昨日は歌入り、本読み通し。
歌唱指導の山川さん、演出家の荻田さん、これぞプロだ。
二人とも、もう、とにかく知識の宝庫。
音楽のことなら、芝居のことなら、ミュージカルのことなら何でも知ってる。
で、指導ボキャブラリーが実に的確でユニーク。
「八分休符のエクスタシーを感じてください」
「崩れゆくバブルのちゃらさを出して!」
だから、稽古は中身が濃く、ユーモアに満ちあふれてる。
「なんかぴんとこないんだよなぁ・・・」みたいな抽象的なダメ出しほど、役者にとって迷惑なものはない。
わけが分からず、ただひたすら暗くなって、ドツボにはまるだけだ。
二人のそれはとても具体的で、なおかつ、素敵な装飾が施されているのだ。
だから、明るく楽しく苦しめる。
だから、稽古はあっという間。
すごい集中だから、終わってどっと疲れる。
でも・・・
楽しい!
わたしのロジャーさん、なかなか、一筋縄じゃいかない。
もう、いろんな顔が次々出てくる。
ああ・・・
早く相手の言葉を聞けるようになりたい!
身体から言葉を放ちたい!
故三木のり平さんがおっしゃってた。
「相手と台詞を競り合うから、『競り府』なんだ。」


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