2006/3/29
仏師の言葉 言葉
先日の『芸術家からの手紙』の言葉とよく似た言葉を以前に聞いたことを思い出しました。
飛騨で木工の勉強をしていた頃、近所におられた仏師の慈眼(ジゲン)さんのところへお話を聞きに行きました。
慈眼さん、24歳の時のお話です。
いいものを創りたいと思うものの、いいものを創るにはどうしたらよいかわからず、とある画家に尋ねました。その画家は答えます。
『いいものを創るなら命懸けでやれ。自分の名を売る必要は無い。それがいいものであれば、人は崖の上でも、海の底でも探してやってくるものだ。』
そう言われて、いつも100%自分の力を出し尽くすという、一つの目的が出来たのだそうです。
慈眼さんの彫る仏像は本当に美しい。
そのお話や人柄に感動したのもたしかですが、それ以上に作品が語っていました。

このカボチャとカキは若い頃の作品です。
見ただけで涙が出てきました。
写真の写真ではあの美しさと凄さが伝わらなくて残念です。
もう5〜6年前のことですが、ふと思い出したので、書いてみました。
また訪ねていきたいなぁ。
「いつでも遊びにいらっしゃい」という言葉を真に受けて…。
飛騨で木工の勉強をしていた頃、近所におられた仏師の慈眼(ジゲン)さんのところへお話を聞きに行きました。
慈眼さん、24歳の時のお話です。
いいものを創りたいと思うものの、いいものを創るにはどうしたらよいかわからず、とある画家に尋ねました。その画家は答えます。
『いいものを創るなら命懸けでやれ。自分の名を売る必要は無い。それがいいものであれば、人は崖の上でも、海の底でも探してやってくるものだ。』
そう言われて、いつも100%自分の力を出し尽くすという、一つの目的が出来たのだそうです。
慈眼さんの彫る仏像は本当に美しい。
そのお話や人柄に感動したのもたしかですが、それ以上に作品が語っていました。

このカボチャとカキは若い頃の作品です。
見ただけで涙が出てきました。
写真の写真ではあの美しさと凄さが伝わらなくて残念です。
もう5〜6年前のことですが、ふと思い出したので、書いてみました。
また訪ねていきたいなぁ。
「いつでも遊びにいらっしゃい」という言葉を真に受けて…。
2006/3/28
岡本太郎展
昨日の記事のとおり、先日、愛車vivioとの「長距離ドライブ納め」をしてきました。
行き先は島根県立美術館(松江市)で開催されている「岡本太郎展」。爆発しきれない私が欲するものがここにあるはず! と。
「痛ましき腕」や「夜」の他、独特な原色づかいの油絵やスケッチ、彫刻、陶芸、写真など、彼の残した作品が出品されています。また、今回は 〜芸術に挑んだ親子・かの子、一平、太郎。〜 ということで、母「かの子」さんの服や愛用の品々、父「一平」さんの作品なども併せて出品されていました。
太郎さんはジャンルにとらわれず、様々な作品を残しています。それらの作品には生々しい力がみなぎっています。作者が亡くなってもなおそこにある生命力。時間の経過は感じさせません。スゴイなぁ。
それだけに、美術館という無機質な白い部屋の中には収まりきれていないという印象も受けました。
私の好きな作品のひとつに「犬の植木鉢」というのがあります。これを森の中に複数散らばしてみたいなぁ。大樹の陰からコイツがヒョコンなんて覗いているところを想像しただけでにやけてしまう。カワイスギル!

