明日香が大好きなくまのくうちゃん
秘書のよっし〜が明日香が2歳になった時にプレゼントしてくれたくうちゃん
その日から本当にいつも一緒に出かけて、毎晩一緒に寝て、真っ黒くたくたになっても、ずっと一緒にいたくうちゃんが
1月の終わり頃いなくなってしまいました
それは確かに明日香の不注意ではあったけれども、一緒にいて気にかける事を完全に忘れてしまっていた親の私達もとても責任を感じました
くうちゃんをどこかに置いてきた次の日
お店、お店から駅までの道、乗り降りした全ての駅、通ったであろう全ての道と、その近くにある入ってない店にも、くうちゃんがいないか1日探しました
いなくなった時、明日香は泣きませんでしたが、くうちゃんを捜して歩きまわっている間、一度も
「しんどい」とも
「帰りたい」ともいいませんでした
夫婦で何度も駅の忘れ物センターに電話をかけたり、交番に届けたりしましたが、そのたびに返ってくるのは「届いていません」の言葉
明日香と2年以上いつも一緒にいたくうちゃんです
明日香が寂しくないわけありません
私も本当にショックで、涙がでました
何度も帰ってくるくうちゃんの夢をみました
商店のみんなに、くうちゃんの事を話した時、女の子はみんな涙目で聞いてくれました
よっし〜は優しく「いいんだよ」と言ってくれました
明日こそ帰ってきますようにと明日香と祈りながらも
思い出すと辛い気持ちはなかなか癒えないままでしたが、
そんなある日のことです
「かんちゃん、いまお届けものが届いたんやけど、かんちゃん宛にやって」
とのぶちゃんが箱を持ってきてくれました
その中には見たことのあるシルエットがありました
「あすか、くうちゃん帰ってきたよ」
明日香は驚いた様子で触り抱きしめました
くうちゃんが帰ってきてくれたのです
明日香は本当に嬉しそうでした
でも実はこのくうちゃんは、ショックをうけている明日香と私達の為に、よっし〜がもう一度用意してくれたものでした
もう、今では販売しておらず、なかなか手にいれるのが難しいこのぬいぐるみを調べ、連絡をとり、内緒で手にいれてくれたのです
もういちど、明日香がくうちゃんを抱っこしてる姿が見れるなんて、ほんとにほんとに感激でした
もちろん、形は同じですが、前のくうちゃんに比べ、ピカピカです
「くうちゃん、お風呂入れてもらってキレイになったんやね〜」
の言葉をどれ程理解したのかは分かりません
明日香が新しいぬいぐるみをどう思うのかをよっし〜は一番心配してくれていました
そんな明日香は、帰ってきたくうちゃんをみて、
「今日はね〜くうちゃんの誕生日なの」
といいました
それをきいて「ああ、それは確かにぴったりの表現だなあ」と思いました
彼女の中で「このくうちゃんは前と違う」とどこかで感じていたかもしれませんが、「違う」とゆうのではなく「生まれ変わった」と思う明日香をみて、
明日香はあすかなりにいろいろ考えていたのだなあとおもいました
新しい、だけどいつもの明日香の大好きなくうちゃんが帰ってきました
このくうちゃんは、よっし〜をはじめみんなの優しさが詰まったくうちゃんです
親の私達も本当に心が救われました
明日香が商店のみんなにくうちゃんをみせる度に、みんな本当に嬉しそうに一緒に喜んでくれました
それがまた本当に嬉しいです
3/12はくうちゃんの誕生日
忘れられない日になりました
よっし〜のぶちゃん、くぼちん、みんなに本当に感謝です
久しぶりに一緒に寝てる姿をみて、ホロリとしながらも
次の日、早速当たり前のように、くうちゃんを抱いて外出スタンバイする明日香をみて、嬉しいやら、ドキドキするやらです
本当におかえりなさい
ありがとう
くうちゃんと双子である、こずずのぷうちゃんと一緒に、その日のぶちゃんが誕生日会をしてくれました

よかったね〜


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