慰安婦裁判、2度目の判決  政治関係

韓国の「元慰安婦」たちが、
日本政府に賠償を求めていた2つの裁判で、
1月8日に、被害者一人当たり
1億ウォン(約970万円)の支払いをせよとの
判決が出された。
1月13日に判決予定だった、
もう一つの同様の賠償請求の裁判の方は、
判決の2日前になって延長されたが、
その延長された裁判の判決が4月21日に出された。
1月8日の判決と同様に、
日本政府に賠償を求める判決が出るかと思いきや、
一転、原告たちの訴えを退ける判決が出た。

判決の理由は「主権免除」で、
主権免除とは、「主権国家は、他国の裁判所に裁かれない」という国際法上の決まり。
たとえばAという国の政府は、
Bという国の法律では裁かれない、
つまり、他国の裁判で被告にはならない、
というもので、ごくごく自然な国際法の法理だ。
そもそも法律は国ごとに規定するもので、
他の国を自国の法律で裁けるなどと考える方がおかしい。

従って、二つの裁判について、
日本は裁判に応じなかった。
裁判の通知も受け取らなかった。
そもそも裁判そのものを認めていない。
そこで、裁判所において通知文を掲示して、
通知したものとみなして裁判を開始。
つまり、欠席裁判だ。

1月8日の裁判では、
このような(慰安婦のような)「反人道的犯罪行為」においては
主権免除は適用されない、というリクツで
日本政府に賠償を命じた。

そして、4月21日の判決では、
一転して、「主権免除」を理由に、
原告の訴えを門前払いすることになった。

同じ内容の二つの裁判で、
異なる判決。
しかも同じ裁判所での「ねじれた判決」

予兆はあった。
ソウル中央地裁が原告に対して、
ある決定文を通知していたのだ。
それは、1月8日の判決に関し、
同地裁が訴訟費用確保のために
韓国内の日本政府資産を差し押さえるのは
「国際法に違反する恐れがある」と指摘、
執行されれば「憲法における国家安保、
秩序の維持や公共の福祉と相反する」と
懸念を示したのだ。
結論として、「日本から徴収できる裁判費用は存在しない」としている。
日本政府への強制執行に
韓国司法が慎重な見解を示し、
事実上のブレーキをかけたと言える。

決定文は3月29日付で、
判決を下した地裁判事とは別の判事が職権で出した。
決定文は、賠償に充てるための日本政府資産の差し押さえについては
言及していないが、
強制執行手続きを進めることに対し国際法上の懸念を明確にしたことで、
賠償手続きでも強制執行は難しい見通しとなったものだ。

実際に差し押さえなどが行われた場合、
「我が国の司法の信頼を阻害するなどの重大な結果をもたらす」
と明確に書いている。

1月8日の判決を出したものの、
実際には日本政府から賠償金を取ることは不可能で、
韓国内の日本政府の資産(具体的には大使館の土地・建物・備品など)を
差し押さえることなど出来ないと判明。
その上、国際法を守らないとして
韓国の信用が国際的に失墜することから、
その影響が今回の判決に反映されたと思われる。
あるいは、3カ月間の間に
国際法の学習をしなおして、
これは無理と判断したのか。

ようやくまともな裁判官が出てきたか、という感じだが、
門前払いを食わされた原告側はショックで、
訴訟当事者として出席した例の李容洙(イ・ヨンス)おばあさんは、
中途で退席。
法廷を出た李さんはソウル中央地裁の前で、
慰安婦問題の国際司法裁判所付託を改めて強調した。
「この裁判の結果が良く出ようと悪く出ようと、
国際司法裁判所に行く。必ず行く」
と。
誰が知恵を付けたのか知らないが、
この李おばあさんは、最近、
国際裁判所への付託を盛んに口にする。
国際裁判所は国家間の係争を裁くもので、
個人や団体の訴えは受け付けないのを知らないのか。
まあ、裁判所まで行くことは誰にも出来ますけどね。

先ほど「例の」と書いたのは、
この李おばあさんという人は、
慰安婦になった経緯が
証言の度に変わる人で、
最初、赤いワンピースと革靴につられて家出した、
と話していたのに、
いつの間にか、
日本の軍人に強制的に連れ出されたことになってしまった。
本人も記憶が刷り変わり、そう思い込んでいる節がある。
私は秘かに、この人のことを「偽慰安婦」と呼んでいる。