そんな訳で、妄想も併せてとても楽しい企画展でした。
4月9日(日)まで開催しています。
常設展も面白かったです。「横尾忠則と現代版画」「森山大道コレクション(写真)」などなど。
帰りは「淀江 ゆめ温泉」(鳥取県米子市)という日帰りの温泉に立ち寄りました。ここは、以前「三朝温泉(鳥取県)」で出会った温泉好きなご婦人にオススメされたところです。せっかく通りかかったので。
700円は少し高いかな?と思いましたが、毎日お湯をはりかえて、源泉を掛け流し、塩素などの消毒剤を使用していない「飲める温泉」というところにとても好感を持ちました。
東京南青山の「岡本太郎記念館」には何年か前に行ったことがあります。ここはオススメです。その時、太郎さんの養女で、館長でもある岡本敏子さんに出会いました。小柄でニコニコしていて、イメージどおりの女性でした。
その敏子さんも亡くなってもうすぐ一年。
次回の上京の際には、「川崎市 岡本太郎美術館」に行こうと思いました。
行き先は島根県立美術館(松江市)で開催されている「岡本太郎展」。爆発しきれない私が欲するものがここにあるはず! と。
「痛ましき腕」や「夜」の他、独特な原色づかいの油絵やスケッチ、彫刻、陶芸、写真など、彼の残した作品が出品されています。また、今回は 〜芸術に挑んだ親子・かの子、一平、太郎。〜 ということで、母「かの子」さんの服や愛用の品々、父「一平」さんの作品なども併せて出品されていました。
太郎さんはジャンルにとらわれず、様々な作品を残しています。それらの作品には生々しい力がみなぎっています。作者が亡くなってもなおそこにある生命力。時間の経過は感じさせません。スゴイなぁ。
それだけに、美術館という無機質な白い部屋の中には収まりきれていないという印象も受けました。
私の好きな作品のひとつに「犬の植木鉢」というのがあります。これを森の中に複数散らばしてみたいなぁ。大樹の陰からコイツがヒョコンなんて覗いているところを想像しただけでにやけてしまう。カワイスギル!

そんな訳で、妄想も併せてとても楽しい企画展でした。
4月9日(日)まで開催しています。
常設展も面白かったです。「横尾忠則と現代版画」「森山大道コレクション(写真)」などなど。
帰りは「淀江 ゆめ温泉」(鳥取県米子市)という日帰りの温泉に立ち寄りました。ここは、以前「三朝温泉(鳥取県)」で出会った温泉好きなご婦人にオススメされたところです。せっかく通りかかったので。
700円は少し高いかな?と思いましたが、毎日お湯をはりかえて、源泉を掛け流し、塩素などの消毒剤を使用していない「飲める温泉」というところにとても好感を持ちました。
東京南青山の「岡本太郎記念館」には何年か前に行ったことがあります。ここはオススメです。その時、太郎さんの養女で、館長でもある岡本敏子さんに出会いました。小柄でニコニコしていて、イメージどおりの女性でした。
その敏子さんも亡くなってもうすぐ一年。
次回の上京の際には、「川崎市 岡本太郎美術館」に行こうと思いました。
2006/3/27
別れの季節 木版画
春は別れと出会いの季節。
私もこの春、6年間つきあってきた彼と別れることになりました。
仕方が無いとわかってはいても、やっぱり寂しいのです。
他人がみたら、ポンコツのバンかもしれないけど、私にとってはかけがえの無いパートナーでした。
今月末で車検が切れて、この『vivio』を手放すことになりました。
しかも、廃車になるそうで…。
普段はろくに洗車もしないくせに、こうなると、最期ぐらいはきれいな姿で…と、洗ってあげました。
洗っていたら、この6年間が走馬灯のようにかけめぐり、目頭が熱くなりました。
何か、こう、湿っぽい感じではなく、一緒に過ごした楽しかった日々を形に残したくなりました。

タイトルは『THANK YOU FOR MY SWEET vivio』。
いっぱいの感謝を込めて。
ちょっと摺り(紙)がいただけないのですが、とりあえず公開します。
また、摺り直したら写真を更新します。で、更新したのですが、今度は写真がうまく撮れない…
何やってんだろ?
もっと先にやらねばならないことが山積みなのに…

