インドに飛ばされるとすすむ不定期連載のこのコーナーですが、
2年ぶりの更新となります。
が、今回そんなに暇ないんだよねぇー。
まじめに仕事持ち帰ってホテルで仕事してます。
その合間に腹筋ローラーやってのたうちまわってます。
するとなかなか時間ないんですよねぇ。
困ったもんだ。
今回はサス屋さんの勧めとなります。
サス屋さんの使い方となります。
みなさん、サス屋さん使ってますか?
ふつーは使ってないよね。
思うにサス屋さんはもはやプロショップの領域であり、
普通のライダーは特に必要としないお店だと思います。
そういったライダーの場合、サスペンションOHできればよいと
思いますが、ただのOHなら普通のバイク屋さんでも出来ますので、
普通のバイク屋さんで事足りるでしょう。
Rはできないというバイク屋さんも多いですが、
それなりの業者があるのでそちらに出してやってもらうのが
普通でしょうね。
だから、わざわざサス屋さんにOHや仕様変更を依頼するということ
自体あまり一般的ではないと思っておいた方がいいです。
なんで、こんなこと書くかというと、

一般の作業と一緒ではないということを
伝える必要があるということです。
何のためにOHするのか?
何のためにこんな仕様にしたいのか?
どう思うからどうしたいのか。
それらをはっきりと伝えることで機能するのが
サス屋さんだということです。
ちなみにサス屋さんの場合は、ことサスペンションに関して
ほとんどなんでもできます。
スプリングを変えたり、
シムの変更をして減衰圧の性格を変えたり、
サスペンション長を変えたり、
存在しないモデルの社外サスを作成したりなどなど。
ただし、それらの作業に対し、
すでに述べたような情報を伝える必要があるということです。
それらの情報を伝えられないとどうなるかというと
ただきっちりとOHしただけの何も変わらない仕様で、
普通のバイク屋さんに出すよりも高い高賃を要求される
という可能性が高いです。
技術屋さんの料金ですから、一般メカニックとは
料金が違うと思った方がよいですね。
で、話を戻すと、
・目的 どうしたい
・原因 どういうことだから
を明確にするということになります。
そのための手段としてサス屋さんに出すんだということを
理解してもらいましょう。
ちなみに、その原因を解決する回答が
サスペンションではない可能性があります。
いや、むしろ多いです。
そういう時は目的と原因を伝える際に
一緒に考えてもらうのがよいでしょう。
サス屋さんはサスペンションのプロですが、
同時にライディングについて深い知識を持っています。
はっきり言いますが、問題はほとんどの場合ライダーです。
ライダーの正しくない操作が原因です。
もし、サスペンションに対して特にいじる必要がなく、
まずライディングを変えるべきということが明確にわかるなら
それを指摘してくれるでしょう。
逆に、サスペンションに対して相談に行って、
まっとうな指摘もなく、「じゃあ仕様を変えましょう」みたいな
ことをいうようなサス屋は使わない方がいいです。
彼らも原因をもとに目的の結果が得られるように変更を
加える必要がある以上、何が問題なのかを考える必要があります。
そのために、ある程度のヒアリングが必要で、
それらの情報をもとにサス屋の知識を総動員して、
どの部位に変更を加えるべきかを一つ一つ決定することになります。
で、ライダーのそこらへんの知識なんて、
はっきり言って素人です。素人が考えた決定?
サス屋からしたら信じられないの一択でしょう。
でもそう思った原因があるはず。
その原因を深掘りすることで、本当の問題と
本当の手段を導き出すことができます。
だから、サス屋さんを使うなら
@自分が持つバイクの不満点を明確にする
A自分がどうしたいかを明確にする
B自分がそう判断した材料を集めてサス屋さんに確認できるように
する
上記3点が必要となります。
特に”明確にする”といったところが重要です。
たとえば
ともかく速くしたいんですよ!!
→死ね
動きを軽くしたいです!!
→ マルケでも入れろ!!
これじゃ駄目ですね。
サス屋さんもまともなサス作れません。
良い例
180度以上コーナーにおけるブレーキング終了時から
クリッピングまでの期間で、Fフォークの残ストローク 1/3以下で
不安定な姿勢になることがある。
