映画『ザ・シークレットマン』  映画関係

[映画紹介]

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「ウォーターゲート事件」
ホワイトハウスの介入に抵抗して
「ワシントン・ポスト」等に内部情報を流し、
ついには、大統領を辞任に追い込んだ
FBIのマーク・フェルト(1913 〜2008) 副長官を描く。

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ウォーターゲート事件とは、
大統領選挙のさ中の1972年6月17日、
ワシントンD. C. のウォーターゲート・ビル↓にあった

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野党の民主党本部に盗聴機を仕掛けるために侵入した人物が
警備員に発見されて逮捕されたことに
端を発する政治スキャンダル
犯人グループが
ニクソン大統領再選委員会の関係者であることが分かり、
当初ニクソン大統領とホワイトハウスは
無関係との立場を取ったが、
ワシントン・ポストなどの取材で、
政権内部がこの盗聴に深く関与しており、
捜査妨害ともみ消しと司法妨害が
なされたことが発覚し、
世論が猛反発。
議会の大統領弾劾の動きに抗しきれなくなったニクソンが
1974年8月9日に、
合衆国史上初めて大統領の任期中の辞任に追い込まれた。
この間の盗聴、侵入、裁判、もみ消し、司法妨害、
証拠隠滅、事件報道、上院特別調査委員会、
録音テープ、特別検察官解任、大統領弾劾発議、
大統領辞任の全ての経過を総称して
「ウォーターゲート事件」という。

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FBIは初代長官のジョン・エドガー・フーヴァー
37年間君臨し、
その取得した秘密事項の蓄積で
恐れられていた。
5月2日、フーヴァーが死去すると、
次の長官候補だったのが、
副長官のマーク・フェルト
(当時は副長官代理で、病気がちの副長官に代わり、実質のNo2)だったが、
ホワイトハウスは、
長官代理に腹心のパトリック・グレイを送り込んできた。

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ウォーターゲート事件に対して、
グレイは48時間以内に捜査を済ませるよう指示、
フェルトは「FBIは独立機関ですよ」と抵抗する。
フェルトは、背後にホワイトハウスの関係者がいると確信し、
たとえ相手が大統領であろうとも、
捜査の手を緩めることはなかった。

しかしグレイは、ホワイトハウスの意向を汲んで
捜査の早期終結を指示する。
政権の干渉ともみ消しで、
このままでは真実が闇に葬られてしまうと
危機感をつのらせたフェルトは
「タイム」と「ワシントン・ポスト」の記者に捜査内容をリークし
「ディープ・スロート」という匿名暗号で呼ばれる。

ディープ・スロート・・・
当時大ヒットしていたハードコアポルノ。
意味はここに書くのははばかわれる。
この事件を契機に、
「ディープ・スロート」は、
「政府の不正行為に関する情報を提供する高官」
「内部告発者」「密告者」などを意味する言葉として使われている。

この経過を「ワシントン・ポスト」の記者の側から描いたのが
「大統領の陰謀」(1976)だが、

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この映画では、
情報提供者本人のマーク・フェルトを主人公に据える。

フェルトは職務に忠実、かつ公正で、
「正義の人」「硬骨の人」「高潔の士」
「FBI 捜査官の鑑」と呼ばれた人物だが、
その人物を硬派の中の硬派の俳優、
リーアム・ニーソンが演ずるのが見物。

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その妻をダイアン・レインが演じ、

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監督は「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間」(2013) の

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ピーター・ランデズマン

この組み合わせで骨太のドラマが展開する。
おバカ映画がある一方で、
こうした映画を作るところが、
アメリカ映画の幅広さと懐の深さだ。

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政治がからむと、
妥協と密約と隠蔽と交換条件が普通だが、
フェルトは、最後まで真実の追及とFBIの立場を貫く。
そのためには自らの危険も省みず、
結果、長官の夢も断たれる(1973年退職)が、
満足だっただろう。

長い間、「ディープ・スロート」が誰かは謎だったが、
95歳でなくなる3年前の2005年、
フェルト自身の口によって、
雑誌「ヴァニティ・フェア」の記事で明らかになる。
ただ、当時、認知症が進んでおり、
細かいことは記憶が失せていたが、
最後に歴史の秘密を明らかにするところが、この人らしい。

アメリカの政治の謎を描いて、
興味深い内容だった。

5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/lcD5W7Qojco

ヒューマントラストシネマ有楽町他で上映中。

タグ: 映画



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