映画『フリーソロ』  

[映画紹介]

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「フリーソロ」とは、
ロッククライミングの一種で、
安全装置を一切使用せず、
素手だけでクライミングするものを言う。

この映画は、フリーソロの第一人者、
アレックス・オノルド↓が、

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カリフォルニア州のヨセミテ国立公園内にある、
高さ975メートルの「エル・キャピタン」

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を登攀する様子を記録したもの。
975メートルといえば、
東京スカイツリーの634メートルや
世界一の超高層ビル、
ドバイのブルジュ・ハリファ(828メートル)をしのぐ。

なにしろ、命綱となるロープやボルト、ハーネスを一切使わず、
もちろんアイゼンも使わず、
使用するのは、滑り止めの粉のみで、
岩肌の裂け目や突起に手をかけ、
足の力、手(指)の力だけで引力を押し退けていく。
水さえも携行しない。

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そのための準備も周到で、
ロープにぶら下がった状態で、
岩肌の形状を確かめ、
ここでは右足に力を入れる、
ここでは両足を交差するなどと詳細な記録を作って
登攀ルートを確保する。

滑落すれば確実に死亡する、
生と死の境目を行くわけで、
実際、フリーソロ仲間の滑落事故での死亡も描かれる。
どうしてそんな命懸けのことをするのかと、
我々凡人は思うが、
まあ、一種の「業」なんだろう、と理解する。
テレビ番組「クレージー・ジャーニー」などを見ると、
そういう「業」の持ち主はゴロゴロしている。

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映画はアレックスの生活を活写し、
車の中での生活から
恋人サンニと共にラスベガスに家を購入する姿などを描くが、
興味深いのは、撮影クルーを描写した点で、
登攀の邪魔にならないようにするにはどうしたらいいか、
などと苦慮する姿が表現される。
最後の登攀シーンでも、
ロープにぶら下がったカメラマンなどは存在せず、
ひたすら超望遠レンズで撮影する。
気の弱いカメラマンが、
画面を見ていられず、
顔をそむけるシーンなどリアルだ。
ヘタしたら、友の死亡事故を撮影したことになるかもしれないのだから。
ただ、やはりドローンは使用したようで、
それだけ、アレックスに肉薄した画面が出来上がる。
ドローンを飛ばしたりしたら、
アレックスの邪魔にならないかとも思うが、
途中でアレックスがドローンのカメラに向かい、
「よう、相棒」などと語りかける場面を見ると、
邪魔にはならなかったらしい。

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一回目の登攀を途中で中断したアレックスが
2017年6月3日
ようやく決意して登攀する
最後の20分は緊張の連続だ。
(実際は3時間56分かかった。)
CGも特殊撮影も合成ない、
正真正銘の本物に勝るものはない。

監督は、自身をクライマーであるジミー・チン
その奥さんのエリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ

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先のアカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞した。
この時、アレックスとサンニも登壇。

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外国語映画賞と並び、
アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞受賞作にはハズレがない。

5段階評価の「4.5」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/fyqDgfizUqw

新宿ピカデリー他で上映中。


映画『チェイサー』  

[映画紹介]

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これは、拾い物の好篇。

シングルマザーのカーラは、
6歳の息子のフランキーと暮らし、
食堂のウエイトレスをしているが、
親権を巡って、別れた夫と争っている。

公園のイベントにフランキーと一緒に出かけたカーラは、
弁護士と電話で話して、一瞬だけ目を離したすきに、
息子がいなくなってしまう。
駐車場で一組の男女がフランキーを車に押し込む姿を見たカーラは、
車にしがみつくが、振り落とされてしまう。
自分の車に戻ったカーラは、
息子を連れ去った車を追いかけていくが、
携帯電話も失くしてしまい、
警察に連絡する術がない・・・

この映画、冒頭の食堂の場面と
真ん中あたりの保安官事務所と
最後の家を除いて、
全編、車での追跡シーンに終始する。
そういう映画を作りたいという、
その志がいい。

その過程で追跡に焦るあまり、
他の車の横転事故を起こしたり、
犯人の車と自分の車で白バイをはさんでしまうハプニングもある。
車を追い詰め、犯人を轢こうとするが、果たせず、
犯人の女に車に乗り込まれ、殴打されるという事態も起こる。
最後はガス欠で立ち往生したところを犯人の車に襲撃されもする。

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こうした困難を乗り越えての母親の執念が
ハル・ベリーの好演で説得力豊かに演じられる。
製作もつとめるハル・ベリーは出ずっぱりで、
最後の最後までカーラの視点が物語が進行する。

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途中保安官事務所に立ち寄ったカーラが
助手の鈍い反応に苛立ち、
壁にある行方不明の子供の沢山の写真を見て、
警察は当てにならない、
待つのではなく、
自分自身たった一人で
最愛の息子を救い出す覚悟を決める場面もいい。
最後に犯人を追い詰めた後の展開もサスペンスフルだ。

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犯人を倒した後、犯人に言うセリフ、
「誘拐する相手、間違ったわね」
もなかなかいい。

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「チェイサー」(追跡者)は、日本で付けた題名で、
原題は「KIDNAP」。「誘拐」、中でも「児童誘拐」の意。
日本題は韓国映画「チェイサー」(2008)とまぎらわしいが、
意味はよく伝えている。
アメリカで社会問題化している児童誘拐を題材に、
母親の愛情を描くアクションスリラー。
なかなかの作品である。