これは120〜160度コーナーでは発生せず、210度や270度といった
コーナーでも発生する。
突っ込み速度は60〜90KM程度までは測定したが、すべて発生する。
逆に60KM以下では発生しない。バンクアングルは22度〜33度。
また、気温が低い場合は発生頻度が低い。
動画を見る限り、Fフォークの残ストローク 1/3以下の
ストロークスピードが不安定であると思われる。
速度が遅い場合、温度が低い場合は問題が発生していない
ことから下記を依頼したい。
・オイルの交換
・Fフォークの残ストローク 1/3以下の厚側
ダンパーセッティング変更
→上記に対しての結果は下記(あくまで例ですよ)
・オイル交換(油面変更)
・フォークパーツの一部変更(摩耗原因)
・高速側厚ダンパーのリセッティング
・オイルロックピースの排除
長くなりましたが、これくらいからなぁー。
最低でもこれくらいは話さないとだめです。
これぷらす、俺なら走行動画を渡します。
できればGoPRO等を利用して走行時のサスペンションの動きも
渡します。GPSロガーを利用して場所情報なんかも
組み合わせてあげるとなおいいでしょうね。
ストロークセンサーの情報も上げれば完ぺき。
…え?こんなこと話さない?
だったら使わない方がいいかもね!!
ちなみに俺の場合ですが、メインで二つのサス屋さんを使ってます。
一つは浅見レーシング。もう一つはWPSuspension。
浅見さんのところでは一回のサス作業を依頼する際に
MTGを2〜3時間はとります。数々の動画と所感、その際の検討と
方針の決定にそれくらいはかけます。
でWPですが、こちらは最近10Rの方でお世話になっております。
Fフォーク・RサスがともにWP製で、通常のサス屋さんでは
機材がないため対応できないので、
WPに直接お世話になっております。
会社が大阪のためメールでのやり取りになりますが、
まー、細かくやり取りしますね。
性能についての確認に始まり、
組み込みや仕様についての検討を16回ほどやり取りして、
納得のいく仕様を決めるに至りました。
で、ここまで書いといて繰り返しましすが、
サス屋さんはサスペンションについてなんでもできますが、
あなたの情報がなければ正しい結果に至るプロセスを
導き出すことができない…ということです。
ただ、いきなり自分の中での原因への追求というものが
できない・やり方わからない等あると思います。
なので、まず一回ただのOHを頼んでみたり、
相談に行ってみていろいろ話を聞いてもらい
勉強させてもらったうえで、
その後仕様変更等を頼むのが良いでしょう。
あと、これはサーキットと違い、ジムカーナは
毎回コースが違います。ゆえにポイントとなる部分が違います。
なので、多分に問題となる感触を得た原因が
複数の要因となることが多いです。
なので、多くの情報をじっくりと分析したうえで
対処する必要があります。
そこらへんホームコースがある・走るコースが決まっている
サーキット屋さんよりも難易度が高いです。
最後に余談ですが、
良く浅見さんと話していた内容の共有です。
浅見さん「お前この前OHしたばっかじゃなかったか?」
おれ「ちょうど半年たっちゃいました。
もう対外OUTなんでOHよろしくお願いします。」
浅見さん「ジムカーナで半年じゃ確かに腐ってるな。」
→開けてみて
浅見さん「腐ってるわー」
おれ「ですねー。やっぱ3ヶ月くらいがいいんですかねぇー」
浅見さん「まあ、理想は時間管理だな。ただ、できる範囲で
やるしかないんじゃないの?
ロードみたいに時間管理とかジムカーナは
できないだろう。」
おれ「そうですね。なので、年最低2回はOHと思ってますよ」
最近俺は仕事など以前よりも明らかに走行距離減ってますが、
相変わらず、年二回のOHです。
第一回で語ったとおりですが、あるべき姿でバイクは乗る
必要があります。
それがわかって初めて仕様変更の考えがまとめられるといえます。
あなたのサスペンションは完調ですか?
まずはそこからですよ。
それができてなければこの話まったく意味ないです!!

そんなことはないと信じております!!

アディオス!!
次回は軽量化の話になります。
いつになるのやら…。

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