2月20日(木)の札幌は朝から青空が広がり、夜には星が見えていたことから、超新星SN2014J を観察しようと考え、天文指導員仲間のむつきさんに星見のメールを送信しておきました。
実家屋上の望遠鏡で19時少し前から観望開始。
まず、木星から。ちょうど大赤斑が子午線を通過した直後でした。冬特有の乱れ気味の気流のため見え味はイマイチです。
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15cm屈折200倍の接眼部にデジカメLX5をあてがい、手持ちコリメート撮影した木星です。画面左上が大赤斑。眼視のほうがもっと細かな模様が見えています。
19時20分、むつきさんが車で到着。
おおぐま座のM82を15cm屈折の視野に導入し、むつきさんに見てもらいました。最初はどの星が超新星なのか説明なしに見てもらいます。
さすが、星に深い愛着を持つむつきさん、そうです、それが超新星です。眼視でも意外に見えるもんでしょ。
望遠鏡を覗き始めて丸1年経過したむつきさんが暗い星を眼視で確認できたことに、私も嬉しくなっちゃいました!
6日前の【 2月14日に見た超新星SN2014J 】は、11.1等と目測しましたが、今夜の明るさはどうでしょうか。
光度が判明している恒星と明るさを見比べ、今夜は11.3等と目測しました。
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SN2014J の光度目測直後、むつきさんに観察の様子を撮影してもらいました。
どのようにして超新星の明るさを目測しているのか、その説明用に手持ちコリメート撮影した画像をご覧ください。
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デジカメを手持ちで10秒間露出したため、星像がガタガタになってしまったうえに、周辺減光のせいで光度比較用の恒星が暗く写ってしまいました。
眼視では超新星の色まではわかりませんでしたが、超望遠で撮影すると超新星が少し赤いことがわかります。
超新星SN2014J よりも少し明るいA星(11.2等)と少し暗いB星(12.0等)を選び、A星とB星の光度差を10とし、目測する超新星をVとします。
VがAとBのちょうど中間ならA5V5Bとし、少しAのほうに近いと思われたらA4V6Bというように目測していきます。
今回は、A1V9Bと見積もったことから、
11.2 +(12.0 − 11.2)×1/10 = 11.3 等 としました。この方法を比例法といい、初心者向けの光度観測法です。
超新星の光度目測を無事終えたことから、むつきさんに15cm屈折望遠鏡を操作してもらい、最初に木星を導入してもらいました。
その後、ふたご座のカストル、オリオン座のリゲル、同じくアルニタク、オリオン大星雲M42、すばる、かに座のプレセペ、しし座のアルギエバなどを観望し、20時35分に撤収。気温はマイナス6℃と、この時期にしては暖かでした。
屋上から撤収後は、居間で温かいお茶とむつきさんが持ってきてくれた甘味をいただいてから、21時過ぎに地下鉄北24条駅までむつきさんに送ってもらいました。ありがとうございました。