タイトルを見て、ドキっとされた方もいると思いますが、そんなに深刻な話ではありませんので、念のため。
3年前に、良性の腫瘍(まあ、おできみたいなもんですな)ができて、手術することになったんです。
実は、それが手術初体験だった私は、
「うわ、入院!?」と思い、少し暗くなったのですが
担当の先生に
「あ、日帰りで十分ですよ」
と言われ、逆に拍子抜けしてしまいながらも、「ああ、よかった」とほっとしました。
しかし、あんな結末になるとは・・・・・(涙)。
で、手術当日。
先生に
「朝は食べてこないでね。オペは12時開始だから1時間前に来てください。手術自体は1時間くらいで終わるだろうから、2時くらいには病院出られると思うので、お昼それから食べても大丈夫でしょう」と指示された私は、ちゃんと言うことを守って、何も食べずに11時に病院に行きました。
事前の検査や準備などが一通り終わり、いよいよ手術室へ。
元気な私はもちろん歩いて手術室に入り、手術台に体を横たえました。
すると、担当の先生の助手であろう若い男の先生が
「大丈夫ですからね、きれいに縫いますからね」
と優しくいってくれるのに、気を良くし、ライトがぱっと自分に当たった瞬間は
「あ、救命病棟24時と同じだ!」などと、のんきなことまで考えていた私。
そして、手術が始まったのですが・・・・
部分的な除去ということで局部麻酔だった私は、
「早く終わらないかな〜」と先生達にすべてをおまかせしてじっとしてたんですね。
ところが、予想以上に腫瘍が大きかったらしく、切開する部分がどんどん増えていくんです。
そのたびに、麻酔がかかってない部分にメスが入るもんだから、
「痛い!」(実際はちくって感じなのですが)と私が言う度に
先生が
「はい、局麻!」といって、麻酔かけて切開していく。
それの繰り返しで、予定時間を大幅に過ぎても手術が終わりません。
そのうち、意識がもうろうとしてきた私。
さすがに疲労がたまってきました。
そこで、私の頭に浮かんだのは・・・・・・・
カツ丼食べたい。
カツ丼食べたい。
それだけ。
頭にはカツ丼が浮かび、口の中はカツ丼の味が広がる。
手術の最後の方はそれしか記憶にありません。
結局、手術が終わったのが、4時。
会計などを済ませ、ふらふらになりながら病院を出たのはもう5時を回ってました。
で、どうしたかって?
食べましたとも、ええ。
そばの蕎麦屋さんに一直線に入って、思いっきりカツ丼をほおばった時の幸福といったら、そりゃなかったです。
今思うと、とびきりおいしい味ではなかったと思うのですが
ずっと渇望していたものにとうとうありついた時のあの嬉しさといったら・・・・。
きっと私はあのカツ丼の味を一生忘れないでしょう

。
あれ、手術の話のはずが・・・・・。
まいっか。
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