映画『モンスター:その瞳の奥に』  映画関係

[映画紹介]

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強盗事件の容疑者として逮捕された黒人青年の
裁判における闘いを描く。

17歳の高校生、スティーヴ・ハーモンは
ある日、身に覚えのない殺人容疑で逮捕されてしまう。
近所の食料品店に押し入った2人の黒人によって
店主が銃殺され、金と煙草が奪われた事件の共犯とされたのだ。
身の潔白を主張しても、
警察や検察はスティーヴが犯人であると決めつけており、
極めて不利な状況に追い込まれていた。

弁護士としてついたのは、白人女性で、
無実であることの証明のために尽力してくれるが、
黒人ということもあって、陪審員の壁は厚い。
「推定無罪」の原則も、
「疑わしきは罰せず」の主張も
陪審員の心には届かない。
ハーレムの黒人少年に対する先入観があるからだ。

映画は、裁判の進行と同時に、
拘置所での生活と、
スティーヴの回想での光景とが
織りなす凝った作り。

ただ、凝り過ぎて、
事件の全容と
スティーヴの関与がなかなか分からない。
当初は主犯か従犯のようにさえ見える。
どうして共犯(見張り役)とされたかの経緯は、
ようやく終盤になって明らかにされる。
そんなこと、とっくに供述していたはずなのに。

スティーヴは高校で映画製作の授業を受けており、
何でも映像化する習慣があり、
それが映画の中でも顔を出す。
その授業で黒澤明の「羅生門」が教材とされているなど、
事件が観る人の視点で別なものに見える、
という点の強調に使われるが、
「羅生門」についての知識がない観客にとっては、
何のことか分からないだろう。
2カットだけ「羅生門」の映像が出て来るが、
あまり適切なものとは思えない。

原作はアメリカの作家ウォルター・ディーン・マイヤーズ
2001年プリンツ賞受賞&コレッタ・スコット・キング賞受賞作。
殺人の罪で逮捕された黒人少年をめぐる人間ドラマと法廷劇を、
「主人公の少年が書いた映画脚本」というスタイルで描いた作品。
なるほど、凝った映像の理由は、それか。

監督は、ミュージックビデオの世界で活動しており、
これが長編劇場映画デビュー作のアンソニー・マンドラー
主演はケルヴィン・ハリソンJr.

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かなり前に完成していた映画で、
2018年1月のサンダンス映画祭で上映されているが、
一般劇場公開はなかなか決まらず、
ようやく日米ともにNetflix配信で見られるようになった。
5月7から配信。

「モンスター」は被告を検事が呼んだもので、
陪審員への印象操作。
これに対して弁護士は、
「彼はモンスターではありません。
17歳の男の子です」
と言う。
ちなみに一時は「All Rise(全員起立。法廷開始のときの号令)」
というタイトルに変更されたが、
結局原作タイトルの「モンスター」に戻った。

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/HYDx1YsQ0kk

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