「出演者ははっきり言って別にどうってことことないのよ。でも、演出がすごいの!
『演出』が時に稚拙な演技陣を大らかに甘やかしているの。だから、あたし・・・
ものすごく感動したの。だから、腹たったのよ。後で楽屋行って正直に言ったわ。
『悔しいです、これに出れなくて!』」
休演日にわざわざ帰京して、とある舞台を観てきた女優は興奮して、そう言いました。
「腕ある」役者村井さんも、大阪来る前に観て感動し涙を流したそうです。青年も
観にいったと言っていました。
この舞台、宣伝が行き届いていなく、客はまばららしいのですが、評判が評判を呼び、
いわゆる「関係者」、役者・演出家・プロデューさーで客席は埋まっているらしい
のです。それは・・・
アートスフィア、TPT公演ミュージカル「ナイン」;演出・デビッド・ルヴォーです。
稽古場でどきどきする演出家に巡り合うって中々ないです。
でも、ひとたびそんな方とご一緒するとなると、毛穴から一斉に汗と熱気と興奮が
吹き出てきます。どんな演出なんだろう・・・
観たかったなぁ・・・
もし、ご覧になった方がいらしたらぜひ、「歯に衣着せぬ」感想聞かせてください!
「はるちゃん、今どないしてる?」
「はい、マンションにいてるんですけど・・・」
「そうか、今、関テレ終わったとこなんやけど、行きまひょか?」
「はい、すぐに!!」
そうして、ざこば師匠と私は南森町で待ち合わせ(覚えているだけで)4軒ハシゴした
のでありました。最初の店は師匠行きつけの店で、なんとそこで私は師匠のお母様に
お会いしました。御年82歳!!しかし、実にお元気で気さくで素敵な方です。
「お世話になってますぅ」
「ととととと、とんでもない!こちらこそ師匠に・・・!」
平身低頭のはるパパでありました。
で、ミナミをあちゃこちゃ徘徊した後、(どこへ行っても、「あ、ざこばはん!」と
声を掛けられいつでも人気者です)再び北上し、梅コマ近くの・・・
「はるちゃん、ここ、おもろいでぇ!」
と、ご推薦のJRガード下立ち飲み屋(おっさんが行くようなとこと違うて、結構今風で
おしゃれな店でした)へ繰り出しました。ここでも、若者達が、
「ざこばさーん!」
と、声を掛けます。サービス精神旺盛な師匠は通る声でちょいとした独壇場、若者を
大いに笑わせていました。ものすごい喋りパワー・・・!
楽しかったー!!!!
けど・・・
「楽あれば苦あり」
一回公演で良かった・・・
二日酔いでふらふらする頭をいたわりつつ、しみじみ思った今日一日でありました。
「歯に衣着せぬ(ハニキヌキセヌ)言い方なんだよね」
遠まわしな言い方をせず、ざっくばらんでストレートに言うという意味です。
しかしながら、何気に話した共演者に「エリザベート」アンサンブル?1大ボケ女優Aは
こう、聞き返したのでした。
「ハニキンニクツケル!?(歯に筋肉つける!?)」
・・・
「バカにもほどがあるわよ!」
隣にいた女優Bがすかさずつっこみます。ちょっとばかりよどんだ空気が
大いになごみます。とりわけ私は大うけです、
直後、「体制への不満」を歌うナンバー「ミルク」でついつい顔がほころび、
まるでレビューナンバーにしちゃいそうなはるパパでありました。

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