監督は、ルイス・プリエト

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なお、本作は2014年末には撮影を終了、
2015年10月9日に全米公開される予定だったが、
製作会社が資金不足に陥った結果、
全米公開日を2016年2月26日に延期すると発表。
その後も、公開日は5月13日、12月2日と先延ばしになり、
ついには、全米公開が白紙となった。
2017年3月10日に公開日が再設定されたものの、
製作会社が破綻したため、いつ公開できるか分からない状況に陥り、
最終的に、配給権を他の会社が買い取り、
2017年8月4日に全米公開された。
公開の遅延によって生じた費用は1300万ドルにも上った。
8月4日、全米2378館で封切られ、
公開初週末に1021万ドルを稼ぎ出し、
週末興行収入ランキング初登場5位となった。
(トラブルの割りには、日本公開は早かった)
アメリカでの評判は芳しくないようだが、
私は面白く観た。

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/V7zDhB0CiO8

ユナイテッドシネマ・アクアシティお台場で上映中。


故障中  

申し訳ございません。モデムが壊れてしまい、ネットにアクセス出来ず、投稿が出来ません。只今プロバイダーから取り寄せ中につき、しばらくお待ち下さい。この投稿は、娘のスマホからいたしました。

映画『アイ・イン・ザ・スカイ』  

[映画紹介]

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最新鋭のドローン偵察機が、
上空2万メートルから
ケニアのナイロビにある一軒家の周辺を映し出している。
今、そのイスラム系過激派の隠れ家の中では、
テロリストたちの自爆テロの準備が進行し、
2人の人物が体に爆弾を装着している最中だ。
家の中に侵入した超小型ドローンが
その映像を送り出している。

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そうした映像を凝視するのが、
ロンドンの軍の諜報機関の将校、
アメリカの合同テロリスト捕獲作戦の会議室のメンバー、
そして、ネバダ州の米軍基地にあるドローン操作室のパイロット。

自爆テロ阻止のため、
ドローンからのミサイル攻撃が決定されるが、
まさに引き金を引こうとした瞬間、
中空からの映像がその手を止める。
爆撃される家の外の壁沿いに
少女が台を広げ、
パンを売り始めたのだ。

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ここから、一人の少女の命を守るのが先か、
それとも自爆テロで予想される
数十名の一般市民の命を救うべきか、
という議論が、
軍人や政治家たちの間で、果てし無く続く。

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素晴らしく緊迫感に満ちたドラマである。
視点がドローンからの映像、
会議室、ロンドン、ネバダと代り、
これにナイロビの地上の映像、
室内の映像が加わり、
多元中継の様相。
それが相乗効果を呼び、
スリリングに物語が展開する。
特に上空のドローンからの映像が
「神の目」を思わせて、目を奪い、
息もつかせない。

強硬意見は、ロンドンの将校キャサリン・パウエル大佐と
アメリカの国防相のフランク・ベンソン中将。
対するは、純粋に理論を述べる法律顧問と
責任の所在を気にする政治家たち。
軍人と背広組、強硬派と慎重派の意見が対立し、
内務相、外務相に問い合わせ、
イギリスの首相にも決定を仰ぐが、
責任の回避と、たらい回しばかり。
議論の中心は、少女の命の問題よりも、
この作戦の経過が明らかにされた時の
国際世論の反応なのだ。

その間にテロリストたちの準備が進み、
更に、室内に仕掛けられたカメラが電池切れを起こす。
パンが全部売れれば、
少女が立ち去ることから、
現地の工作員がパンを買い上げようとするが・・・

時間との闘いの中、
それぞれの立場、
それぞれの信念がぶつかり合う、人間ドラマ
堪能した

ドローンと言っても、
撮影用に使う小規模のものではなく、
ちゃんとした攻撃機、
ただ無人というだけの違いだ。

つまり、戦闘するのは無人の飛行機であり、
会議室の面々は
誰一人、危険な現場にいるわけではない。
それが「安全な場所からの戦争」と非難される理由だ。
現代の戦争がいかなるものかと、
改めて考えさせられる。
殺戮作戦の決断を誰が下すのか、
ボタンを押す権限を誰が持っているのか、
軍人か、政治家か、法律家か。
その判断が正しいと誰が言えるのか、
そもそも自爆テロは何故起こり、
無辜の市民がどうして犠牲にならなければならないのか。
投げかける問題は大きい。

パウエル大佐を演ずるヘレン・ミレン

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ベンソン中将を演ずるアラン・リックマン

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ドローンパイロットを演ずるアーロン・ポールなどが好演。

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監督は南アフリカ出身で、
「ツォツィ」で2006年アカデミー賞外国語映画賞を受賞した
ギャヴィン・フッド
プロデューサーに「英国王のスピーチ」の
俳優コリン・ファースが名前を連ねる。

5段階評価の「4.5」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/lvPVwwoWak4

TOHOシネマズシャンテ(日比谷)等で上映中。


故障中  

只今、コンピューターの不具合が発生しています。
連休明けにサポートセンターに相談する予定です。
修復するまで、しばらくお待ち下さい。
(この文章は、娘のパソコンから入力しました.)




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