緊急事態宣言を受けて
2月3日に予定されていた堺ファンダンゴでの
【栗貴族】を中止する事にしました。
緊急事態宣言の対象期間に入ってしまったというのが
主な理由ですが、他にもあります。
実は、このイベント、年末に堺ファンダンゴで
クリトリック・リスのワンマンを行った際に、
観にきてくれた20代のお客さん2人が、その場で意気投合して
「2人でユニットを組む!」と言うので、
「じゃあ、やれよ!」と
ファンダンゴの加藤社長と僕とで、その場で日にちを決め、
結成祝いとして、初舞台をプレゼントしたんです。
ところが、先週、「2人のうちの1人が出れなくなったので、
出演をキャンセルしたい。1人では無理です」って連絡がきた。
がっかりした。
彼らのために組んだようなイベント。
この時点で中止が頭をよぎった。
彼らを攻めるつもりは一切ない。
15年前 僕は、仕事帰りにバーで飲んでて、
そこに居たお客さんと酒の勢いだけでバンドを組んだ。
ところが、初ライブの日、他のメンバーが出れなくて、
1人でステージに立たされた事から、
クリトリック・リスは生まれた。
始めた頃の自分と彼らを重ねて
何かを期待してしまってたのかも。
年末に下北沢シェルターで開催された「ミッドナイトクレイジー」。
このイベントの出演者を募集したら、
長野県在住の20代前半の5人組「アナルエネマグラ」
というノイズバンドが応募してきた。
若手でノイズバンドって珍しい。組んで間もないらしい。
面白そうだと思って採用。

アナルエネマグラ
ところがバンドメンバーがみんな
「東京までライブに行きたくない」と
言い出したらしく、結局、当日来たのは21歳のリーダー1人だけ。
1人で足元のエフェクターをいじりながらのライブ。
軽い小さな音でノイズを垂れ流し。

何だこれ?と思ったけど、
おっさんばっかりの出演者に混じって奮闘してた。
いい度胸してる。
他の出演者にも可愛がられてたし、
次に繋がったと思う。
最初から高得点を出すなんて無理。
経験を積めば、色々分かってくるし
やるべき事も見えてくる。
まずステージに立つ事が重要だ。
そう思って、僕は過去の自主イベントで
積極的に経験の無い素人を
ステージに上げてきた。
食笑のマスター、林也寸夫、世紀の対決、
よさこいマン、おちんちんボーイズ、など
クリトリック・リスの初ステージは、
酔って騒いで暴れるだけの酷いものでした。
みんな呆れてた。
けど1人のお客さんが
「君のライブは、練習やテクニックでは出せない。オリジナルだ!良かった」と
言ってくれた。
彼のおかげで、続けようと思った。
彼の一言で、今に至るのだ。