元年)6月 天安門事件 チャイナで学生・市民を弾圧
1989年(平成元年)11月 ベルリンの壁崩壊 翌12月に冷戦が終わる
1990年(平成2年)8月 イラク軍がクウェート侵攻
1991年(平成3年)1月 湾岸戦争
1993年(平成5年)6月 徳仁皇太子殿下、小和田雅子さん結婚の儀
1993年(平成5年)8月 自民党下野、非自民の細川内閣成立
1994年(平成6年)6月 自社さ連立の村山内閣成立 村山内閣で教科書に従軍慰安婦強制連行が載る。
1995年(平成7年)1月 阪神・淡路大震災
1995年(平成7年)3月 地下鉄サリン事件
1995年(平成7年)8月 戦後50年の村山首相談話
1997年(平成9年)11月 北海道拓殖銀行破たん、山一証券が自主廃業
1999年(平成11年)6月 男女共同参画社会基本法公布
1999年(平成11年)8月 国旗・国歌法が成立
2001年(平成13年)8月 小泉首相が靖国神社参拝
2001年(平成13年)9月 米同時多発テロ事件
2002年(平成14年)9月 小泉首相が北朝鮮訪問、日朝平壌宣言に調印 拉致被害者帰国(地村保志さん・富貴恵さん夫妻、蓮池薫・祐木子さん夫妻、曽我ひとみさんの5人。)
2003年(平成15年)3月 イラク戦争、翌4月フセイン体制崩壊
2004年(平成16年)1月 陸上自衛隊先遣隊がイラク・サマワ到着
2005年(平成17年)6月 天皇・皇后両陛下がサイパン島を慰霊訪問
2006年(平成18年)9月 第1次安倍内閣成立 改正教育基本法成立 国を愛する心
2007年(平成19年)5月 憲法改正手続きに関する国民投票法成立
2008年(平成20年)9月 世界の金融機関激震(リーマン・ショック)
2008年(平成20年)11月 米大統領に初の黒人、バラク・オバマ当選
2009年(平成21年)8月 民主党が総選挙大勝、9月鳩山内閣が成立
2010年(平成22年)6月 普天間問題で鳩山首相引責退陣、菅内閣成立
2010年(平成22年)9月 尖閣諸島 中国漁船衝突事件
2011年(平成23年)3月 東日本大震災 東京電力福島第1原発が炉心溶融
2012年(平成24年)12月 自公が政権奪還。第2次安倍内閣成立
2013年(平成25年)12月 安倍首相が靖国神社参拝
2016年(平成28年)11月 米大統領選でドナルド・トランプ当選
F 半島情勢。戦争か、それとも「平和条約」=「韓国の消滅」か。今年中に決着は付く。「地下鉄へ逃げ込む訓練」は?「まさか戦争にならないだろう」と思っている「縄文の平和」以来の日本人。チャイナの共産主義は必ず終わる。
G ベジーコンピューターと齋藤元章氏 逮捕 東京地検特捜部 世界一はどうなる。国益は?
H 再度、宇宙物理学の現在と、世界像。「情報」の本質について。宇宙は「情報」だけかもしれない。インターネットの世界は、「イデアの世界」に似ている。宇宙自体がコンピューターかも。宇宙はそれ自体が意識を持っているか、意識そのもので出来ている。我々はそれを分有している。ホログラム宇宙論。マンダラと宇宙の設計について。空海。両界曼荼羅(胎蔵界曼荼羅・金剛界曼荼羅)
I インターネットの動画でお薦め。時々お話している最新の「宇宙論」に関わることですが、以下の動画は、私は大変面白かったです。こういった事に興味のある方にお奨めいたします。https://www.youtube.com/watch?v=nv7WQqJLru0 この世界が仮想現実であることを示す証明式 https://www.youtube.com/watch?v=Ftpz8mQiYnQ この世界が仮想現実であることを示す証明式(続)
J 「フジ住宅」自由な言論を「ヘイトスピーチ」の一言で封じようとする謀略を阻止する歴史的な裁判です。次回第10回口頭弁論期日は、大阪地裁堺支部3月8日(木)午前11時00分から。10時30分頃集合。傍聴券抽選。ぜひご協力を。反日共産主義者たちに神国日本を壟断させてはなりません。
K 4月23日(月)午後6時より 稲田朋美衆議院議員パーティ。リーガロイヤルホテル光琳の間。ぜひ多数応援してあげてください。人は人生を通じて応援するもの。
L 「黒田裕樹の百万人の歴史講座」を宜しく。以下 推薦図書 (新規)1「西郷隆盛」(新教育者連盟)千葉ひろ子・・大人も子供も楽しめる本 2「プレ シンギュラリティ」(PHP)齋藤元章 3「皇室の祈り」(育鵬社)伊勢雅臣
4「工作員 西郷隆盛」(講談社)倉山満 5「世界から排除され始めた中国」(徳間書店)宮崎正弘 6「日本人に隠しておけないアメリカの崩壊」(ハート出版)マックス・フォン・シェラー 7「AI時代の人生戦略」(SB新書)堀江貴文×鈴木寛 8「日本は誰と戦ったのか」(KKベストセラーズ)江崎道朗 9「命もいらず名も要らず西郷隆盛」(WAC)北康利 (以下、前回までにでにご紹介)
@「報道しない自由」(イースト・プレス)西村幸祐 A「連鎖地獄」(ビジネス社)宮崎正弘 B「近衛文麿・野望と挫折」(WAC)林千勝 C「韓国は消滅への道にある」(草思社)イ・ドヒョン D「東京と神戸に核ミサイルが落ちたとき 」(講談社)兵頭二十八
E「銃・病原菌・鉄」上下(草思社)ジャレド・ダイアモンド F「誇りある日本文明」(青林堂) 高田 純 G「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」(講談社)ケント・ギルバート H「コミンテルンの謀略と日本の敗戦」(PHP新書)江崎道朗 I「ツキの大原則」(現代書林)西田文郎 M「グローバリズム以後」(朝日新書)エマニュエル・トッド N「太平洋戦争通史」(文藝社)筒居譲二
O「西郷隆盛」(海竜社)宮崎正弘 P「隠れていた宇宙」上下(ハヤカワ文庫)ブライアン・グリーン 以上