映画『クーリエ:最高機密の運び屋』  映画関係

[映画紹介]

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東西冷戦下の1960年。
アメリカとソ連はミサイル開発の競争をし、
世界は一触即発の危機にあった。
東欧諸国に工業製品を卸すイギリスのセールスマン、
グレヴィル・ウィンは、
CIA(アメリカ中央情報局)と
M16(イギリス情報局秘密情報部)の依頼で、
ソ連の機密情報の運び屋としての任務を引き受けることになった。
ウィンはセールスマンとして頻繁に東欧を訪れており、
商売人の顔をしたウィンならば、
ソ連当局に怪しまれることなく
任務を遂行することができるとM16は考えたのだ。

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モスクワを訪れたウィンは、
GRU(ソ連軍参謀本部情報総局)の高官
オレグ・ペンコフスキーと接触、
預かった機密情報を運び屋(クーリエ)として、
ロンドンに持ち帰った。
ペンコフスキーは、フルシチョフ首相の資質に疑問を持ち、
こんな人物が核のボタンに指をかけていることを憂慮していた。

それから2年間、ウィンは情報の中身を知らないまま、
運び屋の仕事をし続けた。
そのため、妻からは、
モスクワに愛人がいると疑われたりもする。
ペンコフスキーとの間に友情と共感が生まれる。

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やがて、ペンコフスキーの情報が更に重要度を高める事態が生じた。
1962年、アメリカのすぐお膝元の社会主義国キューバに、
ソ連は核ミサイル基地の建設を仕掛けたのだ。
ペンコフスキーのもたらしたミサイル配備の地図等で
事実を確認したアメリカは、ソ連に撤去を求め、
海上封鎖を実行する。
ソ連が引くか、それとも核戦争が勃発するのか、
世界は震撼する・・・。

結果的にソ連がミサイルを撤去し、
世界は滅亡の瀬戸際を逃れることになるが、
「世界が核戦争に最も近づいた13日」
と言われている。

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一方、ペンコフスキーの周辺に捜査が進んだ状況から、
ウィンも疑われ、もはやソ連入りは危険だったが、
ペンコフスキーに亡命計画を伝えるために、
M16の反対を押し切って、ウィンはモスクワを訪ね、
逮捕、拘束されてしまう。
ペンコフスキーも亡命直前に逮捕され、
二人はそれぞれ獄舎につながれる。
ソ連に有利な証言をすれば、釈放されるのだが、
ウィンは頑なに署名を拒む。

後年、スパイとの人質交換でウィンは帰国するが、
ペンコフスキーは処刑されてしまう。

激動する歴史の重要局面での、
名も無き人々の功績
スパイ経験などない素人の一般市民が
スパイとして危険な任務につく勇気。
祖国への裏切り者となったペンコフスキーの
「世界を平和な場所にしたい」という思い。
もし、二人の働きが無かったら、
キューバ危機は回避されず、
世界は核戦争に突入していたかもしれない。
だから、獄舎でペンコフスキーと面会したウィンが
「君のおかげで平和が保たれた。
君はなし遂げたんだ」

と励ます場面では、
涙が出た。
ウィン自身も情報の中身を知らなかったのだから、
知らず知らずのうちに
核戦争回避に貢献したのが嬉しかったのだ。

そうした歴史を背負った一人のセールスマンの姿を
ベネディクト・カンバーバッチが全力を懸けて演ずる。

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なにしろ、坊主頭になり、体重を減らし、やせ細った姿をさらすのだ。
ペレコフスキーを演じたジョージアの俳優メラーブ・ニニッゼも好演。

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監督はドミニク・クック
緊張感に満ちたスパイ映画の醍醐味が最後まで継続する。

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歴史の裏面を描く、見応えのある作品だ。

5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/Z2asI1gcXxA

拡大上映中。

「キューバ危機」から59年。
核弾頭は抑止力となり、
今だ世界は滅亡に至っていない。
だが、核弾頭ミサイルを保有する国は増え続け、
その台数も未曾有の多きに至っている。
このまま人類は叡知で生き延びるのか、
それとも・・・

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