慰安婦裁判  政治関係

また韓国司法が暴挙をした。
元慰安婦の韓国人女性12人(存命中は5人。残りは遺族)が日本政府を訴えた裁判で、
原告の請求通り一人あたり1億ウォン(約950万円)を支払うよう
日本政府に命ずる判決を下したのだ。

問題点は2つある。

まず第1は、「主権免除」の問題。

主権免除とは、
主権国家は外国の裁判で被告にはならないという国際慣習法だ。
どんな国の政府も他国の裁判に従う必要は無いというもので、
他の国が、別の国の国内法で裁かれる、
ということが、おかしいというのは、
少し考えれば分かる。
つまり、今回の判決は、国際法に反しているのだ。

日本政府は主権免除が適用されるため、
訴えは却下されるべきだとの立場を、
韓国政府に伝えていた。

しかし裁判長は主権免除の適用を否定した。
「この事件は組織的に広範囲に強行された
反人道的犯罪行為であり、
国家の主権的行為といっても主権免除を適用できない」
と。
「人道的」を理由に、主権免除も時効も適用されないと。

日本政府は元々この裁判を認めていないので、
控訴はせず、2週間後、この一審判決は確定判決となる。
判決は仮執行を認めているため、
原告はいつでも韓国国内の日本政府の資産、
例えば日本大使館が所有する自動車やその他備品、
場合によって大使館職員の宿舎などの差し押さえを申請出来る。
一国の財産を他の国が強制的に差し押さえるというのだから、
只事ではない。
もし差し押さえられたら、日韓関係は破綻だ。

日本政府はすぐさま
「国際法上の主権免除の原則を否定し、
原告の訴えを認める判決を出したことは、
極めて遺憾であり、
日本政府として本判決は断じて受け入れられない」

と強く韓国政府に抗議した。

主権免除・・・
国際民事訴訟において、被告が国または下部の行政組織の場合、
外国の裁判権から免除される、という、国際慣習法の一つ。

この原則が確立したのは19世紀。
国家主権・主権平等の原則の下、
主権国家が他の国家の裁判権に属することはない、
という原則である。

かつてはすべての活動に対して裁判権の免除が認められていたが、
20世紀に入ると国家が営業的行為を行なうことも出てきたため、
そこまで認めてしまうと商行為の相手方に不利益になるため、
一定の事項のみを免除するという立場が出され、
現在では制限免除主義が有力となっている。

国家の活動はすべて裁判権から除外されるというのが、絶対免除主義だが、
制限免除主義では、
国家の活動を「権力行為」と「職務行為」に分け、
免除の適用範囲を前者(権力行為)についてのみ認めるとする。
免除の適用基準については
行為の目的に着眼するか、性質に着眼するかで異なってくる。
画一的な基準は見出すことが困難であるため、
裁判所の裁量による部分が大きくなってくる。

2004年には
「国家及び国家財産の裁判権免除に関する条約」(国連裁判権免除条約)が採択された。



第2は、国家間の条約や合意を覆している点だ。

日本政府は、
「慰安婦問題を含め、日韓間の財産・請求権の問題は、
1965年の日韓請求権・経済協力協定で
完全かつ最終的に解決済み」

また、慰安婦問題については、
2015年の日韓合意において
「最終的かつ不可逆的な解決」が
日韓両政府の間で確認されている」

とした上で、韓国政府に
国際法違反を是正するために適切な措置を強く要請した。

しかし、判決は、協定や合意は、                         
「被害をこうむった個人に対する賠償は含まれていない」
と一刀両断。

2015年12月の「日韓慰安婦合意」に基づき、
日本政府がすでに慰安婦らに対して
「心からのお詫びと反省」(安倍総理= 当時)を表明し、
10億円を拠出し、
元慰安婦の7割(47人中35人)が既に受け取っている。
金銭問題はすでに決着済なのである。
にもかかわらず、
原告1人にあたり1億ウォンの賠償支払いを命じた。
この際、原告の中に慰安婦合意の時の金を受け取った人がいるのかいないのか、
明らかにしてもらいたい。
二重取りは許されない。

元徴用工問題にせよ、慰安婦問題にせよ、
その内容に不足な点があったとしても
国民が選んだ時の政権が
懸案解決と関係改善のため条約、協定、合意を交わしたのである。
国と国の約束は
行政に限らず、司法も立法も順守しなければならない

日本政府から強い抗議を受けた韓国政府は、
「裁判所の判断を尊重する」と言っている。
いわゆる徴用工訴訟と同様に
「司法に介入しない」「裁判所を尊重する」
という立場だ。

その一方で、
「2015年の日韓合意は正式な合意だと想起する」とした上で
「建設的かつ未来志向的な協力を続けられるよう努力する」
とも言う。
意味が分からない。

文大統領を支える与党のスポークスマンは
日本の抗議に対し
「相変らず歴史を歪曲している日本政府に
失望感を隠すことができません」

とし
「被害者の呼び掛けを冷遇し、
一貫して図々しさを維持してきた日本政府が
この判決を契機に歴史を直視するよう願います」

とコメントした。
韓国の与党が、日本政府を「図々しい」と罵倒したのだ。
歴史を直視していないのは、韓国側であるにもかかわらず。

韓国社会には根強い反日思想があり、
裁判にも影響を与える。
司法へのあからさまな圧力が国会議員や世論からもたらされる中、
裁判官が「日本勝訴」の判決を出しにくい状況になっている。