しかも、昨日は最後の長距離ドライブに行ってきました。
この内容はまた後日。
一緒に駆け抜けた68,000kmを私は忘れない。
私もこの春、6年間つきあってきた彼と別れることになりました。
仕方が無いとわかってはいても、やっぱり寂しいのです。
他人がみたら、ポンコツのバンかもしれないけど、私にとってはかけがえの無いパートナーでした。
今月末で車検が切れて、この『vivio』を手放すことになりました。
しかも、廃車になるそうで…。
普段はろくに洗車もしないくせに、こうなると、最期ぐらいはきれいな姿で…と、洗ってあげました。
洗っていたら、この6年間が走馬灯のようにかけめぐり、目頭が熱くなりました。
何か、こう、湿っぽい感じではなく、一緒に過ごした楽しかった日々を形に残したくなりました。

タイトルは『THANK YOU FOR MY SWEET vivio』。
いっぱいの感謝を込めて。
ちょっと摺り(紙)がいただけないのですが、とりあえず公開します。
また、摺り直したら写真を更新します。で、更新したのですが、今度は写真がうまく撮れない…
何やってんだろ?
もっと先にやらねばならないことが山積みなのに…


しかも、昨日は最後の長距離ドライブに行ってきました。
この内容はまた後日。
一緒に駆け抜けた68,000kmを私は忘れない。
2006/3/24
芸術家からの手紙 言葉
先日、熱い手紙が届きました。
差出人は、私の大好きな造形作家さんでした。私に版画道を示してくれた方でもあります。
彼女は折に触れ、厳しく、熱く、優しく…私に言葉をくれます。
それらの言葉は、いつもなら自分の心にしまっておくのですが、ブログをつくったこともあり、とても熱い言葉だったので、今回は一部公開しようと思います。特に、ものづくりに携わっている人には読んでもらいたいです。
…(前略)自分の実力が社会的に承認を得る人というのは、ほんの数パーセントでしょうが、そのような欲望に、まどわされずに、本当に表現したいものだけを表現してください。もし、本当によいものなら死んでからでも必ずや目利きが見つけてくれる筈です。そんなゆったりとしたサイクルでしか芸術は存在できません。(工芸品なら話は別ですが。)(後略)…
特に版画は「芸術的側面」と「工芸(職人)的側面」を併せ持っています。普段はほとんど「芸術」を意識することはありませんが…周りの目を気にしすぎずにもっと爆発しようと思いました。

差出人は、私の大好きな造形作家さんでした。私に版画道を示してくれた方でもあります。
彼女は折に触れ、厳しく、熱く、優しく…私に言葉をくれます。
それらの言葉は、いつもなら自分の心にしまっておくのですが、ブログをつくったこともあり、とても熱い言葉だったので、今回は一部公開しようと思います。特に、ものづくりに携わっている人には読んでもらいたいです。
…(前略)自分の実力が社会的に承認を得る人というのは、ほんの数パーセントでしょうが、そのような欲望に、まどわされずに、本当に表現したいものだけを表現してください。もし、本当によいものなら死んでからでも必ずや目利きが見つけてくれる筈です。そんなゆったりとしたサイクルでしか芸術は存在できません。(工芸品なら話は別ですが。)(後略)…
特に版画は「芸術的側面」と「工芸(職人)的側面」を併せ持っています。普段はほとんど「芸術」を意識することはありませんが…周りの目を気にしすぎずにもっと爆発しようと思いました。


