2010/4/22

『さくら』の歌詞の秘められた意味  童謡唱歌こぼればなし
今、蜂の住むいわき市の小名浜地区は桜が満開です。今日は日本人なら誰もが知っている歌、『さくら』について調べてみました。

満開となったいわきの桜
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 『さくら』には明治21年(1888年)に採用された歌詞と昭和16年(1941年)に改訂された二つの歌詞がありますが、太平洋戦争開戦時の昭和16年のものにはある秘められた意味がこめられているとのことです。



 『さくら』は日本古謡と表記される場合が多いのですが、幕末、江戸で子供用の筝の手ほどき曲として作られた『さいた櫻』(作者不明)が原曲とされています。『さいた櫻』の歌詞を替え『櫻』として明治21年(1888年)にとり入れられました。歌詞は昭和16年(1941年)に改訂され現在に至っていますが、現在は改められた歌詞を1番にして、元の歌詞を2番にとして取り扱っているものもが多いようです。

     さいた櫻
   (江戸時代の筝曲)

  咲いた さくら
  花見て戻る 吉野はさくら
  竜田はもみじ 唐崎の松
  ときわときわ 深緑


       櫻
   (明治21年の歌詞)

  さくら さくら
  弥生の空は 見渡すかぎり
  霞か雲か 匂いぞ出ずる
  いざや いざや 見にゆかん

      さくら
   (昭和16年の歌詞)

  さくら さくら
  野山も里も 見渡すかぎり
  霞か雲か 朝日ににおう
  さくら さくら 花ざかり


 昭和16年の歌詞の中にある『朝日』は『日本』を、『におう』は『美しい』『映える』の意味で本居宣長(もとおりのりなが)の和歌『敷島の 大和心をひと問はば 朝日に匂う 山桜花』からとられているとのことです。この歌詞は奥には、軍人が桜の花のごとく美しく咲きあっと云う間に散ってゆく潔さを表し、軍国日本を美化強調し『大和心(魂)』喚起する意図が込められていたようです。歌詞が改訂された昭和16年が太平洋戦争開戦の年であることは偶然の一致とは言えないようです。それに比べ明治21年に作られた旧歌詞は桜本来の美しさや桜の時期のおだやかな光景と人々の心が素直に表現されているように感じられます。
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