ドラえもん・特撮ファンサイトとして出発しましたが、現在は世間のこと、身の回りのことなど徒然なるままに書き綴るブログに転換中しつつあります。ドラえもん・特撮関係についても、機会があれば書いていきたいと思っています。 近頃、twitterなんかもはじめてみました(Iseyan93)。アニメと特撮の感想など呟いています。

2007/9/17

9月14日放送『のび太が育てたかぐや姫』レビュー  ドラえもん

本編の内容に関する記述や、結末に関する記述を含みます。本編を未見の方はご注意を。


原作
『かぐやロボット』(38巻)
扉絵を含めて11ページ


今回レビューする一編『のび太が育てたかぐや姫』。いつもの様に冒頭で原作を紹介しましたが、本当に『かぐやロボット』が原作なのか、自身がありません

「かぐや姫」という題材や、のび太が「かぐや姫」を生み出すという本筋は、まさに『かぐやロボット』と一致します。ですが、ストーリー展開があまりに違います。秘密道具やコンセプトだけは『かぐやロボット』をモチーフにして、本当の原作は他にあるのでしょうか。心当たりのある方、ぜひともコメント下さい。


さて「ストーリー展開が全く違う」と書きましたが、アニメ本編か『かぐやロボット』を未見の方は、両者のストーリー展開が分からないと思います。そこで、以下に簡単にまとめてみます。


アニメ『のび太が育てたかぐや姫』
・二十二世紀デパートから新商品「おとぎ話体験セット かぐや姫版」が届く
・ドラえもんに隠れてのび太は道具を使用
・生まれたかぐや姫は、のび太の両親やドラえもん達と仲良くなり、みんなの輪に入る
・かぐや姫は満月を見ては悲しい顔をするように
・「月からの使者」がやって来て、のび太達の撃退も空しく、かぐや姫は去ってゆく
・かぐや姫が別れ際に渡した手紙、それは二十二世紀デパートからの請求書だった

38巻収録『かぐやロボット』
・二十二世紀デパートから「かぐやロボット」が間違って届く
・ドラえもんから隠れて、のび太は道具を使用
・のび太は生まれたかぐや姫をママはもちろん皆からも隠す
・かぐやロボットを見たドラえもんは激怒。のび太は隠れて育てると主張するも、ドラえもんは、のび太の無計画さを冷徹に指摘
・昼間にかぐやロボットを見た富豪が「なくなった娘に瓜二つ。ぜひとも養女に」と申し出る。
・かぐやを見送りながら、のび太は「月からむかえが来ちゃった」とつぶやくのだった


おおまかな説明ではありますが、これで両者が全く違う物語だとぴうことは分かっていただけたと思います。実際に読んで、見ていただかないと分かりにくいことですが、雰囲気としては全体的に『かぐやロボット』の方がシリアス。

もっとも、ある原作を秘密道具の概要やコンセプトだけは同じで、ストーリー展開を大幅に変えてアニメ化するのは今に始まったことではありません。それこそ大山版の末期には連発されましたし、それどころか「ドラえもん黄金期」と呼ばれた80年代のアニメにも、そのような例は散見されます。

ただ、今回の場合はアレンジの方向が従来とは大きく違うといえるでしょう。

どういうことか、過去の例を振り返ってみましょう。

アニメ化に際してオチが大幅に変更された例として挙げられる作品に28巻収録『しんじゅ製造アコヤケース』があります。この作品は大山版時代にアニメ化されたのですが、その際に原作ではギャグ調だった結末を感動的な、いわゆる「泣かせる話」にアレンジされました。

作品の雰囲気が変更された作品といえば、44巻収録の『宝星』。原作はギャグ、とまでは言わないも「ほのぼの系」とでも言うべき作品だったのですが、アニメ化された際には冒険チックな要素が多数加えられました。

この二つの例に共通するのは、日常的でギャグ調の作品を、硬派な話にアレンジしているということです。

それに比べて今回の例。元々は泣かせる話だったのを、逆に笑いを取る話にアレンジしてますよね。大山版には見られなかった現象です。

ちょっと邪推してみるならば、この差異は時代背景によるものなのかも知れません。「真面目な子」だとか「賢い子」が望まれた80年代〜90年代に比べて、ゆとり教育に代表されるように昨今は「子どもらしい子」が望まれます。極端なことを言えば「子どものクセに賢いのは生意気。大人の建前を愚直に信じるバカで素直な子」が良い子とされているのです。