2006/3/21
凧づくり
しばらく投稿をお休みしてました。
18日から4日間、苫田ダムのインフォメーションセンター「みずの郷 奥津湖」で1周年記念イベントのてご(手伝い)をしていました。
まだまだ版画だけでは生活できないので、出稼ぎです。
このブログには版画のことだけを綴っていこうと思っていましたが、今日のイベントで担当した『凧づくり&凧あげコーナー』がおもしろかったので、ちょっとご報告。
このダム湖の周辺は、電線も無い大きな広場があり、空もひらけているので、凧あげをしたらおもしろそうだということで始まりました。
あらかじめ(私が)竹ひごと障子紙で作っておいた凧の本体に墨と絵具で自由に絵を描いてもらい、それに尾とたこ糸をつけて完成です。
子供たちは凧が完成すると、そのまま駆け出していくので、その後ちゃんと空に上がったのかは不明です。
だいたい3〜10歳位の子供だったと思います。
それぞれが思い思いの絵を描くのですが、これがおもしろい!
あまりにおもしろいので、途中からカメラを持ち出し、許可を得て撮らせてもらいました。


この二つはTAGO兄弟の作。上が弟で下が兄。
クワガタと言う同じモチーフを描きながらも性格の違いがはっきりと表れていておもしろいですね。
弟は下書きもせず、次々と白いところを埋めていく。
兄は下書きの線を消す『消しゴム』と『細いペン』を所望。その後の彩色も絶妙な水加減で黒い線を消さないように慎重に塗っていく。部分的に赤味の強い茶を入れたり、タッチにもこだわり、とにかく芸が細かい。

こちらは3歳くらいの女の子。
指をさしている青いのは『ジイジ』。その隣は『バアバ』。
『ジイジ』の上の青いのが『自分(女の子)』。
で、黄色いのは…
『サンタクロース』なのだそうです。
子供っておもしろい。子供とのやり取りは刺激的です。
いろいろ学ぶことがありました。
ちなみに一昨日は『竹とんぼ 竹細工コーナー』のてご。
きちんと教えれば、結構上手に刃物を使います。
子供よりもお母さんが夢中になってるところもありました。
これらの体験が家に帰ってからもいろんなこと『手づくり』するきっかけになるといいなぁ。
18日から4日間、苫田ダムのインフォメーションセンター「みずの郷 奥津湖」で1周年記念イベントのてご(手伝い)をしていました。
まだまだ版画だけでは生活できないので、出稼ぎです。
このブログには版画のことだけを綴っていこうと思っていましたが、今日のイベントで担当した『凧づくり&凧あげコーナー』がおもしろかったので、ちょっとご報告。
このダム湖の周辺は、電線も無い大きな広場があり、空もひらけているので、凧あげをしたらおもしろそうだということで始まりました。
あらかじめ(私が)竹ひごと障子紙で作っておいた凧の本体に墨と絵具で自由に絵を描いてもらい、それに尾とたこ糸をつけて完成です。
子供たちは凧が完成すると、そのまま駆け出していくので、その後ちゃんと空に上がったのかは不明です。
だいたい3〜10歳位の子供だったと思います。
それぞれが思い思いの絵を描くのですが、これがおもしろい!
あまりにおもしろいので、途中からカメラを持ち出し、許可を得て撮らせてもらいました。


この二つはTAGO兄弟の作。上が弟で下が兄。
クワガタと言う同じモチーフを描きながらも性格の違いがはっきりと表れていておもしろいですね。
弟は下書きもせず、次々と白いところを埋めていく。
兄は下書きの線を消す『消しゴム』と『細いペン』を所望。その後の彩色も絶妙な水加減で黒い線を消さないように慎重に塗っていく。部分的に赤味の強い茶を入れたり、タッチにもこだわり、とにかく芸が細かい。

こちらは3歳くらいの女の子。
指をさしている青いのは『ジイジ』。その隣は『バアバ』。
『ジイジ』の上の青いのが『自分(女の子)』。
で、黄色いのは…
『サンタクロース』なのだそうです。
子供っておもしろい。子供とのやり取りは刺激的です。
いろいろ学ぶことがありました。
ちなみに一昨日は『竹とんぼ 竹細工コーナー』のてご。
きちんと教えれば、結構上手に刃物を使います。
子供よりもお母さんが夢中になってるところもありました。
これらの体験が家に帰ってからもいろんなこと『手づくり』するきっかけになるといいなぁ。