新型コロナ後の世界  政治関係

昨日は、季節外れの雪が降りました。

クリックすると元のサイズで表示します

「外出自粛」に天候までが協力しているのでしょうか。


新型コロナが猛威を振るうヨーロッパから
現状を伝えるメールが、
私の友人に届いた。

彼女はイタリア在住
発症者の1割が死亡するという、
驚くような致死率の理由が書かれている。

イタリアでは医療パンクの状態になっており、
誰を助け、誰を見捨てるかを選ばなければならなく、
その結果、
イタリアでは高齢者を見送り、
若い人を助ける措置を続けているという。

老人ホームなどでの感染が疑われても、
運び込む病院がない。
だから他の住民を感染させてしまうのがわかっていても、
老人ホームに残すしかなく、
そのまま救命措置なしに、
集団で亡くなっていく状況なのだという。

重態の段階になると、
呼吸アシスト設備、心拍数の管理等、
高価な医療設備が必要になる。
そしてその状態になると、
向こう3週間はそのベッドは空かない。
死去の場合のみ、ベッドが空くということなのだ。

ロックダウンの真意は、「医療パンクを避けるため」だ。

彼女の切実な警告に耳を傾けるべきだろう。


産経新聞のワシントン駐在客員特派員、
古森義久さんが、コラムで興味深いことを書いている。

ワシントンの論壇では、
コロナ感染拡大という大事件が今後の世界をどう変えていくか、
という議論が熱を帯びてきたという。
ではなにがどう変わるのか。
おおよそ3つの大きな変化にまとめられる。

第1は世界のグローバル化の大幅な後退

グローバル化とは人、物、カネが国境を越えて自由に動くこと。
それが世界にもたらす利益は巨大だった。
しかし、中国からの全世界へのウイルスの感染も
そのグローバル化の産物だった。

コロナの蔓延は、
その流れにブレーキをかける。
その結果、経済面でのグローバルなサプライチェーン(供給網)も
縮小される。

第2は国家主権の役割拡大

コロナウイルスの被害にあった国は
どこでもその国の政府がその対策の責任を負った。
WHO(世界保健機関)も国連もEUも頼りにはならなかった。
生存の脅威から人をを救うのは
その集団の属する主権国家の政府だということが明らかになったのだ。

第3は中国の国際的な立場の変化

ウイルス感染国は当然、中国との今後の関与に慎重になる。
特に米国では習近平政権の
当初のウイルス隠蔽への非難が強い。
その中国がいまその責任に背を向け、
感染国への支援の姿勢をみせているのに対し、
「放火犯が消防士のふりをしている」とまで言われている。
国際的な中国忌避へと広がることが予測されている。

グローバリゼーションの持つ危険の再検討、
そして、中国を中心とした供給網の変化は、
わが国の産業の構造変化を促す。
「コロナ後」の世界の有様が変貌することは間違いない。

その中国の責任だが、
坂元一哉大阪大学教授は、
次のように書いている。

新型ウィルスを何と呼ぶかは別にして、
世界的な集団感染が
中国の一都市から始まったのは事実である。
中国政府には
ウィルス発生の原因を究明する責任がある。
中国政府にはまた、
情報隠蔽など、
初動のひどい不手際が、
感染の世界的拡大につながったことを
どう反省し、
責任をとるかを明確にしてもらわねばならない。
中国政府が2つの責任をどう果たすか。
世界が「戦後」世界のあり方を決めるのは、
それを見極めてからになる。

そういえば、当初、中国政府は、
「ヒトからヒトへの感染はない」
と言っていたな。

まあ、中国は責任を認めないだろう。
理由は、そういう国だからだ、としか言いようがない。
人の性格みたいなもので、
自分の過ちは認めず、
人の責任だけを追究するのが、
中国という国だからだ。

中国のコロナ汚染は「封じ込めた」と中国政府は発表しているが、
それがもし出来たとすれば、
人口1千万の武漢、
6千万人の湖北省を封鎖した独裁体制だったからだ。
こういう時、独裁国家は力を発揮するが、
政策決定に時間のかかる民主主義国家では、
非常事態が苦手だ、と、
村井友秀東京国際大学教授は指摘する。

村井氏の論文で興味深かったのは、
普通、経済発展すると、
民主化が進んで、独裁体制が崩壊するものだが、
中国はそうならないのは何故なのか、に触れている。

独裁国家の国民は、
独裁者、中産階級、大衆に分けられる。
経済発展で豊かになった中産階級は、
自分の財産を守るために、
民主化の方向に進む。

しかし、中国では事情が違う。
独裁者と中産階級が一つになって、
大衆から搾取する側に立った、というのだ。

民主化が進むためには、
富と権力が分離していなければならないが、
現在の中国では、
既得権益層の中産階級と
共産党が一体化しているというのである。
ちなみに、有力な企業家は、
共産党に入党している。

なるほど、と思わせる理論だ。

だが、搾取される大衆の不満が爆発した時、どうなるか。
それとも、日本のように、
全体が豊かになることにより、
不満を吸収できるのか。

ただ、「自由」を求める人間の本姓は、
独裁体制では抑えきれないと思うのだが。

いずれにせよ、
「コロナ後」の世界の有様は興味深い。





AutoPage最新お知らせ