ですから、人工的に生命を生み出すとは、みたいな重厚なテーマは「子どもには難しい。まだ早い」とされたのかも知れませんね。もっとも藤子先生の信条は「子どもだからといって加減せず、このくらい分かるだろうと少し高度なものを提供する」ことだったそうですが。



さて、色々と邪推ができるうえに、評価の高い原作を大幅に変更したという意味で賛否が分かれそうな本作ですが、私は素直に楽しめました。

前半部は「子どもだからといって白々しい美談にしているな(先の理屈)」との思いが強かったのですが最後のどんでん返しは中々おもしろい。そのための伏線とすれば、中盤の不自然なまでに白々しい演出もうなずけます。

原作は原作で名作なのですが、たまにはこんなアニメオリジナル作品があってもいいのではないでしょうか。
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2012/9/24  15:05

投稿者:いせやん

コメントありがとうございます。返事が遅れて申し訳ありません。
今になって見返すと自分でも粗だらけのレビューを書いたと思うのですが、コメントをいただけて嬉しいです。

そうでしたか、前にもアニメ化されていたんですね。確かに有名、とはいわないまでも印象深い話で長すぎず短過ぎないので、アニメ化されていても不思議ではないですね。

『ポケモンのひみつ』という本(たしか小学館文庫だったと思います)に「コンテンツはほうっておくと低年齢化する」という話が紹介されていました。その意味では、ドラえもんは誕生から40年以上経つのですから、ある意味では「幼稚に」なってしまうのは当然なのかもしれません。

今は「昔ドラえもんが好きだった」という世代が育ちつつあるので、また別の流れがあるのかもしれませんが、これからドラえもんのターゲットがどこになるのかは、けっこう興味深い事だと思います。

2012/9/13  22:08

投稿者:みつ

はじめまして。
たまたまドラえもんについて調べていたところ、こちらのブログにたどり着きました。

幼い頃、私はビデオに録画してあったドラスペの『かぐやロボット』の回を何度も繰り返し見ました。それは漫画版と同じ脚本のシリアスな話でした。
当時まだ幼稚園にも通っていない程幼い私を惹き付けた魅力は何であったのか?
それはやはり感動的なラストにあったと思います。
(のび太がロボットと別れるシーンは、子ども心にもじわじわとくるものがありました。)
この回の記憶は、数十年経った今でも残っています。

この魅力を削ってまで、今の時代に合わせたかぐやロボットを2005年に放送していたと知り、正直ショックです。

ドラえもんという多くの人に愛される作品であるからこそ、少しシリアスな話を放送すべきではないのでしょうか。
私には、制作者側の意図が全く読めません。

今の子どもには、もはやドラえもんは夢や感動が詰まった作品ではなく、単なる笑って楽しむ番組の1つとなってしまったのかもしれませんね。


長文失礼しました。

2007/9/17  21:39

投稿者:いせやん

じおすさんの本業はシリアスですか。私も、どちらかと言えばシリアスでしょうか。後は「ほのぼの系」のお話なんかも好きですよ。のび太たちの何気ない日常を描いた『ブルートレインはぼくの家』とか。

そうですか、来週はヒーロースペシャルでしたか。前の「海賊スペシャル」はひどかったですねえ、ジョニー船長が登場すると煽っておきながら、登場は一瞬だけ(あれでも版権が大変なんだろうな)。本編のアニメも原作の色々なお話を継ぎ接ぎした内容で、本当にもう……

2007/9/17  21:39

投稿者:いせやん

じおすさんの本業はシリアスですか。私も、どちらかと言えばシリアスでしょうか。後は「ほのぼの系」のお話なんかも好きですよ。のび太たちの何気ない日常を描いた『ブルートレインはぼくの家』とか。

そうですか、来週はヒーロースペシャルでしたか。前の「海賊スペシャル」はひどかったですねえ、ジョニー船長が登場すると煽っておきながら、登場は一瞬だけ(あれでも版権が大変なんだろうな)。本編のアニメも原作の色々なお話を継ぎ接ぎした内容で、本当にもう……

2007/9/17  19:23

投稿者:じおす

僕も、かぐやロボットをどうアニメ化するかちょっと気になっていたのは事実です。じおすは小説内でもギャグを見るのは好きですが、本業はシリアス派なので。
 ギャグ→シリアスではなくシリアス→ギャグということですね。
 最後に、次回のヒーロースペシャルは、映画HEROと掛けたとしか思えないです。

http://ab12.run.buttobi.net/

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