評論『文在寅の謀略』  書籍関係

[書籍紹介]

クリックすると元のサイズで表示します
                                 
日本人よ、文政権に対して絶対妥協してはいけない!
韓国人よ、あなた方は本当に大韓民国を終わらせていいのですか?

というのが、この本の宣伝文句。

著者の武藤正敏氏は、
1948年生まれ。
横浜国立大学卒業後、外務省入省。
朝鮮語研修の後、在大韓民国日本国大使館勤務。
参事官、公使を歴任した後、
2010年から2012年まで在大韓民国特命全権大使に就任。

韓国生活が長く、韓国語も堪能だから、
肌で感じた韓国観から出た分析をする。

私は前任者の朴クネさんを「史上最低の大統領」と呼んだが、
文在寅(呼び捨て)は、「史上最悪の大統領」と呼ぶ。

なぜ最悪か。
若い時の観念に基づき、
南北統一の名のもとに
北主導の統一を画策し、
北に韓国を売り渡そうとしているからだ。
そのために米韓関係を棄損し、
日韓関係を破壊しようとする。
韓国からアメリカと日本を排除して、
北との統一に遮二無二邁進する。
国民のことなど考えていない
自分の理念、自分の思想を優先させ、
その方程式で全てを組み立てる。

その方程式のためなら、
日韓慰安婦合意も
1965年の日韓基本条約さえ、
放棄しても構わないというのだ。
明白な国際法違反であり、
国と国の約束の反故なのに、
意に介さない。
元徴用工判決に対して何も手段を打たないのは、
日韓関係がどうなってもいい、
否、壊れた方がいいと思っているのだ。
それまで築き上げた先人たちの
営々とした努力を水泡に帰そうとしている。

その文大統領の支持率が今だに50%を越え、
4月の総選挙では、与党が6割を越える議席を獲得した。
それは韓国の国民が選んだことだ。
だから、文在寅によって国が亡んでも、
自分で選んだ道なのだ。

本書は、そうした文在寅の「謀略」をあますところなく暴露する。

この政権は、北朝鮮問題、南北関係だけを軸に据え、
その意図を詳しく説明しない。
あるいはあえてしないまま行動している。
自由主義国の価値観と違う方向に行っているからである。
その結果、国際社会においては、
日本はおろか米国や他の西側諸国と次第に距離を置き、
一時的な安全保障のために
中国、そしてロシアにさえ接近している。


そして、こうも書く。

朝鮮民族が他のいかなる国からも影響を受けず、
南北が統一すること──それこそが左翼国粋主義者にとっての正義であり、
そのために、「まずは米軍に朝鮮半島から出て行ってもらいたい」
というのが文在寅政権の本音であろう。


その本音を突然実行すれば、
不安と反発が大きいので、
徐々に実行しているのが文政権の姿だ、
と思えば、様々な起こっている事象の本質が見えてくる。

もっと踏み込もう。
南北統一は彼らの念願なのだ。
「北が保有している核を
統一後も維持、強化することこそ
自主独立の大きな後ろ盾になる」
というのが、文在寅政権の本音なのではないか。
だとすれば、文政権が非核化のための制裁に熱心になるはずがなく、
何かと抜け穴を探す行動パターンの意味も理解できる。


「核を保持したままの南北統一」というのがキーワードだ。

私は北の独裁体制、人民への抑圧、核とミサイルを用いての恫喝、
韓国国民の拉致に対して
文在寅が問題にしないのが不思議だったが、
そのキーワードがあればなるほどと思える。

結論として、
「文在寅政権はそう遠くない将来、
日本はもちろん、
米国からも離れる」
と私は考えている。
要するに、彼らは在韓米軍が徐々に撤退するように仕向ける。
そして米国の思い通りにはならなくてよい状況を作る。
そのためであれば、
中ロへの接近、妥協、そして将来的には
中ロ軍を引き入れることさえ選択肢として検討するのではないか。


究極は韓国のレッドチーム(ロシア・中国側)入りであり、
その先には財閥の解体と社会主義化が控えている。
自由を味わった韓国国民が社会主義など受け入れるはずはないが、
経済の崩壊、貧富の差をテコにすれば不可能ではない。
その証拠に、国民年金が購入している株に対して口出ししようとしている。

内側から労組が、
外側から国民年金の株主権がプレッシャーをかけることになると、
文在寅政権、そして革新系団体が
「企業を乗っ取る日」も遠くないかもしれない。
まるで共産圏の国有企業を目指しているような動きである。


