昨夜はご近所寿司名人、ミスタースッシー宅にて打ち合わせ兼、飲み会でした。
スッシーさんところの看板娘が来月結婚式を挙げるもので、その司会を私がすることになったのです。
このお宅には越してきた時からずっと良くしていただいています。何かお礼をと考えていた矢先でした。
むしろ、私からかってでたのです。
ただ、私がやるにあたってお嬢さんに一つだけ念を押しました。
「『主役が誰か』・・・忘れるかもしれませんよ」
すると、彼女はこう言いました。
「どんどん忘れてください!」(笑)
さて、私の構成ですから式は当然ミュージカル仕立てです。
祝辞とかケーキ入刀など、決まりごとの順番以外は全部任せてもらいました。
「歌ってもらいたい曲とかある?」
お嬢さんに聞きました。
すると、意外な答えが返ってきたのです。
ミュージカル「美女と野獣」で野獣が一幕最後に歌う「愛せぬならば」です。
一度わたしが何かで歌ったのを覚えてくれていたようです。
気に入ってくださったのは嬉しいのですが、これはちょっと困りました。
問題はその歌詞です。
♪
「あわれなやつめ
このみにくさで あの人に思い寄せる」
うーん・・・
結婚式だもんなぁ・・・さらにこの後が、
♪
「恥にまみれて もだえくるしむ
見よ行く手には闇が待つ」
・・・と来て、さらに、
♪
「もはや望み消え 夢やぶれて
だが 追うはまぼろし・・・」
これはもう絶望的です。(笑)
これを歌ったら、嫌がらせだと思われるでしょう。(爆)
しかし、スッシー家には本当にお世話になっているし、お嬢さんもとても良い方です。
なんとか方法は・・・
花嫁に横恋慕してた男を私が演技する?
うーん、それこそ縁起でもないです。
あ・・・
ふと、変なことを思いつきました。
もし、「お色直しで、花嫁が戻ってこなかったら・・・」
なぜ?
花婿が少年のころの呪いで・・・
あ!
ここまで思いついたら、あっという間にストーリーが出来上がりました。
そして、昨日、一気に書き上げ、花嫁花婿に聞いてもらったのです。
そう、「作者本読み」です。
そして、そのシチュエーションで「愛せぬならば」を歌いました。
「♪あわれなやつめ・・・」
すると、その瞬間、二人はひっくり返って笑ったではありませんか!
その後もずっと笑いっぱなしです。
嬉しくなった私はノリノリで演技しました。
「ふざけすぎてない?」
全部を読み終え、私は聞きました。
「面白い!」
ご主人が言いました。
「ほんとに演ってくれるの?」
台詞こそありませんが、二人にはこのシーンで「演技」してもらわなくてはなりません。
もし、引かれたら、この本はボツです。
すると、ふたりは大真面目で「やる!」と言います。
一緒に聞いていたミスタースッシーも、マダムスッシーも大喜び、「小道具作ろうか!」とか大はしゃぎでした。
しかし、嬉しかったのは私の方です。
ギャグを説明することほど辛いものはありません。
「どこが面白いかと言うと・・・」
なんて、ほんとにむなしいですよね。(笑)
実は、はじめてご主人に会ったとき、言葉にほんの少しですが関西アクセントを発見しました。
「関西のご出身ですか?」
聞けば、おじいちゃん、おばあちゃんが大阪にいるらしいのです。
関西人の血ぃが流れてる・・・!
これは強い味方です。
「かぶりもんとかしましょか?」
前回の打ち合わせのとき、本人からこう言われていたのです。
お嬢さんもノリの良い方です。
このストーリーは二人のキャラを考えた、全くの当て書きなのでした。
結局、新郎新婦プロフィール紹介等も含めたオープニングからエンディングに至るまで、昨日はみんな笑いっぱなしでした。
どうやら、結婚披露宴というよりは「披露宴ショー」になりそうです。
ああ、チケット売って、見せたい・・・・(笑)
さあ、みんなで力を合わせて、おしゃれで楽しい式にしましょう!
(つづく)
「葉っぱドレス着て、見に行くっちーの!」

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