予備パソコンも崩壊!
遂に、陸の孤島と化す。
ま、チャールストンの稽古すっか!
早朝、直射日光が差す前、稽古場より借りてきたステッキ持って、ベランダでサッシを鏡替わりにステップを踏む。
ダラダラ、たちまち汗が流れ出る。

「おぉれのーオヤジはー、酔っ払いー…」
声を潜め、周りをうかがいながらの秘密特訓。
いつ、お隣の奥さんに目撃されるやもしれん。
「治田さんのご主人たら、朝っぱらから盆踊りのお稽古してんのよ!」
「お父さん、アル中なんですって…」
噂はたちどころに、マンション中に広まるだろう。
「チャールストンじゃ!」
突っ込み入れるには、まだ出来は悪いし…
「あはは、夏祭りも近いもんで…」
ごまかすしかねえか…
「腰も悪いらしのよ。杖ついてたもの…」
つ、つえ…!?
「ステッキじゃあ!!」
でしゃばり過ぎて皆に嫌われる女子高生レイチェル、ひたすら屈辱に堪えるのであった…


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