そもそもこの裁判については、
朴槿恵政権時代の韓国最高裁幹部が
「主権免除、統治行為論
(国家による高度な政治判断は裁判で裁くべきでないという法理論)、
韓日慰安婦合意、消滅時効などにより難しい事件だ」

との認識を持ち、
「法理上(韓国の裁判所の)裁判権が認められる余地が少ない。
経済的波紋、対外的信任度など考慮すれば、
慰安婦個人の請求権は消滅したと判示することが相当だ」

との報告書が作成された事が明らかになっている。

13日も、元慰安婦ら20人が計約30億ウォンの賠償を求めた
訴訟の判決が予定されているが、
おそらく同様の判決が下されるだろう。

日本政府は、
国際司法裁判所(ICJ)への提訴を検討しているというが、
韓国側が応じなければ、裁判は成立しない。
韓国側は応じない理由を明確にしなければならないが。

今回と同種の裁判では、
イタリア最高裁が第二次大戦中にドイツで強制労働させられたイタリア人の訴えを認め、
ドイツ政府に賠償を命じた例がある。
その後、ドイツ政府は「主権免除」に関する国際法違反としてICJに提訴し、
2012年に勝訴した。

つまり、「主権免除」は国際的には常識なのだ。
しかし、今回の裁判はその常識を袖にした。
一度ならず、二度も国際法を無視され、
それも企業ではなく、国が賠償支払いを命じられたとなると、
今までより衝撃は大きい。
韓国に対する反感、嫌韓感情はピークに達するだろう。

結局のところ、元徴用工の問題も元慰安婦の問題も
根本的には同類、同質な問題なので
解決するには司法ではなく、
行政、立法による一括政治決着以外ない。

国際法をも顧みない今回の判決は韓国司法の自殺とも言える。

ここで、今回の裁判が、
個々の元慰安婦の主張の真実性には触れていない点も注目したい。
元慰安婦の主張の真偽は問うていないのだ。

よく「強制連行」と言われるが、
日本軍による強制連行は事実ではないことが
その後の調査で判明している。
そのため、慰安婦支援団体などは、のちに
「本人の意思に反した就業があったのだから、
“広義の強制性”があった」
などと主張を変えている。
朝鮮人慰安婦を集めていたのは主に現地の女衒たちだった。
彼らは貧しい農村などで親にカネを渡して婦女子を集めるなど、
人道に反するケースが当時の報道でも問題視されていた。
むしろ日本軍は、そうした不適切な慰安婦集めを取り締まるよう通達も出していた。

また、慰安婦支援団体である旧「韓国挺身隊問題対策協議会」が、
登録する慰安婦40人に対して聞き取り調査をしたことがある。
結果は、21名が自ら進んで慰安婦になっており、
19名は意思に反して就業したと証言したが、
そのうち15名は家が貧しくて親に売られたと話し、
残り4人のうち2人は富山と釜山に強制連行されたと主張したが、
どちらも戦地ではなかったので日本軍の慰安所はなかった。
つまり、嘘、又は勘違いである。
残り2人が日本でも何度も紹介された証言者だが、
どちらの証言も二転三転しており、
かつてはそれぞれ
「養父に慰安所に連れて行かれた」「朝鮮人が私を送り出した」
と話していたこともある。

「反日種族主義」には、
韓国人が嘘をつく国民であることが明記されているが、
元慰安婦の証言は信憑性が低い。
あるいは、嘘をつきつづけているうちに、
記憶が書き換えられて、本気で思っているのかもしれない。
それにしても、人生の最後を
虚偽にまみれて終わらせるのは、哀れに思える。

慰安婦問題とは、強制連行の問題でもなく、
性的暴行の問題でもない。
当時は売春婦は正式な職業で、貧困故にその職業を選んだ人たちなのだ。
元慰安婦たちの要求も、当初は「未払いの賃金を払え」というものだった。
しかし、この点については、徴用工問題と同様、
1965年の日韓基本条約とともに結ばれた請求権協定で
「完全かつ最終的に解決されたこと」とされている。
当時の日韓交渉の記録(1961年5月)も公開されているが、
その中で日本側は賠償金について、
「個人に対して支払ってほしいということか」と尋ねているが、
韓国側は「国として請求して、国内での支払いは国内措置として必要な範囲でとる」
と回答している。
つまり、日本は個人賠償を提案したが、
韓国が「国に対して払ってもらえれば、国内での支払いは自分たちでする」
と言い、日本は5億ドルをを支払っている(ほかに民間借款が3億ドル)。
それを今になって日本政府や日本企業に支払いを求めることは
明らかに協定違反であり、国際法の原則に反している。

今後日本政府がどのような態度を取るかだが、
今までのような「遺憾」や「抗議」では収まるまい。
国際法に違反し、
日本という国家に賠償を命じたのだ。
「宣戦布告」と同じだという説もある。

このまま甘い対応をすれば、先方は更に付け上がる。
何度となく約束を反故にし、
問題を蒸し返し、難癖つけてきたやり方はヤクザと同じだともいえる。
現金化を待たず、差押えが実行された段階で、
主権侵害に対して、
経済制裁など、
強い態度で出なければ、
次の選挙で自民党はそっぽを向かれるだろう。





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