「治田、もっとリアルにやれ」
大先輩、村井国夫さんから頂いたアドバイスだ。
最近、この言葉がとても強く心に響く。
ギャグのためのギャグ、それには何の価値もない。
(おまえが言うか!)
何故、そんな言葉を吐くのか、何故、そう動くのか、きちんと理由がなくちゃいけないのだ。
先日、アンサンブルの青年に、ある助言を贈った。
彼はゲイの医者の役で、主人公のフランクにこんな質問をする。
「君は(専門は)何を?外科?整形外科?」
このセリフを読んだ時、ある疑問が頭に浮かんだ。
何故、彼は「外科?」と聞いた後に、「整形外科?」と続けたのだろう?
普通は「内科?」とか、「胃腸科?」だろうに・・・
ふと、ある理由が浮かぶ。
私は青年に進言した。
「君は、『自分の専門が何科なのか』、考えた方がいいよ」
青年はあまりピンとこなかった風。
で、私は言った。
「君は多分・・・整形外科なんだよ・・・」
その瞬間、言わんとすることが分かったのだろう、青年はにこっと笑った。
昨日、そのシーンをやったのだが、ギャラリーは大ウケだった。もちろん、青年に腕があったことは言うまでもないが。
私の役、ロジャー・ストロングは、とても脈絡のない台詞の展開をする。
これにはほとほと参った。
何故、この言葉の後にこれなんだ・・・!!??
何度も何度も台本を読み返した。
が、どうにも納得のいく答えが見つからない。
で、頭からもう一度全部読み返してみたのだ。
すると、ヒントは別のシーンにあった。
娘、ブレンダが吐く台詞の中に。
ある仮説を立てる。
すると、全てが堰を切ったように流れた。
一見「脈絡のない展開」、その訳は・・・
ロジャー、妻キャロル、ブレンダ、そう、我がストロング“ファミリー”が負う、深い「心の傷」なのだ。
昨日、そのシーンをやった。なんだかウケていたが、「ここはいいが、ここで笑いが来ちゃだめだ・・・」と、反省しきり。
外連(けれん)とリアルを整理して、 切るところはバッサリ切らなくちゃ。
昨日、一幕を通した。
この時期で、あの完成度・・・素晴らしいと思う。
黄金の耳を持つ音楽監督、イメージの泉;アマデウス振付師、そして、完璧な絵コンテを描く演出家、彼らが描いた骨太のデッサンがくっきりと見えるのだ。
共演者たちも・・・みんなすごい!
今日は休み。ピアノと譜面に向かってまた頭から音を取り直し、そして・・・
「傷」をえぐりにえぐろう。
妹が田園都市線たまプラーザ、東急百貨店4階テーブルウェアで木工家具、小物を販売しています。
(〜6月11日《水》まで)
林林鉢(りんりんばち)
http://www.rinrinbachi.com/
難波高島屋でも阪急百貨店本店でも絶賛された工芸品です。
妹は絵付けをしており、私も大好きな絵で壁に飾っています。主に花の絵ですが、リクエストすればペットの絵でも、何でも描いてくれますよ。
「はるパパの妹さん?」
って、気軽に声をかけてください。
きっとサービスしてくれますよ!!!!!
テーブルや椅子、小物入れなど丸太から創った工芸品です。


14