徴用工判決  政治関係

本日、韓国最高裁は、
植民地時代に徴用工として
日本の製鉄所で労働を強いられたという
韓国人4人が新日鉄住金を相手取り損害賠償を求めた訴訟で、
新日鉄住金に賠償を命じる判決を下した。
韓国での戦後補償訴訟で、日本企業への賠償命令確定は初めて。
同様の訴訟は、新日鉄住金のほかにも
不二越(富山市)など約70社を相手にした計15件があり、
これに味をしめて、
新たな訴訟が相次いで起こされる可能性もある。

これに対して、日本政府は
元徴用工への請求権問題は
1965年の日韓請求権協定で解決済みという立場を取っている。

日韓請求権協定とは、1965年、
日韓基本条約(日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約)
と同時に締結された付随協約のひとつで、
正式名称は
「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定」という。
この協定において、
日韓両国間の請求権問題が
「完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」
とされている。
これは、日本統治時代の韓国側の請求権を放棄すると共に、
日本人が韓国に残した土地、家屋、財産も請求権を放棄する、
という双方の放棄を意味する。
韓国側が一方的に放棄しているわけではないのだ。

同時に、世界最貧国の一つであった韓国に対し、
当時の韓国の国家予算を越える経済援助
(無償3億米ドル、有償2億米ドルと民間融資3億米ドル)
を行った。
韓国は、この日本からの経済協力金を原資として、
国内のダムや高速道路を整備し、
「漢江の奇跡」を成し遂げた。

しかし、韓国政府は、
日韓基本条約締結時から、
この付随協定の内容を韓国民に伏せており、
初めて明らかになったのは、
2009年8月14日、
大韓民国外交通商部が裁判所に提出した書面で
「日本に動員された被害者(未払い賃金)供託金は
請求権協定を通じ、
日本から無償で受け取った3億ドルに含まれているとみるべきで、
日本政府に請求権を行使するのは難しい」
と、韓国政府の公式見解が初めて明らかにされた。
補償問題は1965年の日韓国交正常化の際に
日本政府から受け取った「対日請求権資金」で
全て終わっているという立場を、
改めて韓国政府が確認したもので、
これにより、
韓国人の個別補償は
日本政府ではなく韓国政府に求めなければならないことが
ようやく韓国国民にも明らかにされたのだ。

日韓基本条約の交渉中に
韓国が主張した対日債権
(韓国人となった朝鮮人の日本軍人軍属、官吏の未払い給与、恩給、その他接収財産など)
に対して
日本政府は、
「韓国側からの徴用者名簿等の資料提出を条件に個別償還を行う」
と提案したが、
韓国政府は
「個人への補償は韓国政府が行うので
日本は韓国政府へ一括して支払って欲しい」
としたという記録も残っている。

しかし、韓国政府は
個別支給するという約束に反し、
インフラ整備や企業投資の元手として使ってしまった。

このような経緯にもかかわらず、
2012年5月24日、
第二次世界大戦の際に労働者として徴用された韓国人9名が
三菱重工と新日本製鉄に対して損害賠償を請求した訴訟の
上告審において、大法院が
「植民地支配に直結した不法行為による損害賠償請求権を
協定の適用対象と見るのは困難だ」
として、
「個人請求権は消滅していない」との初判断を示して
原審に差し戻し、
その後、控訴審を経て上告され、今日の確定判決を迎えたものだ。

そんな理屈を言うなら、
そう日韓基本条約に書いておけばいい。
あの時の条約は、
日本統治時代のことも全て総括しての条約だったのであって、
裁判所の見解は、後付けの理屈でしかない。
「個人の請求権が消滅していない」なら、
日本人個人の財産も請求することができるようになる。
そんな覚悟があるのか。
もっとも、潔く誇り高い日本人が
そんなことを請求するとは思えないが。

前にも指摘したが、
日韓基本条約第二条は第一項で、このように書く。

両締約国は、
両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産、権利及び利益
並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、
1951年9月8日にサンフランシスコ市で署名された
日本国との平和条約第四条(a) に規定されたものを含めて、
完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する。

よく読んでほしいのは、
「両締約国及びその国民の」
と書かれていることで、
これをちゃんと読めば、
個人の請求権が消滅していることは明らかだ。

その上、第3項では、次のように念押ししている。

一方の締約国及びその国民の他方の締約国及びその国民に対する
すべての請求権であつて
同日(協定締結日)以前に生じた事由に基づくものに関しては、
いかなる主張もすることができないものとする。

韓国最高裁判所の判事は、
この部分をちゃんと読まなかったか、
読んでも無視したのだろう。


今回の判決で、
原告は同社が賠償に応じない場合、
資産差し押さえなどの強制執行手続きができる。
しかし、同社の資産は韓国にないので、
弁護団は第三国での手続きを視野に入れるという。
第三国? どこ?

徴用工問題で確定判決が出たことで、
日韓は新たな火種を抱えることになった。

韓国政府は、司法判断だからと言い訳するが、
条約とは立法府・司法府・行政府すべてをふくめた
国家を拘束するものだ。
司法が国際法や国際条約を破る決定は出来ない。
韓国が基本条約および請求権協定で解決済みの問題を蒸し返すなら、
二度と韓国は国際社会から信用されないだろう。

その上、最近では、
日韓基本条約と関連協定に関して、
「不平等な立場で結ばれたものだから無効」
を主張している声さえある。
50年も前に締結し、
援助ももらっているものを
今更無効だとは何事か。
無効にして、
当時の経済援助金を返す覚悟はあるのか。

日本政府は、判決の内容や韓国政府の対応によっては、
国際司法裁判所(ICJ)に付託することも検討している。
しかし、日本とは違って韓国は
「自国を当事者とする紛争が生じる場合、裁判に無条件に応じる」という
ICJの強制管轄権関連の選択議定書に加入していない。
なにより、韓国が反対すればICJへの付託も困難だ。
ただ、日本政府がICJに提訴した場合、
韓国側は、応じない理由を国際社会に明示する義務が生ずる。

この判決に対するネットの書き込みは、過激だ。
「国交断絶を」という声が圧倒的に多い。
「安倍政権の対応を注視する」
という意見も多数を占める。
また、ICJへの提訴は、
韓国との国際社会での全面対決を意味するので、
竹島問題も、改めてICJに提訴すべきだという声も多い。

このような状況で韓国から撤退する企業も出ている。
当然だろう。
法治が通用しない国への投資は危険だからだ。
それで困るのは韓国だ。
こういう形で経済制裁する方法はないのか。

戦争中の70年も前の事象、
しかも日韓基本条約締結から50年もたってから、
蒸し返してくる韓国人の執拗さ
沢田研二は、自分を「私はやっかいな人間です」と言ったが、
本当に中国・韓国はやっかいな隣人だ。




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