最近、とある年配のご婦人から、
「近くの健康ショップでA社の超音気泡波浴装置を勧められたのだけど、どうしようか・・・」
という相談をもらいました。
値段は18万円ほどです。
そこはウエルネスショップという店で、パンとか豆乳、醤油を100円で売っており、店員の愛想もよく、七十代のT婦人は「社交場」感覚でそこに通い詰めでした。
以前も彼女から「プロポリスが4、5万円で買えるのだけど・・・」と相談を受けたのですが、さすがにこのときはおかしいと思いました。
何故なら、私たち俳優も喉を痛めたとき、よくこのプロポリスを使うのですが、高くても1万円ぐらいだからです。
で、この「超音波気泡浴装置」も調べてみました。
すると、A社の物ではありませんが、類似品の相場は10万円前後です。
ウエルネスショップの半額です。
しかも、A社ではどうも、もう製造していないらしいのです。
なんだか、胡散臭さを感じ、今度はこのウエルネスショップ自体を調べてみました。すると・・・
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q148678314
まるで、この回答をした人がT婦人ではないかというぐらい「手口」はまるで同じでした。
100円で釣って高額商品を買わせ、数ヶ月で店をたたむ。
その店も、しばらくしたら別のところへ移転するらしいのです。
私はT婦人に警告しました。
しかし、時既に遅し、彼女は「浄水装置」を約18万円で買っていたのです。
この20万ではなく、18万というのがどうもクセモノなのですよね。
安くはないけれど、めちゃくちゃ高いわけでもない・・・
お金を持つ年寄りには手を出しやすい値段です。
しかも、「今買えば、お得なオマケが付いてくる」、これも年寄りの心をくすぐるようです。
この店の店員は下手な営業マンよりずっと感じがよく、年寄りの「社交場」には理想的なホストだったのです。
しかし、完璧なこのセールスマンにもたったひとつだけ「穴」がありました。
「ヘアカラーは身体によくありません。今の若い人が虚弱体質なのは髪を染めるからです。しかし、年をとればどうしても白髪を染めちゃいますよね。そんなときはこれを!」
と、T婦人に健康サプリメントを勧めます。
しかし、この時ばかりは彼女ももおかしいと思いました。。
何故なら、この店員は・・・
・・・茶髪だったのです。
「うちの母がその超音気泡波浴装置、以前買わされたのよ!」
たまたま、家に遊びに来た知人にその話をすると、彼女はびっくりして言いました。
「確かに、泡はブクブク出るんだけど、浴槽にそれを入れると狭苦しくて、全然ゆったりできないわけ。だから、もう、ぜーんぜん使ってないわ」
なのだそうです。
知人は東北の人ですが、この手の店は全国展開しているようです。
T婦人は二度とその店には行かないと約束しました。
みなさん、「おいしい話」なんて世の中にはありません。
超音波したかったら、銭湯に行きましょう!
「猫背矯正器、18万で買ったっちーの!」
「・・・」


14