そもそも、韓国は「選択条項受諾宣言」をしていない。
選択条項受諾宣言は、その宣言をすることで、
裁判への応訴を自ら義務とする制度で、
この宣言を行った国は、時間的、事項的な範囲が
同一である限りにおいて、
同一の宣言を行った他の国を、
一方的に裁判に服させることができる。
しかし、宣言していない国は、提訴されても応訴する義務を負わない。
日本は宣言したが、韓国はしていない。
従って、日本が竹島問題を提訴しても、
韓国は応じなくてもよい。
事実日本の付託の提案を韓国が拒否してきた。

今回、李おばあさんの話に乗って、
国際裁判所に訴えたりしたら、
逆に日本の竹島問題の訴えに
応じなければならなくなって、大変だと思うが。
それは分かっているのか?

ところで、韓国メディアの報道は、ややまともだ。
保守系最大紙、朝鮮日報は22日付で
「反日であれば、国際法を無視した判決でも良いというやり方ではダメだ」
と題する社説を掲載した。
社説は「この裁判は日本の有無罪ではなく、
韓国の裁判所が日本政府を裁けるのかという
『主権免除』の適用が焦点だった」

とした上で
「1月の判決は国民感情に、今回の判決は世界の裁判所の普遍論理に従った」
と論じた。

ソウル新聞は社説で、
1月と今回で判決が正反対になったことについて
「主権免除の認定が裁判部によって違えば、
裁判所をどう信頼すればいいのか」

と批判した。

この判決が出ても、政権の反応は変わらず、
与党・共に民主党のシン・ヨンデ報道官はこの日の論評で、
「日本は、慰安婦被害者に誠意ある謝罪とともに
反省の姿を見せなければならない。
我々は、慰安婦被害者たちの
完全な名誉回復に向けて努力することを約束すると同時に、
日本政府に心からの謝罪と
被害者の名誉回復のための実質的措置を求める」
と強調した。

日本に反省と謝罪と補償を求めるという、
莫迦の一つ覚えのような、
いつもの論理。
日本が何回謝罪しても、
そのことは忘れ、更なる謝罪を求める。
その繰り返しに、
日本人がうんざりしていることを知らないのか。

日本政府の主張ははっきりしている。
1965年の日韓基本条約締結時に、
徴用工の問題も慰安婦の問題も解決済み
慰安婦については、相手があまりいつまでもしつこいので、
2015年に、10億円を拠出して、財団を設立し、
「元慰安婦」の援助をすることに決定し、
「不可逆的に」解決したとする。

しかし、度々蒸し返し、
そのたびに「話し合い」をし、
「解決方法を模索しよう」と持ちかける。
そして、国際司法裁判所に訴えるぞ、などと恫喝する。

日本がこれ以上譲ることはない。
あとは韓国内の問題で、裁判が起こされようと、
どんな判決が出ようと、
それは韓国内で処理してもらうしかない。
それが「合意を守る」ということだ。

韓国の鄭義溶(チョンウィヨン)外相は21日、
2015年の慰安婦合意について
「日本政府は、韓国が合意を守らず国際法違反だと
理屈に合わない主張を続けている。
日本にそのような資格があるのか」

などと述べ、日本政府を強く批判した。

合意に従って日本は10億円の拠出金を出し、
財団を設立した。
その財団を勝手に解散したのは韓国政府。
事実上の合意の反故だ。
だから、「国際法違反だ」と言っているのだ。
理屈にはちゃんと合っている。
日本はそう主張する「資格」はある。

そんなことが分からない、
随分程度の低い人が外相になったものだ。
先が思いやられる。

鄭氏は、大統領府の国家安保室長を務めた際、
数回にわたって非公開で訪日し、
日本政府の高官と元慰安婦問題について協議したと明かしたうえで、
「毎回、現実的な案を持っていったが、
日本が自分の主張だけを押し通す交渉態度に驚いた。
協議を壊そうとしていた」

と語った。

非公開で行われた両国間の協議過程を公開するのが
そもそもルール違反だが、
日本の姿勢が強硬なのは、
既に「合意が成っているのだから、それを守れ」という当然のもの。

しかし、今回の判決が出たことで、
韓国司法の混乱が明らかになった。
大丈夫か? と心配してしまう。
更に与党の広官の発言、
外相の発言を見ると、
頭、どうかしていないか?
と更に心配する。

いよいよ文さんの黄昏は近いようだ。




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