2012/4/12

伊豆・遠州の文化財・史址を見る!23.徳川家康唯一の正妻築山御前が眠る「西来院」!  文化財研修記

高松山(こうしょうざん)西来院(せいらいいんと)と呼ぶ曹洞宗の寺院です。正長元年(1428)、寒厳(かんがん)十三派のうちの月窓派(げっそうは)の拠点として、月窓義運禅師(げっそうぎうんぜんじ)によってに開創されました。本尊は釈迦牟尼。
 徳川家康の唯一の築山御前は、今川義元の身内関口親永(ちかなが)の娘で、母は義元の妹であるといわれる。家康は8歳から今川の人質として駿府におり、15歳で元服、このとき姉女房の築山御前を妻に迎えた。3年後に信康が誕生している。夫婦仲はよくなかったらしい。家康は、従順なつくすタイプが好みだったし、築山御前はもともと気が強かった。加えて、義元の姪という立場で、吹けば飛ぶような三河の若殿に嫁がされたのである。
 ところが永禄3年(1560)5月、桶狭間の合戦で、義元は惨死。以後、今川氏は衰退する。このとき、家康は今川方だったが、11年ぶりに岡崎城へ帰る。
  家康は、今川と手を切り、織田信長と同盟。永禄12年(1569)今川氏が滅亡し、三河に加えて遠江を手中に収めた家康は、翌年居城を浜松へと移す。だが、築山殿は移らなかった。今川氏が滅亡することで彼女の存在意義もなくなっていた。
 この頃の行状として、家康の側室お万の方が懐妊したとき、築山殿はお万の方を裸にして縛り、岡崎城の一角に捨てさせたという。たまたま本多重次が、お万の方を発見して助けたので、彼女は無事男子(後の結城秀康)を出産した。わざわざこんなことするなんて、築山御前は、姉女房で案外家康が好きだったので、彼女の生き甲斐は信康だけとなったと云われている。
 永禄10年(1567)、信康は織田信長の娘、徳姫を妻に迎える。信康、徳姫ともに9歳。当初、夫婦仲はよかった。
 だが、築山殿は、最愛の息子を宿敵の娘にとられる形になってしまい、築山殿は信康に、女を世話する。女は武田家臣日向昌時の妾腹の娘である。信康はこの娘に夢中になった。又、築山御前は、甲斐出身の医者減敬と通じ、減敬を介して武田勝頼に好を結びたい旨を伝えた。信康を説得して、謀反を起こさせ、信長・家康を倒すというものである。勝頼は失敗しても損はしないし、成功したらこの上ないと考え、築山殿に起請文を与えた。このことが徳姫の耳に入ってしまう。加えて、徳姫に仕える小侍従という女を、信康が徳姫の面前で殺し、その口を手で引き裂くという事件が起こった。理由は、信康が日向昌時の娘に入れ込んでいるのを、小侍従が徳姫に話したからだという。
 信康は、家康に愛され、武将としてたくましく成長していたが、冷酷な面もあった。踊りが悪いといって弓で射殺したり、鷹狩が不猟であったのを途中で会った僧のせいにして殺したりしたらしい。諸々のことが重なった徳姫は、ついに筆をとる。告発文を受け取った父信長は、家康の使者酒井忠次に会い、問いただした。徳姫の告発は12箇条あったという。忠次は、次々と示される事柄をすべて認めた。何も弁明しなかったのは、忠次をはじめとする老臣たちも、信康の乱行をよく思っていなかったからだといわれる。信長は、信康の切腹を決定する。
 後年、忠次が、我が子のことで家康に頼みにきたとき、家康は「お前も子供のかわいいことは知っているか」と言ったという。信康の弁明をしなかったことを、ずっと根に持っていたようである。
 信康は天正7年(1759)9月15日、謀反だけは無実だといって二俣城で切腹。
 築山御前は、少し前の8月29日、遠江昌塚で、野中重政によって殺された。38歳。これには浜松城で自刃とか、入水とか、小藪村で殺されたとかいろいろあるが現在の西来院に墓所がある。

1.西来院(せいらいいん)への参道
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2.浜松の空襲で焼失後、出来たモダンな本堂
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3.有名な藤棚
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4.藤の歌碑の一つ
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5.夢見馬頭観音石像
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6.西来院の駒札
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7.築山御前案内板
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8.墓所への入口
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9.中々広大な墓所
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10.築山御前月窟廟碑
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11.築山御前月窟廟(墓所)
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12.徳川家康公異父弟・松平源三郎の墓
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