映画『罪の声』  映画関係

[映画紹介]

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「グリコ・森永事件」を題材にしたミステリー。
ただ、フィクションであるため、
グリコはギンガ、森永製菓は萬堂製菓と変えられ、
「ギン萬事件」と呼ばれている。
犯人グループの「かい人20面相」は、
「くら魔天狗」と変えられている。

大日新聞記者の阿久津英士は、
未解決事件を追う特別企画の取材をしていた。
その事件とは、「ギン萬事件」。
食品製造会社が、製品に毒を混ぜると脅迫を受け、
店から菓子が回収され、
世間を騒がせた事件だ。
新聞社に脅迫状を郵送したり、
警察をあざ笑ったり、
日本初の「劇場型犯罪」と呼ばれた。
阿久津は、良く似たオランダの事件にからみ、
イギリスに飛ぶが、空振りに終った。
その後、脅迫の目的が株価操作にあったのではないかという線を辿る。

一方、京都で背広仕立屋を営む曽根俊也は、
父の遺品の中から古い手帳とカセットテープをみつけた。
「1984」とラベルに書かれた謎のテープ。
再生してみると、当時の歌を歌う自分の声が録音されていた。
突然歌が中断され、
何処かの場所を指定する
子供の頃の自分の声が出て来た。
曾根の記憶にはない。
だが、それが、「ギン萬事件」の時、
犯人グループが身代金の受け渡し場所を
指定したテープの声だと分かる。
衝撃を受ける曾根。
そして、親戚筋から
事件のことを書かれた手帳が父の兄のものだと知らされる。
何故その手帳が家にあるのか、
テープの録音は誰によって、なぜなされたのか。

こうして、二つの線が辿られ、
やがて一つに重なって来る。

という、既に36年前、1984年の大事件、
既に公訴時効、民事も時効になった事件の真相への
一つの回答。
もちろん創作だが、
当時の時代的風潮を背景に
世間を震撼させた事件から今を問う内容。

最後に判明した犯人を追って、
阿久津は再びイギリスに向かう。
この最後の下り、
イギリスの古都ヨークの風景が美しい。

グリコ・森永事件の中から、
脅迫テープに吹き込まされた
子供3人の運命を描くという着想が素晴らしい。

これは全て原作(塩田武士)の功績で、
このブログでも、えらく褒めた記憶がある。

その時のブログは↓をクリック。

小説「罪の声」

で、映画の出来だが、
原作を上手にまとめた脚本が巧み。
小栗旬星野源をはじめ、演技陣もなかなかの出来。

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泣かせどころもあちこちに散在する。

しかし──
胸を打たない。
心の琴線に触れない。
何かが足りない。


評価は5段階評価で「3.5」
3(普通に見られる)を越えるが、
4(面白い・感動した)には至らない。

そこで、はっと気づいた。
最近観た邦画がみんなそうだ。
「浅田家!」「スパイの妻」「望み」。
ことごとく3.5止まり
ちゃんと作ってはいるし、
泣かせる場面も用意されているが、
泣けない。
魂が揺れない。
心が動かされない。
何かが足りない。


その「何か」とは何か。
それが課題だ。

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/LtgddsC92LM

拡大上映中。

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