コリメート撮影というのは、接眼鏡の後ろにコンパクトデジタルカメラを取付け、星や月などを撮影する簡便な天体撮影法です。
本格的な天体撮影はデジタル一眼レフカメラに譲るとして、コンデジを使ったコリメート撮影を2010年から続けています。
実践例は
【コリメート法で撮影した天体画像】 をご覧ください。
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左)コリメート撮影に使用しているコンデジの Lumix LX7。
レンズ前面の飾りリングをはずしています。
右)接眼鏡を取り付けるためアマゾンで購入したアダプターリング。
先端に52mm径ピッチ0.75mmのメネジが切ってあります。
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左)焦点距離42mmの接眼鏡 中)焦点距離30mmの接眼鏡
いずれも笠井トレーディングから購入したものでSV42、SV30という商品名です。先端に57mm径ピッチ0.75mmのオネジが切ってあります。
右)SV42とSV30をコンデジに取り付けるためのリング。
57mm径ピッチ0.75mmのメネジと52mm径ピッチ0.75mmのオネジが切ってあります。
低拡大から中拡大まではSV42とSV30を使用しコンデジのズーム機能を利用し撮影します。
高拡大の場合は、さらにデジタルズームで拡大しますが、像が荒れが難点です。
高拡大で像の荒れを防ぐには、手持ちしたコンデジを短焦点の接眼鏡に押し付ける方法で撮影していました。
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コンデジを手で持ち、手持ちコリメートしている様子です。
しかし、コンデジを手持ちすると、接眼鏡とコンデジを一直線に保つのが難しくブレやすい欠点があります。
そこで、手持ちのリング類7個を組上げて2012年2月にこんなものを作りました。

ツァイスサイズ (24.5mm径) の接眼鏡を使うためのコリメートアダプターです。
残念ながら、ツァイスサイズの接眼鏡をコリメート撮影に使用すると、アイレリーフが短いため視野がかなりケラれやすいのが欠点です。
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上のコリメートアダプターを使い、火星の衛星確認用に撮影した画像です。デジカメの焦点距離を135mmにしても周辺がケラれています。
2014年4月14日22時59分、口径15cmF7.3屈折、ED1.5×エクステンダー、6mm接眼鏡、デジカメLX7によるコリメート撮影。露出5秒、感度ISO3200、カメラ側の焦点距離135mm、合成焦点距離37,100mm。
視野が狭いことから、短焦点接眼鏡でコリメート撮影するときは、上のアダプターを使わずに、コンデジを手持ちして撮影する方法へ戻ってしまいました。
ところが、ペンタックスのXWシリーズの接眼鏡の先端に43mm径ピッチ0.75mmのオネジが切られていることを最近になって知りました。
XWシリーズは見かけ視界が70度と広く、アイレリーフが20mmと長いためコリメート用にはいい仕様です。
ということは、52mm→43mmのステップダウンリングがあれば、XWシリーズの接眼鏡にコンデジLX7が取付けできます。
そこで、2015年2月にステップダウンリングを購入。
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左)XW10 中)XW5 右)52mm→43mmステップダウンリング
XWシリーズの接眼鏡は目当てをはずすと43mm径オネジが現れます。接眼鏡の左下が取り外された目当てです。
これで、惑星や二重星の拡大コリメート撮影がしやすくなりました。