「コンサート“スリ−プレス ソサエティー2”を観て思った事。。」
Live/コンサート関連
去る12月16日にタマサート大学講堂で行われたコンサート“スリープレス ソサエティー2”を観て思った事を書くスペースが無かったのですが、当「バンコク音楽日記」を再開した事でココに書ける事を思い出しました。このコンサートは個人的にはロースが登場するという1点のみの注目(本当かよ!?)でしたが、最初の方で登場を終えたロースのステージを見た後はどうも居心地が悪かったんです。しかし、だからと言って会場を後にする程の元気も無いし、まぁ単純に。。そんな勿体無い事を。。という気も勿論あったし、と言う事でボーっと観ていたんですね。。。
このコンサートはご存知のように作詞・作曲家のヌン・ナロンウィット氏が主宰する同名アルバムのそのままコンサートな訳ですが、“2”とある様に、1年チョッと前に出た“1”の方のアルバム、そして同名のコンサート、そして同名のコンサート・アルバムVCDとした企画の言わばパート2な訳です。“1”の方は、トゥプ・アーティスト的な位置にマーシャーが居て、次いでボーイ・ピースメーカー、アン・ティティマー、更に当時まだ新人(正確に言うとデビューから見ると第2段目のプロモーション中)の
アイス、同じくポップ/カロリー・バーバー、その他と言う布陣でした。
それが“2”になって、メイン・アーティストがナット・ミリヤーに、順じて(格からすると。。)モス、ダー/エンドルフィン、パップ/ポテト、キャル、ビー/クレッセンンド、ポップ/カロリー・バーバー。そうしてロース、となった訳です。
しかし、この“2”のコンサートには“1”からゲスト的な扱いでボーイ/ピースメーカーとアイスも呼ばれて歌いました。次いでながら飛び入り的な印象のティック・シローという顔もありましたが。。
で、凄いステージングを魅せたのが。。。ナット・ミリヤー?いやいや、ダー/エンドルフィンとボーイ/ピースメーカーだったんです。(これ勿論私の目からしてですよ。)まず、ダー。彼女の歌唱力の飛びぬけている事は周知の通りですが、このステージで見せたモノは正に鳥肌もの。当アルバム収録曲は1曲でしょ?その曲じゃない、もう1曲歌った方でした。こんな歌、こんな歌唱をしたらこの国では誰も太刀打ち出来ないんじゃ、と言うくらいのもので、圧巻でした。彼女はロック・シンガーとしてのキャリアが本来のモノという見方が良くされる訳ですが、私に言わせればいつまでもロック・シンガーという枠の中でをやっていては大成しないんじゃ?という思いを証明してくれたようなモノ。じゃ、どんなスタイルを披露したかと言えば、ソウル・シンガーが見せるモノと通じる、言わばゴスペル的な唱法と言えば近いか。。バラード曲を歌い上げながら段々と熱くなって行き、最後はシャウト!シャウト!というやり口を魅せたんですわ。チョッとチョッとノドの方、大丈夫!?という位に。ロック・シンガーのシャウトとは一味も二味も違うものでした。この時のダーの顔というか頭は下のほうに向けたまま、すなわち腰を屈め、膝も屈めてというスタイル。それでいて平然とした顔で降りていくダーの姿を見て凄い!の一語。いい物を見せてもらいました。
一方、ボーイ/ピースメーカーは何が良かったか。。ピースメーカーは相方との分かれと言うか解散をしてから、ほぼ1年余り休止状態でしたが、この所、ボーイ一人の再出発アルバムのプロモーションがユックリと始まってた所です。どうだろう?一時代を築いたピースメーカーのあの甘い、切ない歌の数々を引き継いでいく事が出来るだろうか?という心配がかなりありました。相方だったピートの存在が大きかったのかどうなのかは判らないですが。。兎にも角にも再出発です。ここで報告しようとしているのはその新アルバムに関してじゃないんです。このコンサートで見せたボーイのナンとも余裕あるステージング。コレです。歌ったのはピースメーカー時代のヒット曲ですが、会場の観客の誰もが知っていて、一緒に口ずさむ事が出来る選曲をもうコレ以上ない位、深く深く、甘く優しく歌いました。ボーイの生ステージはピースメーカー時代に何回か観てきていますが、当時はなんか学生ぽさが抜け切れていない様なものだった印象が強かったですが、この時は違います。プロフェッショナルなものを十分感じさせたものでした。大きくなったなぁ〜と云うところ。ナンか演歌歌手というとオーバーですが、お客さまは神様、私はそのしもべ、だから精一杯歌います的なモノを感じさせ会場をひとつにしたのは大したモノです。うーん。これもいいモノを見せてもらいました。
と、以上2点ナンですが、その他の歌手はこの2人の前では歌手としては差をつけられたという感じです。まぁ。ロースという存在はこの際、どうしても贔屓目で見るから何もコメントは付けません。彼女は今年1年が正念場だと思うので、じっくり見て生きたいというところで。。。

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