その方策として、反日を利用する
政権が弱体化した時の反発の材料としては、
反日が有効だからである。

元徴用工問題も、
既に解決している日韓基本条約と請求権協定を認めようとしない。
50年以上も日韓の関係を作ってきた条約を反故にしようとする。

文在寅大統領や革新系支持層は、
「そもそも65年以降の日韓関係に価値はない」
とするばかりか「恥ずべきもの」として捉えており、
日本の援助によって発展してきた韓国を
むしろ否定する歴史観を持っている。


だから65年の日韓基本条約の際の
日本からの経済援助もなかったことにする。
「漢江の奇跡」さえ、教科書から抹殺しているのだ。

日本は「基本条約を守れ」として、
徴用工判決を受け入れない。

気をつけなけれはならないのは、
責任を伴う抜本的な解決策を示さないまま、
韓国が一件歩み寄った素振りを見せ、
「日韓関係の膠着はこれに応じない日本のせいだ」
と非難してくることである。


日本の政治家は、ついも問題解決のための歩み寄りをしてしまう。
しかし、どんな約束も合意も、
時を経れば反故にされることは、
経験によって日本人は分かっている。
決して妥協すべきではない。

韓国政府は問題解決に努力するふりを見せるだけで、
根本的な解決など目指してはいないのだ。

「65年体制」も、日韓の先人たちの
譲歩、妥協、努力の末に構築されたのである。
それをぶち壊す主張を続ける韓国側の要求は、
交渉の出発点になりえないし、
けっして認めてはならない。

私は、日韓関係は短期的にではなく
中長期的に捉えるべきであると考えている。
いま無理に日韓関係を改善しようとして、
中長期的に禍根を残すより、
文在寅政権の非を主張し、
韓国側が変わるのを待つことで、
構わないのではないかと思う。

ひとりの元外交官として申し上げておこう。
いま韓国が行っている対日外交は、
国際社会の総意がある「条約、協定、合意といった
二国間の約束事を尊重する」
という当たり前の原則を
「相手が日本だから」というだけの理由で無視している。
その繰り返しを見ている第三国は、
はたして韓国との約束を信じることができるだろうか。
韓国はもうそろそろ、
自分で自分の「品格」に泥を塗っていることに気づくべきだし、
そこに配慮しない政権にはダメ出しをするときが来たのではないか。


この本が書かれたのは、
今年2月。
コロナは始まっていたが、
韓国総選挙はまだである。
筆者は総選挙の結果を3通り示し、
その一つ、与党系の勝利(実際そうなった)を、
大韓民国の終焉として意味づけている。

それを阻止するために、
「普通の韓国人」の奮起を促す。

経済が崩壊するのが嫌なら、
自由を守りたいなら、
レッドチームへ行きたくないのであれば、
立ち止まるのは今しかない。

端的に言えば
「統一のためなら国が滅びてもよい」
とさえ考えている文在寅政権、革新陣営の恐ろしさを、
いかに『普通の韓国人』に伝えていくかが肝要だろう。


その普通の韓国人が目覚める契機としては、
今の北の文在寅に対する罵倒中傷に
何の反論も対抗措置もしない
腰抜け政権に対する覚醒が一つ。
もう一つは経済の破綻だろう。

経済悪化原因の分析を回避し、
自画自賛を繰り返すだけでは、藪医者と同じだ。
 

私はそのために韓国はデフォルトすればいいと思っている。
さすがの韓国国民も目覚めるだろう。
元徴用工判決が現金化されれば、
日本の制裁が発動される。
多分、デフォルトの原因を日本のせいにするだろう。
それでもいい。
「普通の韓国人」を目覚めさせるためには、
それくらいの荒療治が必要だ。

筆者の言いたいことは、
「あとがき」の最後の5行に集約される。

これから韓国は、文在寅政権のような
無能でありながら自らの正義を過信して疑わない政権が
すべからくチェックされ、
審判を受けるような仕組みを作ってほしい。
そして、自らのために「反日」を利用するのはもうやめて、
普通の国として日本とウィンウィンの関係を築いてほしい。
その先には、経済成長、国際協調、
そして揺るぎない日韓双方の幸せが待っていると期待する。


保守派と革新派が毎回争う大統領選挙。
全政権の功績を無にしようとする画策。
まことにやっかいな国である。
筆者は文在寅に変わる人物として、
ある方の名前を挙げる。
それは誰か、
どうか本書をお読み下さい。





AutoPage最新お知らせ